突然ですが、孔子論語にこうあります。
子曰わく、
我十五にして学に志す(志学)。
三十にして立つ(而立)。
四十にして惑わず(不惑)。
五十にして天命を知る(知命)。
六十にして耳順う(耳順)。
七十にして心の欲する所に従って矩を踰えず(従心)。
孔子の人生観とも言える教えですが、ルソーは面白い言葉を残しています。
十歳にして菓子に動かされ。
二十歳にして恋人に。
三十歳にして快楽に。
四十歳にして野心に。
五十歳にして貪欲に動かされる。
いつになったら人間は、ただ英知のみを追って進むようになるのだろうか。
どちらも深い、どちらもその人らしい言葉に思わず心が和みます。
還暦過ぎて尚も人生観が定まらない私は何なのでしょう?
ただただ道楽に明け暮れて、昼夜空を眺めては「一人の人間の苦楽なんてちっちゃいな~」とつぶやくのが精いっぱいの人生観です。
新型コロナウイルスパンデミックですが、旧来種に加えて世界中で変異種が猛威を奮っています。
ワクチン接種が始まるようですが、まだまだ収束の気配すら見せません。
また強毒性と言われている新型鳥インフルエンザの人型に変異する脅威も忘れてはいけません、「この先5年間、人類はウイルスとの戦いを余儀なくされる」などという怖い予測を出した医療機関もあります、いったいこの先我々の生活はどのようになって行くのでしょうか?
加えて今年の日本の冬は数十年ぶりとなる大寒波が何度も襲ってくるようで、各地で大雪警報が出されています。
こんな寒い今回の冬ですが、ふと目をやると駅やビルの空間の隙間にホームレスの人達がダンボールで囲って寒さに耐えています。
私はというと豪華な暮らしも無いし、愉しみといえばオーディオや飲食店のメニュー開発などの道楽事と、心通った門下生たちとのささやかな家飲み程度です。
でも温かい布団で眠れる家があるし、大いにビジネスや道楽ごとを愉しめている。
この年末も、温かな部屋で昼前からビール片手に来年1年の各種の計画をロジカルシンキングしています。
普通の事が当たり前にできるありがたさ、これを決して忘れてはならないと思います。
誰だって明日はどうなるか判りません。
普通に生きていられることに胡坐をかくこともなく、いつまでも穏やかに過ごしていたいものです。
来年も日々穏やかに過ごせるように前向き思考で不安要素は早めに解決させ、先取りで隠居に向けた各種の断捨離を決行していくことにしましょう。
ある瞬間にこれまでとまったく異なる展開になる転換日を「Xデー」と言います、AIの世界で言われる「シンギュラリティ」もその一つで「AIが人間の能力を越える日」という概念が存在しています。
実際に来るか来ないかは別にして一つの「Xデー」と言えるでしょう、個人を例にとると隠居する日も一つの「Xデー」です、それまでとは生活スタイルが一変するのですから。
バリバリのビジネス人生からの隠居、殺伐としたビジネス最前線を離れ道楽に明け暮れる悠々自適なスローライフ人生に変わる瞬間です、私は正直言うと30代後半から既にどんな隠居生活を送ろうかとロジカルシンキングしては明日のエネルギーに変えてきました。
この瞬間がたまらなく愉しいのです、強い思いは確実に現実のものとなります、これまで一度も実現しなかったものはありません。
その「Xデー」が近づくにつれリアルに意識して妙な気持ちになります、そういう意味では強く意識するようになったら最終段階に入るGOサインです、まずは安住の地への拠点を決めてしまおうと考えています。
嬉しいことも嫌なことも終わってしまうと何も特別なことではないことに気が付きます、強く意識するのはその直前までです。
どんな人にもどんなことにも「Xデー」が存在します、それがゴールまでのマイルストーンともなるし避けて通れない日でもあります。
人生とは「Xデー」を幾つも経験していくものです、その度に成長し自身を省みていくのです、「Xデー」を意識して人生設計を行っておくのが常に緊張感ある人生を送る方法だと思います。
避けて通れない「Xデー」、歓びに湧く「Xデー」、そして最期を迎える人生終焉の「Xデー」、幾許も無い私にもまだまだ幾つもの「Xデー」が存在していることでしょう、日々愉しみながら隠居というスローライフな世界にフェードインしていきましょう。
還暦を過ぎた辺りから行く先々の飲食店のオーナーや店員さんに同じようなことを言われます、「善い歳の取り方してますね」的な言葉です。
最初は「何を言いたいのかな?」と御愛想程度に思っていたのですが、周囲から「羨ましいのですよ!」と言われて、なるほど妙な気持ちはなくなりました。
還暦過ぎて公私ともにこんなにも毎日愉しくワクワクしながら過ごせる日々が来るなんて、本当に「天に感謝」の言葉しか思い浮かびません。
過去苦しい時は何度も何度もありました、でもその後は必ず以前にも増して元気に復活しています。
苦しい時期と天国のような時期を繰り返すと人間相当打たれ強くなるようです、成長&進化する為にはやはり強烈な天国と地獄の体験をしないと身につかないのかもしれません。
だから境地に陥っている人にはこう言います、「苦しい状況から逃げようとせずに耐えろ、雨は何時かは止み晴天に変わる、その天の時を信じて焦らずじっくり待てるかどうかだ」と。
その快晴に恵まれた穏やかな日々が、隠居を目前にした時期と重なったことが今私にとって本当に嬉しいのです。
過去の私のトレンドは、3年間ほどは苦しく思ったように動けない凝固期間でその後の8年~10年間は穏やかに思ったように物事が動く躍動&安定期間で推移しています。
当面は不安無く安心していられるかもしれません、隠居を意識してのグループ間の大規模な事業再編成と新会社設立、この1年間は特にあっという間でもあり逆にもの凄く長くも感じます。
新事業も大きな成果が連発するまでに急成長を遂げました、来年はスタッフを補充しなければいけなくなるでしょう。
法人の事業再構築やグループ企業間の債権債務の整理とビジネス上の隠居準備に加えて道楽も粛々と隠居後に向けて準備を進めています、そこでブログも隠居後までビジネス記事を投稿しようとは思わないので過去記事を再編集したものや新しく書きあげたビジネス関連記事は他の経営者向けブログに過日大挙引っ越ししました。
その結果シリーズものとつぶやき的な未投稿記事だけが本ブログに残りました、未投稿の記事は隠居までには全部アップすることができるでしょう、その後は新作記事は書きたいときに書くというマイペースで過去の記事を再編集しながらも毎日記事アップだけは継続させたいと思います。
自分に課した毎日1記事アップですがよくも17年も続けられたものだと自分自身に驚いています、この毎日1記事アップは特に精神面で大きなものがありました、自身が課したノルマが達成できないほどの精神力では事業で結果を出すなど夢のまた夢で終わります、「まあ、いいか」という自身を甘やかす悪魔のささやきを振り払ってストイックなまでに継続させなければならないのですから。
いろいろなことを隠居前に変えたいのです、大きな人生のターニングポイントでありXデーなのですから、40数年のビジネス人生は何もかもが他者の為に在ったような人生でした、隠居を目前にして残りの人生は自分が心から愉しむ時間にしたいと思うようになったのです、心に正直に義務感と責任感を意識しないで幾許も無い人生を好きなようにのんびりと過ごしたいと思います。