
日本の小さな輸入商社が少量輸入していたベンロイヤルの80年代に流通していたボトルです、詳しいことはほとんど解らないアンティークウイスキーの一つです。
80年代当時はありとあらゆるウイスキーがイギリスから輸入されていました、本ボトルもその一つで数年で姿を消してしまいました、ベンロイヤルは調べたところ黒ラベルの現存数が多いようでゴールドラベルの本ボトルは珍しいと思います。
ライトでスムースな口当たりで飲みやすい風味です、当時のベタ甘な風味のブレンデッドとはかなり趣向が異なる味と香りがします、わりと若熟成なのかドライな風味なので現在でも受けがよいアンティークウイスキーだと思います。
保管用に何故か2本ストックがありましたので、記憶はないのですが個人的に当時気に入っていた風味がしたのだと思います、アンティークなのにかなりリーズナブルな価格なので飲んでみる価値はあると思います。
品名 ベンロイヤル 80年代流通ボトル
熟成年数 不明
キーモルト 不明
メーカー モリソン
ウイスキー種 ブレンデッド
アルコール度数 43度
内容量 750ml
購入相場価格 4,000円~5,000円(2025年8月時点)
買取相場価格 1,500円~2,000円(2025年8月時点)
特記事項 購入相場価格及び買取相場価格は状態によってかなり変動します

つい先日のこと、行きつけのショットバーでびっくるする会話を耳にしてしまいました、それはこんな感じです。
マスター 「ご注文は何にしましょう?」
客 「ハイボールで!」
マスター 「何をハイボールにしますか?」
客 「え!? ハイボールに種類があるんですか?」
まあ話の流れで解ったのですが、きっとそのお客さんは居酒屋でハイボールを頼む感覚だったのでしょう、居酒屋でハイボールといえばウイスキーハイボールを暗黙の了解で指しており、指定が無ければ店で決めているウイスキーを使うようにしています。
居酒屋でのウイスキーハイボールの多くは日本のものではサントリー角などでアメリカンウイスキーであればジムビームやアーリータイムス辺りが原価的に用意されていると思います、指定が無ければ安いほうの原価のウイスキーで作ります、なのでハイボールだけで通ってしまうわけです。
ところがショットバーでハイボールといえば飲み方の指定であって特定の飲み物を指してはいませんので、どんなお酒のハイボールなのかを指定しなければ作れないわけです。
ウイスキーのハイボールやジンなどのスピリッツをハイボールで飲む人もいれば、ブランデーやリキュールをハイボールで飲む人もいます、だから冒頭の会話となってしまうわけです。
まあショットバーに慣れないとなかなか自分の好みのお酒が飲めないという敷居の高さを敬遠する人もいますが、知らないものは知らないと正直になればバーテンダーが丁寧に教えてくれます。
カクテルだって最初から知っている人などいません、誰もが時間をかけて覚えていくものです、その中から自分の好みを知って各種スピリッツや各種リキュールを使ったカクテルを少しずつ覚えていくのです。
ウイスキーも同じことです、一つのショットバーで少なくても100種ほどの各種ウイスキーが置いてあるのですから、どんな味が好みかを聞きながら覚えていくのがショットバーで飲む愉しみというものです。
それに価値を見出せない人はショットバーでは愉しくお酒を飲むことはできないでしょう、妙なプライドを捨て正直に生きること、ショットバーはそんな生き方を学べるところでもあるのかもしれません。

