
ウイスキーボトルの裏の表示には、ウイスキーの種別として「モルト」とか「グレーン」という表示がありますが、これは何を意味しているのでしょうか。
これはスコットランドで定められたウイスキーの定義によってウイスキー種を表示しており、「モルト」は大麦麦芽だけを原料として単式蒸留した蒸留酒であり、「グレーン」は大麦・小麦・トウモロコシなどの穀物を原料として連続式蒸留した蒸留酒です。
つまりウイスキーの定義で言えば、バーボンはトウモロコシを主原料としていますからバーボン自体が全てグレーンウイスキーということになります、ただしアメリカンウイスキーの定義はイギリスのものと異なりますのでバーボンにはバーボンウイスキーとしての定義に則って製造しています。
また日本のウイスキーの中には小麦に加えて玄米を原料としたウイスキーがありますが、これもグレーンウイスキーということになります。
尚、焼酎は小麦やサツマイモを原料とした蒸留酒ですが、アルコール度数がウイスキーの定義である40度以上ではなく加水によって25度にしているのでウイスキーではないということになります。
ただし、焼酎の中には「百年の孤独」のように40度でしかも3年ほど熟成させた焼酎があります、これは焼酎ではなくグレーンウイスキーかと思うのですが木のカスクで熟成していなければ厳密にはウイスキーの分類には入りません。
ただし海外では「百年の孤独」は40度というところだけを見て「ホワイトウイスキー」と呼ばれているようです、確かに味も香りもほぼウイスキーです。
ウイスキーとしての価値としては「モルト」がウイスキーファンには好まれる傾向にありますが、味的には好みの問題であり「グレーン」は飲みやすいだけではなく「モルト」よりも高額な「グレーン」ウイスキーも多数存在しています。
またウイスキーファンには支持される傾向のある「モルト」の中で、一つの蒸留所のウイスキーだけを瓶詰したウイスキーを特に「シングルモルト」と呼びます、更にその中でも一つの樽からそのまま原酒をボトリングしたものを「シングルカスク」と呼びます、ここでカスクとは熟成樽のことです。
蒸留所による味の違いを愉しむ為に、ウイスキーファンの多くは蒸留所の違う「シングルモルト」を銘柄別に何本もコレクションし日々味の違いを覚えていくのです。
最後に「ブレンデッドウイスキー」というウイスキーがありますが、これは複数の蒸留所が製造するモルトウイスキーやグレーンウイスキーを混ぜた混合ウイスキーであり、銘柄によって個性的な味と香りが特徴で押し並べて飲みやすいのでウイスキービギナーにはお薦めのウイスキーです。
また「モルトブレンデッド」は蒸留所の異なるモルトウイスキーのみをブレンドしたもので、それぞれの蒸留所の持つ個性をブレンダーによる絶妙なブレンドによって仕上がっており飲みやすいのが特徴です、なかには同じ地区の6つの蒸留所のモルトをブレンドしたというモルトブレンデッドウイスキーも存在しています。
バブル経済期の後半だっただろうか、突然ショットバーで使われだした高品質なジンがありました、それがボンベイスピリッツのボンベイ・サファイヤです。
清涼感のあるブルーカラーといい使用している12種の薬草がサイドにペイントされたボトルは、当時洗練されたイメージが受けショットバーで指定する人が増えました。
私もその一人でギルビーやビフィーターのようにドスンとくる味と香りではなく何か上品でマイルドな味と香りが新鮮でしばらくボンベイ・サファイヤを愛飲していました、特殊な製法で丁寧に作られた高品質のジンのようです。
ボンベイスピリッツにはドライジンもあり価格はほぼ倍ですが圧倒的に売れているのはサファイヤです、また置いていないショットバーもないと思います、どこに行っても飲めるジンは安心感があります。
ボンベイ・サファイヤのアルコール度数は一般的なジンの40度に対して47度もあります、したがって同じカクテルを作ってもらってもかなりアルコール度数が高めになります。
ましてカクテルの場合は最低でもスピリッツを45cc使い加えて25度程度のリキュールが30ccほど加わりますので、ボンベイ・サファイヤベースのカクテル1杯でウイスキーショットの約2杯分となります、美味しいとはいえ飲みすぎに注意です。

