ブレンダーとしてもボトラーとしても不動の地位を築いているイアン・マクロード社が製造&販売している謎のアイラモルトのアイラゴールド10年です、ポートアスケイグ同様に熟成年数を明記していることもありアイラモルトファンならおそらく1発で解るほど大変特徴のある解りやすい味と香りです。
謎のアイラモルトだけにアイラモルト特有のピーティ感などのエッセンスは全て入っています、後味がフルーティで大変すっきりとして飲みやすい味と香りです。
エイジ表示があるのでノンエイジや12年などがあるのかと調べてみたのですが見当たりません、将来的には不明ですがおそらく現段階においてはシリーズ化はしていないと推察しています。
ただこれだけ解りやすい味と香りだと果たして謎のアイラモルトにする必要はあるのかと思うのですが、やはりディステラーとボトラー双方のビジネス上のメリットが大きいのでしょう。
品名 アイラゴールド10年
熟成年数 10年
カスク 不明
蒸留所 不明(アイラ島)
ボトラー イアン・マクロード
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 40度
内容量 700ml
価格 4,500円~5,500円(2023年11月時点)
謎のアイラモルトにあって昔からショットバーでは置いてあって当たり前の定番のように扱われているフィンラガン、そのなかでもカリラの若熟成との噂が高いフィンラガン・オリジナルピーティは確かにカリラを思わせるピート臭とスパイシーな味がダイレクトに楽しめます。
フィンラガンという名称は過去にアイラ島に存在していた城の名前であり、伝統的なアイラモルトであることを名称でも印象付けています。
謎のアイラモルトの傾向としてカスクストレングスやカスクバッティングなど原酒や原酒に近いものをそのままボトリングしているのを特徴としている銘柄が多いなかで、常飲としてストレート飲みで気楽に楽しめるのはやはりアルコール度数が40~43度のものです。
ウイスキーは継続して楽しく飲めて初めてその存在価値があるのです、カスク原酒も時には飲みたい気分にもなりますが永く愛飲できるお勧めの逸品ということになると、どうしても飲みやすく且つ明確な特徴を醸し出している銘柄ということに落ち着きます。
その意味からしてフィンラガン・オリジナルピーティは、アイラモルトエッセンスをダイレクトに堪能でき謎のアイラモルトのなかでは価格や味と香りのバランスなどを考えるにウイスキービギナーにもお勧めできる私のイチオシの1本です。
尚、フィンラガンにはフィンラガン・オリジナルピーティの加水する前の原酒をそのままボトリングしたフィンラガン・カスクストレングス(58度)もありますので飲み比べてみるのも面白いかもしれません、価格もちょうど1.5倍程度と非常にリーズナブルですのでお勧めです。
品名 フィンラガン オリジナルピーティー
熟成年数 不明(ノンエイジ)
カスク 不明
蒸留所 不明(アイラ島)
ボトラー ヴィンテージモルト
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 40度
内容量 700ml
価格 3,500円~4,500円(2023年11月時点)
ポートアスケイグは知る人ぞ知るアイラ島最大の蒸留所であるカリラ蒸留所の本拠地の地名です、だからといってカリラ蒸留所かどうかは謎のままです、ただ大きなヒントになることは確かです。
熟成年数を堂々とラベルに謳っている謎のアイラモルトはポートアスケイグをはじめ稀なケースです、ちなみに12年もありますので蒸留所当てには12年の方が解りやすいでしょう、ショットバーで12年を飲みましたが一瞬で解りました。
しっかり付いたピート臭にヨード臭が堪りません、そのくせ甘酸っぱいフルーティな味とスパイシーな喉越しは私の記憶に染み込んでいる例のアイラモルトですから忘れようもありません、アイラモルトファンであれば迷うことなく一発で解るでしょう。
かの蒸留所であればディステラリーオフィシャルに比べてほとんど変わらない価格ということを考えると存在意義が薄れてしまうのですが、謎のアイラモルトの良いところはリリース年度によってカスクも変わるので味も香りも微妙に変化してくるところです。
こういった妙味はディステラリーオフィシャル版では味わえません、謎のアイラモルトの存在意義は逆説的に言うとボトラーとしてはこういった曖昧さを自由にできるし飲み手はそれを楽しむことができるところです。
カスク販売する蒸留所にとっても余剰カスクが無駄にならないのでボトラーは重要なお客様ということになります、蒸留所もボトラーもビジネスなのですから大人の事情は世の常ということです。
最後にアイラモルトの妙味を存分に味わいたい人は本ボトルの8年がお勧めです、12年はかの蒸留所のオフィシャル版の方が価格も安く味も香りもほとんど同じですのであえて創出する意義があったのかどうかという疑問が残ります、ちなみにかの蒸留所のオフィシャル版では8年の方がスモールバッチということもあって希少性から価格は高いのでポートアスケイグ8年はお得感も享受できます。
