
ビジネストリップとはいえ26歳からこれまでに世界42カ国54都市を訪問してきた私ですが、ビジネス抜きの海外旅行で一度は行ってみたい場所のダントツ一位はスコッチウイスキーの聖地であるスコットランドです。
もっと限定すると、スコットランドに点在するスコッチウイスキーの全蒸留所巡りを是非とも元気なうちに行っておきたいと思うのです、スコッチファンは多いけれどもスコットランド本土は勿論のこと点在するアイラ島やスカイ島などに在る全蒸留所巡りを成し遂げた人は世界的にみてもまず存在しないと思うのです。
ここで重要なのは現存するスコットランドの蒸留所全てを回るということです、島に存在する蒸留所も多いですからヒースロー空港とガトウィック空港間のヘリコプター(現存しているかは不明)のようにヘリコプターかフェリーで渡るしかありません、いずれにしても数日間では無理で最低でも3ヶ月以上の日数をかけての日程となるでしょう。
特に行きたいのはアイラモルトの聖地アイラ島です、そしてタリスカー蒸留所が在るスカイ島、また世界最北に位置するハイランドパーク蒸留所の在るオークニー諸島メインランド、最後にスコットランド北東部に位置するスペイサイド地区です。
オフィシャルシングルモルトで著名な蒸留所だけでざっと100以上在ります、1日1ヶ所を回るのが肉体的にも限界ですからやはり3ヶ月以上の日程となりますので現段階では望むべくも無い夢のまた夢なのでしょう。
でも考え方によっては行くための理由さえ作れれば何度も足を運べば何とか達成できるのではないだろうかと思えてきます、また何度も行けば現地でしか買えない限定販売品もお土産で買って帰れます。
そんな不純な動機から意外や大きなビジネスに繋がることもあることは過去の経験からも良く知るところです、動機が不純ながらも幾許も無い人生なのですから元気なうちに真剣に熟考することにしましょう。
ちなみにイギリスには世界ブランドの高級オーディオメーカーも多数存在しています、また古くから在る有名なジャズバーもあります、更には重厚なアンティーク家具のあるホテルに泊まるのも魅力です、スコッチウイスキーに加えてオーディオとジャズとアンティーク家具という私の4大道楽を同じ機会に楽しめるわけです、夢は時を重ねるごとに果てしなく広がるばかりです。

2000年も前に中国で書き記された「漢書」によると酒は万病に効くとされています、それが日本に伝わり「酒は百薬の長」と言い換えられ今に伝えられています。
西洋でもアスピリンを発見した西洋医学の父であるヒポクラテスが「ワインは万病に効く」と自書に書き記しています、では本当にアルコール摂取で健康になるのでしょうか?
結論から申し上げますと世界中で約10年間にわたるアルコール摂取における疫学調査が行われ調査対象者は10万人を越えています、これらの調査報告書は1981年にイギリスの医療機関によってまとめられました。
この報告書の総論として、「アルコールを毎日適量飲んでいる人はあらゆる病気に対して耐性があり、まったく飲まない人や過度に飲んでいる人に比べて心身ともに活力があり健康である」、ということが結論付けられています。
この適量というのはどれほどかというと人によっても異なるようですが日本人の場合では概ね1日20gだそうです、ビールで500cc、ウイスキーで2ショット(60cc)程度に相当します。
更に報告書では100歳以上で健康の人の60%の人が毎日お酒を飲んでいるという事例もあります、結論として「酒は百薬の長」というのはまんざら嘘ではないということです。
これは50年間ほぼ毎日アルコール摂取している私自身が感じていることですが、アルコールは楽しく飲んでこその薬であり気持ち悪くなるほど飲んだら確実に毒になると思います。
また仕事が忙しくて1ヶ月以上ほとんどお酒を飲めない時期が過去数度ありますが、いずれも不眠症に悩まされたり精神的にも活力が減退しました、まあ理由はそれだけではないのでしょうがお酒を毎日楽しく飲めるというストレスフリーな状況そのものが心身が健康だということなのでしょう。
適量のアルコールはドーパミンに始まり最終的にセロトニンの分泌を促しストレスを解消してくれます、気持ちよくなってきたらそこで止めておくのがよろしいようです、みんなで飲む際には互いの健康に気遣い食事という場を楽しみながら飲むようにしたいものです。
100年ぶりにイングランドに誕生したウイスキー蒸留所であるセント・ジョージス蒸留所は、2007年より蒸留・貯蔵を開始しその熟成過程をボトルに詰めてチャプター番号を付け極少量をウイスキーファンに向けて販売しています。
ちなみにチャプターとは「章」の意味で新たな蒸留所のウイスキーの完成までをストーリー化しているのが実にお洒落です、このチャプター4は熟成21ヶ月のもので1つ前のチャプター3は18ヶ月のものです。
非常にラッキーなことに先日行きつけのリカーショップで偶然発見して即購入しました、15年前に発売されたものですので何かの理由で1本だけ倉庫に保管されていたのでしょう、惜しげもなく通い続けるとこういうビッグチャンスに恵まれるものなのですね。
もしかしたら必ず毎土曜日夜にレアウイスキーが無いかと探しに来るので、店長が在庫リストから売れ残っている珍しいボトルを見つけてそっと棚に置いてくれたかもしれないと勘ぐったりしました、ちなみに15年前当時の5,000円ほどで購入できました。
このチャプター4はファーストフィル・バーボンカスクでのピーテッド版です、ウイスキーとして完成するまでの過程の味を確認できる極めてレアなウイスキーベビーということです。
尚、チャプター1からのデータを調べてみたのですが公式な情報は何も得られませんでした、日本にはあまり輸入されていないのかもしれません、もし並行輸入品でも世の中に現存しているのであれば幾つかのチャプターを手に入れて、是非とも歴史的イングリッシュウイスキーの再興記念遺産をチャプター順に味わってみたいと思っています。
調べではチャプター16が未熟成イングリッシュシングルモルトの最終章のようで7年熟成です、その後2015年からザ・イングリッシュ8年という完成版として商品化したのだと思います。
当時はイングリッシュウイスキーにはまったく興味が無かったので詳しいことは解りません、今から思うとオンタイムで蒸留所の歴史を体感できたのに惜しいことをしたと後悔しきりです。
後付情報で歴史を知ることは極めて重要です、しかし私は好きな事にはアンティークオーディオもそうですが当時の現物を手に入れて五感で知ることをポリシーにしています、知りたい事を探求しながら手に入るまで待つ日々、こんなワクワクする楽しい持間は他にありません。

