3大ブランディはコニャックを筆頭にアルメニャック・カルバドスの3つです、これ以外の果汁を原料とした熟成蒸留酒をブランディと表するとしています。
このジェラスはアルメニャックという位置づけでアルメニャック地方で作られたブドウを原料にアルメニャック規則に則って造られたブランディブランドの一つです、現行商品も勿論出しておりアルメニャックファンにはよく知られた存在です。
何故このジェラスが保管されていたかは解りませんがウイスキーの保管箱から出てきました、早々に試飲してみましたが当時の味のままでコニャックに比べて若干渋めの甘さでこれはこれで大変美味しく飲めました。
ちなみにナポレオンとは熟成年数のランクを示しており最上級のXOと次点のVSOPの間にあるランクであり名称ではありません、よく名称と間違えられますがあくまでも熟成年数ランクを表しています。
当時日本でよく買われたコニャックやアルメニャックはXOやナポレオンでした、現在ではおそらくVSOPが最も売れているランクだと思います、80年代とはそういう時代だったのです、高級で高価なものほど売れたのです。
その意味ではコニャックのXOものよりもランクはかなり下がりますが、ジェラス・ナポレオンもある意味ではバブル時代の普及ブランディとしてバブルの申し子と言えるでしょう。

昔から各種のドレッシングや野菜で何度も何度も試しているのですがウイスキーとサラダの相性はイマイチです、基本的に生野菜は相性が悪いのかもしれません、ウイスキーの味が変わってしまうのです。
まあまあ合うとしたらバジルなどの柔らかな香りのハーブを少し加えて塩味を落として甘酸っぱいドレッシングにするとピクルスのようでなんとか合う気がします、ここではキュウリ・タマネギ・ニンジンを使っていますがピクルス液に半日ほど漬けてピクルスの浅漬けのようにしています、タマネギも辛味が消え甘くなります。
これは結構いけるおつまみになりました、サラダを諦めていっそのことウイスキーに相性の良い見た目はサラダのようなピクルスにしてしまえばよいのだという発想からの結果です。
夏はスイカ、その他のシーズンはメロンとかリンゴとかナシなどをトッピングするとよいいっそうウイスキーに相性の良い味になります。

ピクルス風味のバジルサラダにスイカを合わせて試食
70年代から変わらぬ美味さで愛され続けているロングランなジンといえばビフィーターでしょう、昭和の時代のジンと言えばギルビーとこのビフィーターです。
ギルビーは2000年ごろからショットバーから消えていきましたが、このビフィーターはいまだにカクテルベースのジンとしての座を守り続けています、現在でもおそらく日本で最も消費量の多いジンだと思います。
ジンといえばビフィータのガツンとくる味で記憶している人は多いかと思います、マイルド系の高級ジンが幅を利かせている今でも懐かしの味を好む人は多いと思います。
ビフィーターはラベルに書かれたロンドン・ドライジンの如しで、いまだに製造をロンドン市内で行っている数少ない本格的なジンです。
価格がリーズナブルなのですがレモンピールの風味が強く、カクテルベースとして柑橘系のジュースとは最高にマッチするジンだと思います。

イギリスに行くとスコッチバーなどでのおつまみによく乾燥させたタラのような魚を燻ったものがでてきます、なんの魚かは解らないのですが淡白な味は間違いなくタラの仲間だと思います、これがすごくウイスキーに合うのです。
そこで日本でも手軽に同じようにして食べられる魚は無いものかといろいろ探したらありました、それがこのコマイです、小型のハタハタみたいな魚でタラの仲間です。
できるだけ塩味が薄いほうがウイスキーに合いますので無塩の一夜干しとか見つけると必ず買ってしまいます、一夜干しなのでチルドで1週間は日持ちします。
身は柔らかく脂はほとんど無いのですがパサパサせずしっとり感があり手でつまんで食べられるのでつまみには最適です、また骨が自然に剥がれますので綺麗に食べることができます。
年中入るといいのですが季節的には冬の魚ですので水揚げがあるのが11月から3月です、業務用の冷凍庫があれば年中食べることができます、家庭用の冷蔵庫の冷凍室だと乾燥してパサパサになってしまいますので要注意です。

私は昔からジンの好きな飲み方として、腰の強いジンをジンジャーエールで割るジンバックというカクテルで飲むのが好きです。
多くのショットバーで使っているジンジャーエールはカナダドライでありジンジャーが軽く甘すぎるので好きではありません、私はジンバックが飲みたいときには必ずウィルキンソンのジンジャーエールを置いているショットバーで飲みます。
ただウィルキンソンにも2種類あり鮮やかな赤のラベルは甘口でカナダドライとほぼ一緒です、やはりドスンとショウガを感じるエンジ色のラベルの辛口でないと物足りません。
私は夏場に冷やしてそのまま飲むこともあるくらいに大好きなジンジャーエールで、辛口は喉がヒリヒリするほどショウガをモロに感じます、これを飲んでいれば夏バテ知らずです。

左:ウイルキンソン・ジンジャエール 右:コロナエキストラビール
どちらも私のウイスキーを飲むときのチェイサーです