過去には数多くの蒸留所がひしめいていたキャンベルタウン地区も現在は3つの蒸留所だけとなってしまいました、そのうち1つの蒸留所はスプリングバンクと非常に密接な関係があり今ではキャンベルタウンといえばスプリングバンクと言われるほどに独占状況になっています。
そのスプリングバンク蒸留所の3つあるブランドのなかのロングロウ18年です、既に複数の熟年数とカスクをヴァッティングしたノンエイジ版は手に入らない幻のウイスキーとなっており、なんとか手に入るのは恐ろしい価格に跳ね上がってしまった本18年くらいです。
スプリングバンクに代表されるキャンベルタウンのウイスキーは「モルトの香水」と謳われるほど芳醇な甘いモルティな香りが特徴で、このスプリングバンク蒸留所のロングロウはモルティな香りに加えてフルーティな香りも相まってすばらしい香りのウイスキーです。
味は複雑と言うか上品な甘みを感じつつも酸味とは異なる若干の潮っぽさも感じます、人によって感じ方の違いもあるのでしょうが好きな人には個性的な味が最大の魅力に感じると思います。
品名 ロングロウ18年
成年数 18年
カスク シェリー
蒸留所 スプリングバンク(キャンベルタウン)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 46度
内容量 700ml
価格 55,000円~65,000円(2024年6月時点)
アラート 入手困難状況で価格急上昇中
熟成年数を表示できる前の未熟成ピート・イン・プログレスシリーズのバッチ6で、2022年にボトリングしていることだけは明記されており熟成年数は不明です。
フェノール値84ppmというかなり強力なピートを焚いた麦芽を用いてバーボンカスクとシェリーカスクで熟成しボトリング前にヴァッティングしています、グラスに注いだ瞬間に立ち上るピート臭は強烈です、飲み込んだ後はフルーティな味でこの味と香りのコントラストが癖になりそうです。
キルケランを製造するミッチェルズ・グレンガイル蒸溜所は2004年に生産開始した若い蒸留所でスプリングバンク蒸留所の姉妹蒸留所にあたります。
蒸留技術者は年に3回ほどスプリングバンクから借りて製造しています、その生産量は極小規模の年間約10万リットルということで常に品薄状態が続いています、スプリングバンクと合わせてキャンベルタウンの蒸留所銘柄は数年前から価格急上昇中です。
品名 キルケラン ヘビリーピーテッド ピート・イン・プログレス バッチ6
熟成年数 不明(ノンエイジ:2022年ボトリング)
カスク バーボン75%・シェリー25%のヴァッティング
蒸留所 ミッチェルズ・グレンガイル(キャンベルタウン)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 57.4度
内容量 700ml
価格 25,000円~30,000円(2024年6月時点)
特記事項 ヘビリーピーテッド、2カスクバッティング、カスクストレングス、日本への入荷本数限定660本
アラート 価格急上昇中
過去には数多くの蒸留所がひしめいていたキャンベルタウン地区も現在は3つの蒸留所だけとなってしまいました、そのうち1つの蒸留所はスプリングバンクと非常に密接な関係があり今ではキャンベルタウンといえばスプリングバンクと言われるほどに独占状況になっています。
そのスプリングバンク蒸留所のスタンダードが本10年ですが、この2年ほどのウイスキーブームで品薄状況となり恐ろしいほどに価格が上昇しており簡単に買えるウイスキーではなくなってきています、私も慌てて3本手に入れましたが既に2万円を超えていました。
スプリングバンクに代表されるキャンベルタウンのウイスキーは「モルトの香水」と謳われるほど芳醇な甘い香りが特徴で、このスプリングバンク10年は特に熟成が浅いため木の香りが少ないのでよりいっそうモルティな香りを楽しめます。
品名 スプリングバンク10年
成年数 10年
カスク バーボン、シェリー
蒸留所 スプリングバンク(キャンベルタウン)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 46度
内容量 700ml
価格 28,000円~35,000円(2024年6月時点)
特記事項 2カスクヴァッティング
アラート 入手困難状況で価格急上昇中
ブレンデッドウイスキーの老舗ブランドであるJ&Bのキーモルトとして知られるノカンドゥの18年です、シングルモルトファンでもあまり飲まれることがないのですがスペイサイドらしい風味のシングルモルトです。
若干感じるスモーキーな香りとフルーティな香りが相まって香りは最高です、12年も美味しいのですが18年の香りがすばらしくシェリーカスクでじっくりと時間をかけて熟成させた長期熟成(スローマチュアード)の賜物だと思います。
飲み始めは若干のスパイシーさも感じますがフィニッシュはドライフルーツを思わせるような酸味のある甘みを感じて味のバランスもすばらしいです、シェリーカスク熟成の味と香りを存分に堪能できるシングルモルトです。
オフィシャルのシングルモルトとしてのデビューは70年代後半くらいからであり、その為か余り知られていない蒸留所ですが近年ショットバーでも置いているところが増えてきました、現在のところ18年熟成なのに割りとリーズナブルな価格に落ち着いていますのでお買い得感もあります。
品名 ノッカンドゥ18年 スローマチュアード
成年数 18年
カスク シェリー
蒸留所 ノッカンドゥ(スペイサイド)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 43度
内容量 700ml
価格 10,500円~13,000円(2024年5月時点)
農夫が協力し合って設立されたスコットランドで最小規模のハイランドに在るエドラダワー蒸留所のスタンダードであるエドラダワー10年は、味と香りのバランスが非常に良いハイランドウイスキーを代表する銘柄の一つとしてファンを魅了しています、尚2018年の拡張工事で現在では最小蒸留所の地位から脱しています。
私もショットバーで時々味を確認するような感覚で飲んでいます、逆に家ではアイラモルトが中心になってしまい飲む機会はそれほど多くはありません、フルーティで飲みやすいのは確かですがアイラモルトファンには当然物足りなさ感が出てしまいます。
マイルドでフルーティーな香りもありバランス的には非常に良くできたウイスキーだと思います、ウイスキービギナーの方にもお薦めのハイランドシングルモルトです。
ちなみに2018年までは製造はたったの3人で行っているといわれていたスコットランドで最も生産量の少なかったエドラダワー蒸留所、再建させた現オーナーは逆に保有カスク数がスコットランド最大と謳われるボトラーのシグナトリー社となっています。
尚、80年代ごろまでグレンフォレスというシングルモルトがありましたが、これは同蒸留所の設立当初の蒸留所名でオーナーチェンジと共にエドラダワーと蒸留所名を変更後も80年代までグレンフォレスの名称でシングルモルトを出していました。
品名 エドラダワー10年
熟成年数 10年
カスク オロロソシェリー
蒸留所 エドラダワー(ハイランド)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 40度
内容量 700ml
価格 7,000円~8,000円(2024年5月時点)