ギンギンに冷やされたボンベイ・サファイヤ
チェイサー代わりのボンベイ・サファイヤで作ったジンバック
チェイサーにしてはアルコール度数はかなり高いです
赤カブをオレンジピールオイルで和えただけでおつまみになりました、軽く塩とレインボーペッパーを振っています。
赤カブの皮が若干エグ味がありますので半分くらい剥いたほうが色合いを落とさずにエグ味を落とせるのでよいと思います、オリーブオイルでもいいのですが風味がいいオレンジピールオイルが上品に仕上がります。
好みでワインビネガーを加えてもピクルスのような風味になり面白いと思います、好みでいろいろと試してほしい野菜そのままレシピです。

種類によるカブの味をみるために数種類の赤カブを混ぜています

オーガニックオレンジ・エキストラヴァージン・オリーブオイル
昔からお酒の漫画などでは必ず登場するリンゴが丸ごと入ったカルヴァドスが存在します、その名は伝統あるクール・ド・リヨンのポム・プリゾニエールといいます、「ポム」はリンゴを指します。
カルヴァドスはリンゴから作るブランディで三大ブランディの一つです、コニャックやアルメニャックはブドウから作られるので同じブランディとは思えないのですが、ブランディとは果実を醗酵させ蒸留の後に樽熟成して造るお酒を指すのでカルヴァドスも立派なブランディということになります。
またカルヴァドスと謳えるのは指定した地域の指定したリンゴ種を使い規定に則った製法で造られていなければなりません、リンゴのお酒とはいえ実に厳密なルールの下に造られるお酒なのです。
ところで、この丸ごとリンゴはどのようにボトルに入れたのでしょうか、答えはリンゴの実が小さなうちにボトルを枝に引っ掛けて実の付いた枝をボトルの中に入れ大きくさせてからリンゴの実を摘んだのです、実に手間のかかったお酒です。
フルーティ且つすっきりした甘さのカルヴァドス、疲れた時にゆっくり飲むと嫌なことも忘れて至福の感覚に包まれます。
尚、私もですが飲み終えた後リンゴを砕いて取り出しボトルのラベルを綺麗に剥がして水差しやデキャンターに使っているレストランやショットバーがあります、大きさが丁度よくてグラスを逆さに挿して蓋代わりにするとロックグラスがぴったりと納まり見た目もお洒落です。


ショットバーでジンなどのスピッツやカクテルから卒業しウイスキーをストレートで頼むようになって、マスターや常連客とウイスキーのウンチクを語り合うようになったら間違いなくウイスキーフリークの仲間入りです。
こうなったときにちょっと考えて欲しいのが飲むウイスキーの選び方です、これまでのように好みの特定の銘柄から同じ地区の蒸留所のシングルモルトを飲んで比較してみたり、そのシングルモルトがキーモルトとなっているブレンデッドウイスキーを飲んでみるようにしてほしいのです。
これを行うっているうちにウイスキーに対する舌と鼻がこれまでの数十倍も鍛えられます、そして最後に行き着くところまで極めてほしいと思います。
最後に行き着くところはカスクです、つまりそのウイスキーはどんな樽で熟成されたのかというところに感覚を磨いてほしいのです。
同じ蒸留所のシングルモルトのカスク違いを味わってカスクの特徴を舌と鼻で記憶して欲しいのです、こうなるとウイスキーのソムリエのように舌と鼻が研ぎ澄まされます。
同じ蒸留原液(スピリッツ)なのにカスクによって味と香りはまったく違います、同じ蒸留所のウイスキーとは思えないほどに違います、また次にカスク別の味と香りを記憶したらダブルカスクやトリプルカスクといったカスクヴァッティングものでそれぞれのカスクのエッセンスを感じてほしいと思います。
ここまでくると自分で好みのモルトブレンデッドが作れるようになります、これが本当にウイスキーフリークの極みです、まるでウイスキーメーカーに必ずいるマスターブレンダーの如しです、これが本当に愉しいしウイスキーが人生に彩を与えてくれるようになるのです。