繋ぎの兎肉などを使わず保存料も着色料も何も使用せずに豚ロースのブロック肉だけで造る白っぽい色をしたハムを白ハムといいます、白ハムは塩味も薄くスパイスなども使っていないので豚本来の甘い風味が楽しめます。
この白ハムを軽くローストするだけで肉好きのウイスキーファンにはもってこいのおつまみになります、オリーブオイルを使ってもよいのですが私はあえて弱火で素焼きします。
塩味が少ないので塩はほんの少し振り、レインボーなど辛みが少なく風味が良いコショーを軽く振るだけが美味しいです。
油脂分も少なく身体に必要な上質なたんぱく質を摂りながら美味しくウイスキーが飲めるなんて至福以外の何物でもありません、デパ地下で手に入りますがネットでもお取り寄せできます。
さっぱりしていて素材の風味が香る豚ロースだけで造る白ハム
白ハムはデパ地下の加工食品売り場やネットで買えます
ブランディと言ったらコニャック、コニャックと言ったら五大コニャックブランドのヘネシー・レミーマルタン・マーテル・クルボアジェ・カミュです、なかでもバブルのど真ん中の夜の帳でよく飲まれたのがヘネシーXOとレミーマルタンXOです。
XOというのはブランディの長期熟成の最高ランクを示しています、つまりその銘柄の最高級品ということです。
特にレミーマルタンXOの一目で解る高級感溢れるボトルデザインは高級クラブで大変人気があり、当時は1本数十万円という価格が付けられていてもどんどん消費されていきました。
レミーマルタンXOやヘネシーXOの甘くトロンとした口当たりはまさにバブルの申し子です、今飲んでも記憶は瞬間的に80年代が蘇ってきます、まさに狂喜乱舞の時代だったのです。
そんなバブル時代に浴びるように飲んだレミーマルタンXOが何故かコレクションウイスキーの中に混ざって保管されていました、きっといつかは思い出して飲んでみたくなると思ってのことでしょう、記憶は確実に味と香りに宿っています。
現行商品もまったく同じボトルデザインで生き続けています、ヘネシーXOも同様に当時のボトルデザインのまま現行商品に継続されています、最高級品とは数十年経っても古さをまったく感じさせません、そこがトップブランドという存在だと思います。
この1年で価格が倍以上になった業務用のコーン缶ですが薄黄色の自然な色と味で好んで使っています、コーンポタージュに使うと人工的な甘みがないので美味しいです。
これをオリーブオイルとバターで軽く炒めてパセリパウダーを振るだけでウイスキーによく合うおつまみになります、この場合好みですが私は塩味がウイスキーと合わないので無塩バターを使い塩やコショーも使いません。
居酒屋で食べるコーンバターはビールには合うのですが味が濃すぎてウイスキーにはちょっと合わない気がします、同じコーンバターでも合わせるお酒の種類でバターとオリーブオイルの配合を変えたり調味料を工夫すればそれぞれのお酒に合った味になるというよい例だと思います。
基本的におつまみは素材の味を生かすことにあって味を作りこむものではないという信条があるので、素材の味を消すような調味料の使い方は好きではありません。
業務用コーン缶を使ったあっさりコーンバター
オーガニックコーンとグリーンアスパラのコーンバター
こちらのコーンは色が濃い黄色なので映えます
ウイスキーを楽しめるようになったら是非とも冷蔵庫に入れておいてほしいのがオリーブの塩漬けです、私は常に予備の瓶詰めを数本ストックしています。
ダイレクトにつまみにしてもOKですしチーズや肉料理のアクセントにしても美味しいです、また黒オリーブは若干渋味がありステーキなどのワインソースに細かくして入れても味のアクセントとなり美味しいです。
酒屋さんに置いてあるということはウイスキーやワインなどには欠かせないおつまみになるということです、口直し的な味のリセットにもなるのでお勧めのおつまみです、ただし食べすぎには要注意です、消化に悪いのでお腹を壊してしまいます。
尚、おつまみとしてお店で出すときには是非種無しにしましょう、種を出す所作も食べかすがお皿に残ったビジュアルもお客様に対してデリカシーが欠けると評価されてしまいます。
種無しは食べやすくて最高!
オレガノを少々振りかけてイタリアン風味にすればショットバーでのおつまみに最適です
食事の際にはウイスキーを飲みながら何を食べても構わないと思うのですが、ウイスキーの味と香りを壊さず更に美味しく飲めるおつまみはそう多くはないと思います。
私がショットバーで必ず頼むのが無塩のクラッカーです、ウイスキーの癖がより解り易くなる気がします、更にはクラッカーを食べてから飲むと味がリセットして別の銘柄に変えるときにはベストなおつまみだと思います。
癖が強いウイスキーにはチーズやドライフルーツが合います、また塩味を付けずにベーキングしたナッツ類も合います、癖を壊さず美味しく感じるのでこれらもときどき無塩クラッカーと合わせて頼んだりしています。
逆に熟成もののトロンと甘口のブレンデッドやグレーンウイスキーには若干スパイシーなビーフジャーキーや酸味と甘みのバランスがとれたピクルスも大変美味しく感じます。
またちょっと小腹が空いたときに食べても嫌味がないのは卵料理です、オムレツでもスクランブルエッグでもOKです、薄味のハムや干し魚の焼き物も最高に合います、同様に薄味であれば食べやすくステーキをスライスしたタリアータなどもよく合います。
逆にウイスキーの味や香りを壊してしまう食材ナンバーワンは生野菜です、小松菜やホウレンソウなどの葉野菜は特にエグ味が増してせっかくの高級ウイスキーが台無しになってしまいます、推測ですが鉄やマグネシウムなどのミネラル成分が関係しているのでしょうか野菜もウイスキーも双方の味が悪くなります。
またエグ味とは異なりシソやラッキョウなどの香草類や強い味と香りのスパイス類は言わずもがでウイスキーの味と香りそのものが変化してしまいます、同じスピリッツでもブランデーではこういった現象は少ないので不思議です、特にモルトウイスキーと生野菜との相性は悪いように感じます、個人的にウイスキーと相性がよいと思う生野菜はトマト(プチトマト)とキュウリです。
またフルーツは生野菜ほど味や香りを壊さないのですが柑橘類は先の生野菜のようにエグ味に変わってしまいアウトです、リンゴ・梨・桃・柿・ブドウなどは逆に美味しく感じるようになります。
ただしブレンデッドやアメリカンウイスキーで作るウイスキーカクテルはジンジャーエールやリキュールなどの甘み成分が入るのでどんな柑橘系でも合います、まあウイスキーカクテルはシングルモルトウイスキーとは別次元に存在するアルコール飲料だと思ったほうがよいでしょう。
とはいえ味や香りの感性は人によっても異なりますので自分なりにいろいろ試してみるのがよろしいかと思います、あくまでもシングルモルトウイスキーをストレートで飲む際の相性の話であり他のスピリッツ系アルコールやカクテルには適用されません。
数年間をかけてウイスキーに合うおつまみを各種研究しましたので、これに関しては別のカテゴリで徐々に記事にしていきましょう。