バブル景気は高いものほどよく売れるという変な時代でした、そんなバブル景気真っ最中な時代にはファッションブランドやスポーツブランドからも高級ブレンデッドウイスキーが商品化されていました。
90年代に入るといつの間にかこれらのブランドのウイスキーは姿を消していきました、また多くは香港やパリの免税店で発売され日本人向けを意識してかバックラベルなどには日本語表記されているのも面白いです。
当時は日本向けに高価なウイスキーを出せば売れた時代で今は無き銘柄のウイスキーも多数あります、アンティークウイスキーショップやリサイクルショップには見たことも無いウイスキーがずらりと並んでいます。
これらは全て80年代に免税店やリカーショップが並行輸入して販売されていたものです、風味はどれもトロンとした甘口でこれはこれで一つのカテゴリとしてのウイスキーとして美味しく飲めるものが多いです。
ブランディが流行っていた時期でもあり、当時のジャパニーズウイスキーがこれらに比べてドライな風味ということもあり、今思うに80年代はジャパニーズウイスキーの氷河期だったのかもしれません。
ダンヒル

バーバリー

JPS

高級コニャックの三大ブランドの一つであるヘネシーの最上級クラスであるXOは、80年代からバブルの象徴のようなブランディとして日本人に親しまれています。
バブル経済期ではクラブやショットバーで財布を気にせずゴクゴク飲めたヘネシーXOも今では特別な日にショットで飲むようなお酒になってしまいました、ウイスキー派の私もナイトキャップとして今でも時々楽しむ程度のお酒の一つになっています。
トロンとした甘い香りと味は至福の気分になります、バブルの頃にはこれを水割りやハイボールで飲む人がたくさんいました、本当に狂喜乱舞の時代だったのだと思います、高級コニャックは是非ともストレートでじっくりと香りを楽しみながら味わってほしいと思います。
ちなみにコニャックとかアルメニャックとはブランディのなかで生産地域を限定し厳しいルールの中で作られるブランディであり、優れた品質を保障されています。
現行商品は80年代からずっと同じボトルデザインです、最高級品とは百年以上経っても古さをまったく感じさせません、そこがトップブランドという存在だと思います。

80年代のミニボトルと比較してもまったく同じです、最高級コニャックと言われるだけあって40年以上経っても同じボトルとラベルなのですね
私がコンサルティングしているお店にはカジキマグロのソテーというメニューがあるのでステーキだけではなく同じ食材でフライにしたらおつまみにいいんじゃないかと提案したところ、即行で作って出してきました。
ウイスキーと共に試食したらすごく美味しいです、ステーキだと塩味が強く感じてビールには合いますがウイスキーにはイマイチだと感じていたのでヒットしました、ここで合わせるタルタルソースは塩味を抑えてレモン果汁で酸味を出すようにしたら更に美味しくなりました。
マスターは早々に「フィンガーフィッシュフライ」としてメニュー化してしまいました、上手くいっているお店のオーナーは本当にやることが早いです、このお店には私の提案したおつまみメニューが20種を超えます、そして料理だけでなくお酒を飲む人が増えたので売り上げも倍増したのです。
ちなみに料理に対してお酒は原価率が30%以下です、更にはドリンク類はアルバイトでも作れるので手軽に客単価を上げることができます、このお店もレストランでしたが場所的に考えてレストラン&バーとしてリニューアルさせたら赤字店だったのが見事に黒字店に変わりました。

シンプルにエビをグリルしただけで味付けも何もしないで食べてみたところ甘みと食感が凄くウイスキーに合います、下手に何もしないで素材の味を活かした方が美味しいおつまみになるという定説そのものです。
しっかりグリルしたエビは殻ごとパリパリ食べられますしプチトマトやピクルスなどを添えたら味付けもソースも何も要りません、おつまみは料理とは違って味付けを楽しむものとは別次元の存在だと思います。
グリルおつまみを作るだけなら業務用の本格的なグリルなど不要です、家庭用の電気オーブントースターがあれば用は足ります、ただしヒーターが温まるまで待ってから食材を入れるようにしないとカラッとした食感が得られないので要注意です。
シンプルイズベスト、おつまみですからお酒を美味しく飲めることが重要でお腹を満たすのが使命ではありません、その意味ではシンプルに素材の味だけを楽しむのがよろしいようで。

これ1瓶あれば誰にもイタリアン風味のおつまみを作れます、私はバケットにチーズを乗せバジルペーストを塗って即席のブルスケッタをウイスキーのおつまみにします。
バジルは意外と柔らかな風味なのでウイスキーの味を邪魔しません、鶏肉と野菜をオリーブオイルで炒めてバジルペーストと和えるだけでイタリアンになります。
肉との相性は抜群ですが特に癖の無い鶏肉がお勧めです、自家製の鶏ハムもりますが、その際にも漬け汁に加えてハーブの香り付けに使います。
ニンニクや松の実も入っていますので面倒な材料が無くても手軽にイタリアン風味に仕上げてくれます、これかなり使えます。

ここで淡白な鶏肉を使ったレシピを紹介しましょう。
鶏ムネ肉とパプリカを塩を軽く振ってオリーブオイルで炒めてバジルペーストで和えるだけというもので、短時間でイタリアン料理になってしまいます。
