昔からチーズ&サラミはウイスキーのおつまみとして定番になっています、ただ日本で普通に買えるサラミはハードタイプで硬いものがほとんどです、ところがイタリア産やスペイン産のサラミの中にはソフトタイプが多くあります、ソフトタイプは美味しいのですが日持ちしないので扱いが難しいです、夏場に素手で触るとあっという間にカビてしまう恐れがあります。
そんなソフトタイプのサラミは太さも倍ほどで塩分やスパイスもほとんど入ってなく豚肉の旨みをそのまま感じられるのでウイスキーの味の邪魔をしません、むしろドライ系のウイスキーがマイルドに感じるほど相性は抜群です、チーズと共に食べると更にウイスキーに合うおつまみになります。
この場合の合わせるチーズはチェダーやミモレットなどが癖が少なく濃厚なコクを醸し出すので良く合います、味的に物足りない人向けにハーブ塩を添えるといいでしょう、ハーブ塩は市販されていますがオリジナルのものを作るのも話のネタになってよろしいかと思います。
豚肉によく合うハーブはオレガノやローズマリーです、岩塩と共にミルにかければあっという間に出来上がります、風味と塩味が調整できるので好みで合わせられるので数種類作っておくのも面白いと思います、私はフローラルの香りを隠し味(香り)的に入れる意味でオレガノとタイムに加えてフレンチラベンダーをほんの少し入れます。
イタリア産の定番ソフトサラミ

自家製ハーブ塩でイタリアン風味に

私がコンサルティングしているお店にはカジキマグロのソテーというメニューがあるのでステーキだけではなく同じ食材でフライにしたらおつまみにいいんじゃないかと提案したところ、即行で作って出してきました。
ウイスキーと共に試食したらすごく美味しいです、ステーキだと塩味が強く感じてビールには合いますがウイスキーにはイマイチだと感じていたのでヒットしました、ここで合わせるタルタルソースは塩味を抑えてレモン果汁で酸味を出すようにしたら更に美味しくなりました。
マスターは早々に「フィンガーフィッシュフライ」としてメニュー化してしまいました、上手くいっているお店のオーナーは本当にやることが早いです、このお店には私の提案したおつまみメニューが20種を超えます、そして料理だけでなくお酒を飲む人が増えたので売り上げも倍増したのです。
ちなみに料理に対してお酒は原価率が30%以下です、更にはドリンク類はアルバイトでも作れるので手軽に客単価を上げることができます、このお店もレストランでしたが場所的に考えてレストラン&バーとしてリニューアルさせたら赤字店だったのが見事に黒字店に変わりました。

シンプルにエビをグリルしただけで味付けも何もしないで食べてみたところ甘みと食感が凄くウイスキーに合います、下手に何もしないで素材の味を活かした方が美味しいおつまみになるという定説そのものです。
しっかりグリルしたエビは殻ごとパリパリ食べられますしプチトマトやピクルスなどを添えたら味付けもソースも何も要りません、おつまみは料理とは違って味付けを楽しむものとは別次元の存在だと思います。
グリルおつまみを作るだけなら業務用の本格的なグリルなど不要です、家庭用の電気オーブントースターがあれば用は足ります、ただしヒーターが温まるまで待ってから食材を入れるようにしないとカラッとした食感が得られないので要注意です。
シンプルイズベスト、おつまみですからお酒を美味しく飲めることが重要でお腹を満たすのが使命ではありません、その意味ではシンプルに素材の味だけを楽しむのがよろしいようで。

これ1瓶あれば誰にもイタリアン風味のおつまみを作れます、私はバケットにチーズを乗せバジルペーストを塗って即席のブルスケッタをウイスキーのおつまみにします。
バジルは意外と柔らかな風味なのでウイスキーの味を邪魔しません、鶏肉と野菜をオリーブオイルで炒めてバジルペーストと和えるだけでイタリアンになります。
肉との相性は抜群ですが特に癖の無い鶏肉がお勧めです、自家製の鶏ハムもりますが、その際にも漬け汁に加えてハーブの香り付けに使います。
ニンニクや松の実も入っていますので面倒な材料が無くても手軽にイタリアン風味に仕上げてくれます、これかなり使えます。

ここで淡白な鶏肉を使ったレシピを紹介しましょう。
鶏ムネ肉とパプリカを塩を軽く振ってオリーブオイルで炒めてバジルペーストで和えるだけというもので、短時間でイタリアン料理になってしまいます。

飲んだ後にステーキなど肉類を欲する人は結構います、私も多分に漏れずその類の人間です、そんなときに食べたくなるのが消化が良い柔らかな肉です、その意味でお薦めの部位はザブトンです。
ザブトンとは肩ロースの一部で肩ロースのあばら骨側の柔らかな肉質で焼肉屋では特上カルビとして出している部位です、上質な脂のサシが入っているのが特徴でじっくり弱火でローストすると柔らかくジューシーに仕上がります。
このザブトンをメニューとして提供するグリルバーがあります、軽くレモン塩で頂くとウイスキーにものすごく合うガッツリ肉系のおつまみになります、価格的にはそれなりになりますが私が必ず頼む鉄板メニューです。
じっくり時間をかけて弱火でグリルするので余分な油が落ちて噛む必要がないほどの柔らかな赤身だけが残ります、量は半減してしまいますが量より質を重んじるお店では最高級のメニューになるでしょう。

行きつけのグリルバーで出している牛ザブトンのグリル