2025年8月 8日 08:00
つい先日のこと、行きつけのショットバーでびっくるする会話を耳にしてしまいました、それはこんな感じです。
マスター 「ご注文は何にしましょう?」
客 「ハイボールで!」
マスター 「何をハイボールにしますか?」
客 「え!? ハイボールに種類があるんですか?」
まあ話の流れで解ったのですが、きっとそのお客さんは居酒屋でハイボールを頼む感覚だったのでしょう、居酒屋でハイボールといえばウイスキーハイボールを暗黙の了解で指しており、指定が無ければ店で決めているウイスキーを使うようにしています。
居酒屋でのウイスキーハイボールの多くは日本のものではサントリー角などでアメリカンウイスキーであればジムビームやアーリータイムス辺りが原価的に用意されていると思います、指定が無ければ安いほうの原価のウイスキーで作ります、なのでハイボールだけで通ってしまうわけです。
ところがショットバーでハイボールといえば飲み方の指定であって特定の飲み物を指してはいませんので、どんなお酒のハイボールなのかを指定しなければ作れないわけです。
ウイスキーのハイボールやジンなどのスピリッツをハイボールで飲む人もいれば、ブランデーやリキュールをハイボールで飲む人もいます、だから冒頭の会話となってしまうわけです。
まあショットバーに慣れないとなかなか自分の好みのお酒が飲めないという敷居の高さを敬遠する人もいますが、知らないものは知らないと正直になればバーテンダーが丁寧に教えてくれます。
カクテルだって最初から知っている人などいません、誰もが時間をかけて覚えていくものです、その中から自分の好みを知って各種スピリッツや各種リキュールを使ったカクテルを少しずつ覚えていくのです。
ウイスキーも同じことです、一つのショットバーで少なくても100種ほどの各種ウイスキーが置いてあるのですから、どんな味が好みかを聞きながら覚えていくのがショットバーで飲む愉しみというものです。
それに価値を見出せない人はショットバーでは愉しくお酒を飲むことはできないでしょう、妙なプライドを捨て正直に生きること、ショットバーはそんな生き方を学べるところでもあるのかもしれません。