このウイスキーに関しては何の説明も不要でしょう、それほど高名なスコッチウイスキーの頂点を極めたマッカランの現在におけるスタンダードがこのマッカラン12年・ダブルカスクです。
ダブルカスクは2つの異なるカスク原酒のヴァッティングものであり、ほぼ同じ価格で3つのカスク原酒をヴァッティングしたトリプルカスク版もありますので購入の際には好みで選ぶとよいでしょう。
原木を厳選し1からカスクを自社で作り上げる拘りと伝統の技法に裏付けされた味と香り、世界中でスコッチウイスキーの頂点に君臨していることは紛れもない事実です。
バブル期に売り出されていた木箱入りマッカラン30年の重厚な木箱と空ボトルがなんとプレミアムリカーショップで100万円で売られている事実、他のウイスキーには真似できない風格は見事としか言いようがありません。
それにしても木箱と証明書付きの空ボトルを100万円で買ってどうするのでしょうか、もしも当時のものが手付かずの綺麗なまま保存されていたらとんでもない金額で取引されています、下衆の勘繰りではありませんがとても気になります。
そんなプレミアムマッカランは無理でも現役の12年なら手軽に飲めます、オロロソシェリーに使われるカスクで熟成されたモルトウイスキーはまさに上品でフルーティ、疲れた心身を癒すのには充分です、1日の最後に飲みたいウイスキー、これが世界の最高級ウイスキーブランドが製造するシングルモルトの強さなのでしょう。
品名 マッカラン12年 ダブルカスク
成年数 12年
カスク アメリカンオークシェリー、ヨーロピアンオークシェリー
蒸留所 マッカラン(スペイサイド)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 40度
内容量 700ml
価格 9,500円~12,500円(2025年8月時点)
特記事項 2カスクバッティング

金属製のプレートが鎖でネックにかかっていましたが保管する際に失くしてしまったようです
一瞬ブランディーかと思わせるような擦りガラスボトルのハンキーバニスター・スペシャル15年の80年代に流通していたボトルです、金属製のプレートがネックにかかっており何とも豪華な印象で買ってしまった記憶があります。
現役でも継続発売中のハンキーバニスターですが、当時のスペシャルには同じボトルで金属プレートがない12年もありました、その後角瓶にかわりましたのでこの時期のボトルだけスペシャルな風格を醸し出しています。
味と香りは当時の高級ブレンデッドを代表するような甘いバニラの香りとハチミツのようなトロっとした甘みが後に残ります、これはこれで一つのジャンルとして美味しく飲めるウイスキーだと思います、是非ともストレートで飲んで欲しい逸品です。
ちなみにこの時期のハンキーバニスター・スペシャルにはキーモルトに豪華にもスペイサイドのグレンファークラスが使われていました、現在はプルトニー・バルブレア・アンノック・スペイバーンなどとなっていますのでグレンファークラスファンには堪らないブレンデッドだと思います。
品名 ハンキーバニスター・スペシャル15年 80年代流通ボトル
熟成年数 15年
キーモルト グレンファークラス
メーカー ハンキーバニスター(現インバーハウス・ディステラリー)
ウイスキー種 ブレンデッド
アルコール度数 43度
内容量 750ml
購入相場価格 9,000円~12,000円(2025年8月時点)
買取相場価格 3,000円~4,000円(2025年8月時点)
特記事項 購入相場価格及び買取相場価格は状態によってかなり変動します
ハイランド地方のモルトウイスキーをベースにしたリキュールがあります、それがドランブイというリキュールです、ショットバーに通う人なら誰しも知っていると思います。
ドランブイの歴史は古く、スコットランドのスチュアート王家に伝わるレシピが1745年に王家の争いの果てにフランスに無事亡命できた勲章として兵士を代表してジョン・マッキノンに贈られました。
その後1906年にマッキノンの子孫が酒造会社の協力の下に商品化しイギリス全土で親しまれるようになりました、そしてその後は全世界に輸出されていったのです。
現行商品は数十種のモルトウイスキーをブレンドした後にハーブやスパイスを漬け込み、スコットランドに咲くヒースという花から採ったハチミツを加えるという何とも贅沢なレシピのリキュールです。
アルコール度数は40度でブレンデッドウイスキーなどと同じです、ストレートで飲む人もいますがお薦めは水割りかお湯割です、甘すぎずモルトウイスキーの風味を感じられます。
ちょっと疲れたときなどに飲むと熟睡でき疲れが飛びます、そもそものレシピはそういう滋養強壮の薬だったのですから納得です。
