イギリスのカントリーの一つである北アイルランド及びアイルランドで作られるウイスキーをアイリッシュウイスキーといいます、その代表格の一つであるブッシュミルズはシングルモルトではなくモルトウイスキー50%のブレンデッドウイスキーで癖が無く万人受けするウイスキーです。
そのブッシュミルズのブラックブッシュはモルトウイスキーを80%も使っており、モルトウイスキーはオロロソシェリーカスクとバーボンカスクのヴァッティングによる深い味わいを堪能できるブレンデッドウイスキーに仕上がっています。
オロロソシェリーカスクからくるのかスタンダード版に比べて液色が赤黒っぽいです、その色からブラックブッシュと銘銘されたのだとおもいます、スパイシーさと苦みや甘酸っぱさがバランスよく配合され極めてバランスよい味です。
北アイルランドで400年続くという最古の蒸留所で世界中にファンも多いブッシュミルズ、シングルモルト版のバーボンカスクで再熟成したブッシュミルズ・アメリカンオークフィニッシュは私の大好きなアイリッシュウイスキーですが、ほぼシングルモルトのブラックブッシュもショットバーでよく頂くアイリッシュウイスキーの定番です。


アイラ島のブルイックラディ蒸留所からボタニスト(植物博士の意味)というジンが発売されたときには驚きましたが、その後世界中のウイスキー蒸留所からも新たなジンが製造販売されるようになりました、日本でもこの数年で新たなジンが多数誕生しています。
そしてこの裏にある事情を知れば納得できます、その理由は大きく2つあります、一つは世界的なジンブームの到来です、世界の消費量は5年ほど前から上昇しており近年では女性の人気が急上昇しているようです。
また近年ではジンの高級版へのニーズが高まり、これまでは2,000円以下のジンが消費の中心だったのが現在では3,000円となり年々ジンの高級化へシフトしているという調査結果があります。
2つめの理由は世界的なウイスキーブームの煽りで全世界の蒸留所のカスク原酒が枯渇してニーズがあってもウイスキーが出荷できないのです、そこで熟成が不要で蒸留してすぐ出荷できるジンに製造をシフトしている蒸留所が増えてきたのです。
これらの理由からウイスキーメーカが所有蒸留所でウイスキーを生産する傍らでジンの製造を並行して行うようになり、製造したものを売るためのマーケティングを実施しているのです。
日本のウイスキーメーカーも新たなジンを開発して発売しだしています、私もウイスキー蒸留所のジンを何度か飲みましたが確かに美味しいです、安価なジンに比べてアルコール度数が高いのにピリピリ感がなくマイルドな風味です、多種のスパイスエッセンスが豊富に入っている証拠です。
ウイスキーのように数年間樽で熟成したジンも出始めました、長期熟成のウイスキーがカスク原酒の枯渇で造れないので若熟成の新たなウイスキーが近年どんどん発売されています、そんなウイスキー事情の中でジンも気にしなくてはいけない状況となりました、まあジンも大好きなので大いに時代の波に乗ることにしましょう。
変わったリキュールを紹介します、それは薬草系のドラキュラズ・ブレッドという血のような色をしたドイツ産のリキュールです、90年代には毎日のようにショットバーでジンジャーエールで割って飲んでいました。
最近見かけなくなったと思って探してみたら大手リカーショップに置いてあったので買って当時の味を懐かしみながら試飲しました、やはり私には合っているというか美味しく感じます。
各種の薬草に加えてショウガとトウガラシが豊富に使ってありますので痺れるような辛さに薬草独特の香りが相まってなんとも言えない味のリキュールです、個人的には炭酸で割っただけでも美味しく感じるので疲れたときには最高のエナジードリンクです、ただ確実に人を選ぶリキュールだと思います。
飲んだ後は身体がポカポカしますので風邪予防には最適です、また夏バテ防止にもなります、飲んだ翌日は肝臓が元気になるのか食欲旺盛になっています。
日本に伝えられた当時、フランケンシュタイン・メンタというミント系のリキュールも姉妹品として同時販売されていましたが、こちらは20年以上も前に終売になっています。
味は私個人的には好みではないので探そうとも思わないのですが、オークションでは軒並み1万円以上していました、興味があれば別ですが味的にはお薦めしません。


アンティークウイスキーがブームになっていますが高値でも買う人はどんな価値をアンティークウイスキーに見出しているのでしょうか、そこには各種の価値観が存在しているように思います。
例えばショットバーのバーテンダーでは同じ蒸留所のシングルモルトでも年代によって若干味と香りの傾向が変わってきます、その意味で昔の味や香りと今のものとの比較をして知識を増やすという価値を見出していると思います。
またボトルコレクターにとっては80年代は黄金時代です、多くのファッションブランドやスポーツグッズブランドは特徴的なボトルデザインを創出していましたし、今では吸収や廃止になった蒸留所やメーカーものも数多く存在しています。
更には豪華なボトルや陶器ボトルなど今では味わえないようなコレクターズアイテムが80年代には数多く存在しています、また同じ銘柄の歴史を遡るように年代別のボトルをコレクションしている人にも70年代と80年代は酒税法の改正がありラベル違いや表記違いなどコレクター心を擽る材料がたくさんあります。
私の年代の人は血気盛んだったバブルの頃に毎日朝まで浴びるように飲んでいた頃の懐かしい味を再度味わってみたいという願望があります、私はきっと未来に必ずやそんな時がくると思い常に複数本買っては1本を保管しておいたのです、今になってその無駄と思える行為がやっと意味を持つように感じるようになりました。
いずれにしてもアンティークウイスキーを買えるのは今のうちです、70年代のウイスキーはほぼ枯渇し始めています、そのうち今では苦労せずに買える80年代のウイスキーも枯渇するでしょう、アンティークウイスキーは絶対数があるのですから買われて飲まれる都度に現存数が減っていくわけです、失って初めて重要さに気付くのは人だけではなくウイスキーも同様だと思う昨今の私です。
ドライフルーツがウイスキーにすごく合うおつまみですが中でもレーズンは各種に使えて万能です、そのままおつまみと出すには写真のような枝付きはお洒落でよいかもしれません。
デパ地下のチーズ売り場には世界のドライフルーツも売っているのでチーズと共に買ってきます、枝付きは大粒のレーズンなので数粒を枝ごとカットしてチーズ盛りに添えると良いと思います。
写真の枝付きレーズンはこの量で1,000円ほどです、高いことは高いのですがワイン用のブドウで味がものすごく濃くて大変美味しいです。

枝付きレーズンと一緒に買ったチーズ(手前:シュロスバーガー・アルト 奥:ゴルゴンゾーラ・ドルチェ)
注)シュロスバーガー・アルトは日本ではなかなか手に入らないスイスのセミハードタイプのチーズで高価ですがものすごく濃厚な味で美味しいです