以前直営していたイタリアンレストランで出していたオリジナルレシピで作ったパテドカンパーニュ(フレンチではテリーヌ)です、3種のチーズのハチミツがけを添えてアンチパストメニューの鉄板にしていました。
パテドカンパーニュのメイン食材は鶏レバーです、臭みを取って半固形のパテ状に仕上げるのですが、どんなに臭みを消しても苦手な人もいますので癖が強い料理であることは間違いありません。
しかし癖の強い料理も癖の強いウイスキーにはブルーチーズと同様に美味しいおつまみになります、ただ料理として出すのとおつまみとして出すのには調理法やデコレーションなどを変える必要があります、こういった癖の強い料理を研究することは楽しいものがあります。



ノンエイジながらも12年ブレンデッドよりもはるかに上品で美味しいと人気のウシュクベ・リザーブです、昔から常時置いているショットバーも多いです。
販売元の会社はアメリカの会社のトゥエルブ・ストーンフラゴンで、スコットランドのグラスゴーに現地法人を置いて製造しています。
ノンエイジとはいえ10年から18年熟成の25種のモルトをメインに少量のグレーンをブレンドした後にシェリーカスクで6ヶ月間再熟成させたブレンデッドウイスキーであり手の込んだ高品質のウイスキーです。
一口目から各モルト原酒のエッセンスが飛びこんできます、複雑で上品な味と香りのバランスは最高です、是非ともストレートで飲みたいウイスキーです。
キーモルトは公開されていませんが、ウシュクベの最高級品であるウシュクベ・ブルーフラゴンには18種のキーモルトが使われておりおそらくウシュクベ・リザーブにも同じモルトが使われていると考えて良さそうです。
ちなみにウシュクベ・ブルーフラゴンの公開されているキーモルトは、スペイサイドのインチガワー・ベンリネス・クライゲラキ・ダルユーイン・オスロスク、ハイランドのグレンゴイン・ブレアアソール等となっており何と花と動物シリーズの蒸留所モルトがずらーっと並んでいるのが驚きの事実です。
品名 ウシュクベ リザーブ
熟成年数 不明
キーモルト インチガワー・ベンリネス・クライゲラキ・ダルユーイン・オスロスク・グレンゴイン・ブレアアソール
メーカー トゥエルブ・ストーンフラゴン
ウイスキー種 ブレンデッド
アルコール度数 43度
内容量 700ml
価格 6,000円~7,000円(2025年8月時点)
特記事項 シェリーカスクフィニッシュ

日本の小さな輸入商社が少量輸入していたベンロイヤルの80年代に流通していたボトルです、詳しいことはほとんど解らないアンティークウイスキーの一つです。
80年代当時はありとあらゆるウイスキーがイギリスから輸入されていました、本ボトルもその一つで数年で姿を消してしまいました、ベンロイヤルは調べたところ黒ラベルの現存数が多いようでゴールドラベルの本ボトルは珍しいと思います。
ライトでスムースな口当たりで飲みやすい風味です、当時のベタ甘な風味のブレンデッドとはかなり趣向が異なる味と香りがします、わりと若熟成なのかドライな風味なので現在でも受けがよいアンティークウイスキーだと思います。
保管用に何故か2本ストックがありましたので、記憶はないのですが個人的に当時気に入っていた風味がしたのだと思います、アンティークなのにかなりリーズナブルな価格なので飲んでみる価値はあると思います。
品名 ベンロイヤル 80年代流通ボトル
熟成年数 不明
キーモルト 不明
メーカー モリソン
ウイスキー種 ブレンデッド
アルコール度数 43度
内容量 750ml
購入相場価格 4,000円~5,000円(2025年8月時点)
買取相場価格 1,500円~2,000円(2025年8月時点)
特記事項 購入相場価格及び買取相場価格は状態によってかなり変動します

つい先日のこと、行きつけのショットバーでびっくるする会話を耳にしてしまいました、それはこんな感じです。
マスター 「ご注文は何にしましょう?」
客 「ハイボールで!」
マスター 「何をハイボールにしますか?」
客 「え!? ハイボールに種類があるんですか?」
まあ話の流れで解ったのですが、きっとそのお客さんは居酒屋でハイボールを頼む感覚だったのでしょう、居酒屋でハイボールといえばウイスキーハイボールを暗黙の了解で指しており、指定が無ければ店で決めているウイスキーを使うようにしています。
居酒屋でのウイスキーハイボールの多くは日本のものではサントリー角などでアメリカンウイスキーであればジムビームやアーリータイムス辺りが原価的に用意されていると思います、指定が無ければ安いほうの原価のウイスキーで作ります、なのでハイボールだけで通ってしまうわけです。
ところがショットバーでハイボールといえば飲み方の指定であって特定の飲み物を指してはいませんので、どんなお酒のハイボールなのかを指定しなければ作れないわけです。
ウイスキーのハイボールやジンなどのスピリッツをハイボールで飲む人もいれば、ブランデーやリキュールをハイボールで飲む人もいます、だから冒頭の会話となってしまうわけです。
まあショットバーに慣れないとなかなか自分の好みのお酒が飲めないという敷居の高さを敬遠する人もいますが、知らないものは知らないと正直になればバーテンダーが丁寧に教えてくれます。
カクテルだって最初から知っている人などいません、誰もが時間をかけて覚えていくものです、その中から自分の好みを知って各種スピリッツや各種リキュールを使ったカクテルを少しずつ覚えていくのです。
ウイスキーも同じことです、一つのショットバーで少なくても100種ほどの各種ウイスキーが置いてあるのですから、どんな味が好みかを聞きながら覚えていくのがショットバーで飲む愉しみというものです。
それに価値を見出せない人はショットバーでは愉しくお酒を飲むことはできないでしょう、妙なプライドを捨て正直に生きること、ショットバーはそんな生き方を学べるところでもあるのかもしれません。

このウイスキーに関しては何の説明も不要でしょう、それほど高名なスコッチウイスキーの頂点を極めたマッカランの現在におけるスタンダードがこのマッカラン12年・ダブルカスクです。
ダブルカスクは2つの異なるカスク原酒のヴァッティングものであり、ほぼ同じ価格で3つのカスク原酒をヴァッティングしたトリプルカスク版もありますので購入の際には好みで選ぶとよいでしょう。
原木を厳選し1からカスクを自社で作り上げる拘りと伝統の技法に裏付けされた味と香り、世界中でスコッチウイスキーの頂点に君臨していることは紛れもない事実です。
バブル期に売り出されていた木箱入りマッカラン30年の重厚な木箱と空ボトルがなんとプレミアムリカーショップで100万円で売られている事実、他のウイスキーには真似できない風格は見事としか言いようがありません。
それにしても木箱と証明書付きの空ボトルを100万円で買ってどうするのでしょうか、もしも当時のものが手付かずの綺麗なまま保存されていたらとんでもない金額で取引されています、下衆の勘繰りではありませんがとても気になります。
そんなプレミアムマッカランは無理でも現役の12年なら手軽に飲めます、オロロソシェリーに使われるカスクで熟成されたモルトウイスキーはまさに上品でフルーティ、疲れた心身を癒すのには充分です、1日の最後に飲みたいウイスキー、これが世界の最高級ウイスキーブランドが製造するシングルモルトの強さなのでしょう。
品名 マッカラン12年 ダブルカスク
成年数 12年
カスク アメリカンオークシェリー、ヨーロピアンオークシェリー
蒸留所 マッカラン(スペイサイド)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 40度
内容量 700ml
価格 9,500円~12,500円(2025年8月時点)
特記事項 2カスクバッティング