私は大のブルーチーズ好きで特に癖の強いロックフォールは最も好きなブルーチーズです、デパ地下のチーズ売り場に行くとテンションがMAXに上がります。
そんなある日オレンジ色に輝く変わったブルーチーズを見つけました、それがこのシャロップシャー・ブルーです、ミモレットのような色でしっかり全体的にアオカビがびっしりと入っています。
食べてみたところ想像とは違う食感と味に驚きました、食感はチェダーのような食感で味はハードタイプのパルメジャーノ・レッジャードのような風味が入っています、塩味も薄くてかなりアンモニア臭が強いストライクのブルーチーズです。
ロックフォールよりも香りが強いチーズはウォッシュタイプのシャンベルタンくらいかと思っていましたが、ブルーチーズでこの強烈な香りは信じられません。
アイラやアイランズモルトのように個性が強いウイスキーでないとウイスキーが負けてしまいそうな骨太なブルーチーズ、これはこれで合うウイスキー探しで大いに楽しめます、ちなみにお値段ですがロックフォールとほぼ同じ程度でナチュラルチーズの中ではかなり高額の部類です。

全体的に綺麗に広がるアオカビの景色にチーズ魂が騒ぎます
フルーツは柑橘系以外ならウイスキーのおつまみとしてよく合います、特にほんのりした甘みと酸味のブドウは最高です。
この場合、是非とも皮ごと食べられる種無しブドウをお薦めします、何故なら種がお皿に残ったビジュアルがお洒落じゃないからです、また女性の場合は種をとる仕草を嫌がる人も多いでしょう。
品種は手に入るものでいいのですがチリ産のワイン用に栽培されている種無しブドウが赤も白も甘みがあって美味しいです、シーズンにはデパ地下やフルーツパーラーで買えるでしょう。
盛り付けは枝付きでもいいのですが、枝から取って他のフルーツと一緒に盛り付けるといいと思います、おつまみの基本は皿に乗っているものは全て食べられるものが理想です、つまりお客様に食べカスを出させないというデリカシーが肝要です。

何故か強いアルコールを飲んだ後にステーキなどの肉類を食べたい人が多いです、私も多分に漏れず飲み始めよりも飲んだ後の方が肉類を無性に食べたくなります。
そんな時にはできるだけ柔らかくてさっぱりした赤身の肉が合います、私のお薦めはロースやフィレの赤身を食べやすい大きさにカットして作るサイコロステーキです、少な目のオリーブオイルにスライスニンニクで香りを付けて、一口大にカットした牛の赤身肉を焦がさないように弱火でローストします。
塩味やスパイスの香りが強いとせっかくのウイスキーの味が飛んでしまうのでほんの少しだけ塩とスパイスを振るだけがおつまみに最適です、スパイスはレインボーコショーやホールハーブを粉にしたものが合います。
もしお店で出すときには盛り付ける前に余分な油を吹いてさっぱりと頂けるように工夫して欲しいです、飲んだ後の身体はたんぱく質(アミノ酸)を欲しがるのであって脂肪分を欲しがっているのではありません、何事にも基本原理を学ぶことがお客様の健康を考えてあげる意味で重要です。

ブランデーグラスにキューリを挿して飲むのは多分昭和の男でしょう、昭和の時代のクラブでは高級ブランデーにおつまみのスティック野菜のキューリを挿して飲むのが流行ったのです。
キューリの香りがブランデーのアルコール臭を見事に消して爽やかな香りに変化するということから流行ったようです、実に自由で平和な時代でした、今の時代にやったら笑われるかもしれません。
これを思い出して実験してみました、ウイスキーの味を変えてしまう生野菜が多い中でキューリは不思議とウイスキーやブランデーに合うことが解りました、ただし塩味の強い漬物類(糠漬け、柴漬け、たまり漬け等)は全て駄目でした。
そこでオリーブオイルにワインビネガーを加えてキューリのたたきに合えてみたらすごく爽やかな香りのウイスキーに合うおつまみになりました、下手にスパイスやハーブ類(ミョウガやシソなどの香草)は無いほうがキューリの爽やかな香りを楽しめます。
おつまみは料理と違って味や香りを作りこんで主張させては駄目です、あくまでもお酒を美味しくする脇役でなければなりません、おつまみに余計な小芝居は禁物です。

強いアルコールが好きな人の為のヘビーおつまみとしてストロング・ラムレーズンを作りました、アルコール度数がかなり高いので数粒食べただけで確実に酔います、これは意図して作ったのではなく、自家製のリキュールを各種作っているときにたまたま砂糖を加えずにレーズンの甘さだけでラムリキュールを作った際の副産物です。
普通のおつまみ用のラムレーズンはラムにガムシロップを加えて三倍ほどに薄めた液にレーズンをたっぷりと漬け込みます、私の場合はラムレーズンではなくてラムリキュール作りだったのでラムの原液だけを加えてレーズンの甘みだけで楽しむストロング・ラムリキュールを作ったのです。
たまたまだったのですが自家製リキュールとして美味しく飲んで残ったレーズンを食べてみたら強烈なアルコールがガツンときますが美味しかったのです、ウイスキーとの相性もばっちりです、ウイスキーを常にストレートで飲む人のおつまみとしてチーズ盛りなどの脇に少し和えるなどするとよいかもしれません、チーズとの相性もいいです。

確実に酔えるストロング・ラムレーズン