砂糖がボトルの中で結晶化している怪しいリキュールがあります、カクテルやお菓子作りに利用されるグヨ・クリスタルキャンメルというリキュールですが買ったばかりの状態ではボトルの下部5分の1は砂糖の結晶で白くなっています。
キャラウェイ・クミン・コリアンダーなどのスパイスエキスの超甘いリキュールなのですがアルコール度数は45度と恐ろしく高く、リキュールだと思って軽く考えてゴクゴク飲んだら完全に記憶が飛びます。
それにしてもアルコールにどんなに砂糖を加えても自然に結晶化するまでにはかなりの時間がかかります、それをあえて意図して製造しているとしたらなんて手の込んだことをするものだと感心します。
また名前のとおりで液体は無色透明です、アルコールにスパイスを漬け込むと有機物で確実に茶色になるはずですので、スパイスをアルコールで漬け込んだ後再度蒸留してエキス分だけ取り出しているのだと思います、アルコール度数が高いのはそれを暗に示しているのかもしれません。
再蒸留とはいえ一応スパイスエキス入りの薬膳酒ですので、風邪を引いたときや疲れているときにレモン果汁を加えてお湯割で飲んでも美味しいし若干なりとも効果が期待できます。



飲み干しても砂糖の結晶がこんなにも残る
アメリカンウイスキーのなかでケンタッキー産といえばバーボンです、アーリータイムズもケンタッキーを代表するバーボンやアメリカンブレンデッドウイスキーを造り続け戦後は販売数1位を誇っていました。
そのアーリータイムズから2022年9月に新時代のアメリカン・ブレンデッドウイスキーとしてホワイトが発売されました、アーリータイムス・イエローが終売ということでイエローは現在7,000円前後まで価格上昇しています、それに対して新たに誕生したホワイトは1,500円で手軽にケンタッキー産のグレーン&モルトブレンデッドウイスキーを楽しむことができます。
スコッチでは裏のウイスキー種の欄には「モルト、グレーン」と書かれているのが一般的ですが、アメリカン・ブレンデッドウイスキーであるアーリータイムズの場合は「グレーン、モルト」と書かれているのも面白いです、あくまでもライ麦やトウモロコシで造ったグレーンがメインだという意思表示なのでしょう。
スコッチブレンデッドはモルトをベースに大麦や小麦で造ったグレーンをブレンドしていますが、おそらくアーリータイムズはライ麦やトウモロコシで造ったグレーンにモルトをブレンドし更にアメリカンオークカスクで熟成したものだと思います、詳しいことは公表されていないので詳細は解りませんがボトルの表記から推測するとほぼ間違いないでしょう。
早々に購入し試飲しましたがバーボン特有のバーボン臭を感じさせず非常にすっきりした味と香りです、後味の甘さといいほのかに感じる柑橘系の香りといいスコッチブレンデッドウイスキーだと思って飲んでもそれほどの違和感はありません、ストレートでもハイボールでも美味しくいただけます、これはコストパフォーマンスがかなり高いアメリカンウイスキーだと思います。
家飲みでは主に夏場はハイボールで冬場はお湯割でビール代わりにウイスキーを楽しむ私ですが、そのときのウイスキーは飲みやすいアイリッシュかスコッチ・ブレンデッドを使っています、今後はコストパフォーマンスが高いアーリータイムズ・ホワイトがローテーション入りするかもしれません。
家でゴクゴク飲むお酒はかっこつけずに美味しくてコストパフォーマンスの高いものを選ぶのが私流、その代わりにナイトキャップや嬉しい事があった日には高級ウイスキーを試飲も兼ねてストレートで楽しむ、これが経済的にも負担にならず継続して長期間楽しめる呑兵衛ライフの過ごし方だと思います。