品名 ポートアスケイグ8年
熟成年数 8年
カスク 不明
蒸留所 不明(アイラ島)
ボトラー スペシャリティ・ドリンクス
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 45.8度
内容量 700ml
価格 7,000円~8,000円(2023年11月時点)
アイラモルトとしては色はかなり濃い目
(色が解りやすいようにと背景を白にして撮影しました)
謎のアイラモルトで私のお薦めナンバーワンのアイリーク、ラガヴーリンの若熟成ものだと信じ切っている私にとっては本当にこの価格でこの味と香りはハイコストパフォーマンスの極みであり実にありがたいボトルです。
英語読みのアイリークはスコットランド住民はゲール語で「イーラッハ」と発音します、その意味はずばり「アイラの真の男」です、その名に恥じない力強いアイラモルトそのものの強烈な味と香りが格安の価格でありながら存分に堪能できます。
ファンの間でもラガヴーリンとラフロイグに意見は分かれるものの私的にはラガヴーリンの若熟成モルトだと頑なに信じています、若熟成ならではのピート臭がきついので上品なラガヴーリンらしからぬ粗い感じがしますが、飲み心地や飲み干した後のフルーティな香りは間違いなくラガヴーリンでしょう。
ピート臭、スパイシーな一口目、フルーティーな香りとバニラやカラメルのような甘い後味、アイラモルトエッセンスの全てがワンストップで楽しめる逸品です。
加水して飲んでも美味しいと評判ですのでロックや水割りでもOKです、ウイスキービギナーの方にも是非ともアイラモルトの世界を堪能していただきたいと思います。
アイリークがもしもラガヴーリンだとしたらラガヴーリン8年の現在価格に比べてアイリークは約半額です、機会があれば実際にストレートで飲み比べしてみたら如何でしょう。
尚、58度のカスクストレングス版も6,000円ほどですので、アイラモルトを存分に楽しみたい方にはカスクストレングス版の方をお勧めします。
品名 アイリーク(イーラッハ) シングルモルト・ピーティ
熟成年数 不明(ノンエイジ)
カスク 不明
蒸留所 不明(アイラ島)
ボトラー ザ・ハイランズ&アイランズスコッチカンパニー
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 40度
内容量 700ml
価格 3,500円~4,500円(2023年11月時点)
蒸留所の職人たちが使う「樽そのまま」を意味する「As we get it」を名称にしたシングルカスクのアイラモルトで、非常に強烈な若熟成のアイラモルトらしいピート臭とスパイシーな味をこれでもかというくらいに堪能できます。
ウイスキービギナーで最初からこれを飲んでしまうとおそらく二度とアイラモルトは飲まなくなるかもしれません、もしくははまってしまうかどちらかです、その意味では人を選ぶアイラモルトの一つです。
本品の他に「As we get it ハイランドシングルモルト」があります、こちらはフルーティな香りが漂う謎のハイランドシングルモルトですので購入の際に注意が必要です、見極めはラベル中央の帯が黒色のものがアイラで赤色のものがハイランドです。
どちらも樽出し原酒であるシングルカスクでアルコール度数が極めて高いので飲む際には加水するかロックで飲むのが安全でしょう、ただし加水するとマイルドになるのでアイラモルト原酒の強烈なスモーキー感とスパイシー感を味わいたいのであればチェイサーを飲みながらストレートでゆっくりと楽しんでください。
熟成年数は「As we get it 8」の8年熟成の価格が1.5倍ほどですので価格から推測して4~5年くらいだと思います、ピート臭の強さや若干粗いスパイシーな味などからも若熟成であることが解ります。
ディステラリーオフィシャルの若熟成シングルカスクはまず飲めませんので、その意味では極めて貴重なボトラーズ版アイラシングルカスクです、ちなみにどの蒸留所かは40度程度に加水して飲むと解りやすいと思います。
予断ですが、イラストやデザイン重視になってきた感のある最近のウイスキーラベルですが、個人的には本ボトルラベルのようなマニュアルライクなものがトラディションを感じて好きです。
品名 As we get it アイラシングルモルト
熟成年数 不明(ノンエイジ)
カスク 不明
蒸留所 不明(アイラ島)
ボトラー イアン・マクロード
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 61.2度
内容量 700ml
価格 7,000円~8,000円(2023年11月時点)
特記事項 シングルカスク、リリース年によってアルコール度数が若干変動する
アラート 価格上昇傾向