AIの進化に伴い、この数年で人間の脳の構造や生態について急速に研究され多くの脳のメカニズムや謎が解明されてきました。
そういう意味ではAIの研究・進歩によって、本来の目的以上に人類はとても大きな恩恵を受けることになったと思います。
これらの研究の副産物として脳と身体特性の関連性も明らかになりました。
最近は多くの身体特性の衰えを実感しています、ちょっと前までは酔っていてもガードレールを簡単に飛び越えどんなに長い階段でも息を切らすことなく走るように登れました、ところが最近では足が上がらず飛び越える事もできないし駅の階段程度でも足がつってしまいます。
最初は加齢による筋肉の衰えだと思っていたのですが、どうも脳が無理して骨折などを起こさないように筋肉を動かさなくしているようなのです。
人間はある年齢になると、筋力を鍛えても身体を守る為にそれ以上に脳が筋肉を動かすことにストップをかけてしまうようです。
これは脳が進化しているのでしょうか、それとも退化しているのでしょうか?
明らかに解っているのは、脳の合理化によるエネルギー消費の効率化という一つの進化形であり老化現象ともいえる特性だということです。
若い頃は個体差に関係なく、身体成長を優先して無駄にエネルギー消費を促す行動を行うのですが、一定の成長を遂げると今度は脳がその個体においてエネルギーを消費しない方法をどんどん学んでいくのです。
だから、軽い運動や長距離を歩いてもほとんどエネルギーを使わないようになるので、若いころと同じような食生活を送っているとあっという間に太ってしまうのです。
また、エネルギー消費の効率化は筋肉だけではなく、脳を使って考えるところにも範囲が及びます。
思い込みも実は脳の合理化の一つで、過去の事例と比較して目の前にある真実を見極めることなく回答を出してしまうというものです。
思い込み行動は通常の生活には何らの問題もないのですが、日々変化するビジネス環境下では極めて大きな障害となってきます。
人類が誕生した時に、現在のような変化とニューカルチャー誕生の連続であるビジネス環境になることなど脳のメカニズム設計に関して神様も想定してなかったのでしょう。
だから歳を重ねるに従い、身体のエネルギー消費を抑えるように脳が年齢と共に思考を合理化して行くのです、これが過去の経験による一つの頑なまでの心身の個性の形成ともいえるのです。
逆説的に言うと現在の個性、つまり思考や身体特性を分析すると過去にどんな環境下でどんな仕事や生活を送ってきたかをある程度特定できてしまうということです、AIの研究はこんなところにも活かされてきているのです。
これを犯罪捜査において、犯人像を特定することに活用したのがプロファイリングという手法でありコア技術は言うまでもなくデータベースとAIによるものです。
例えば、長年ルーティング業務をしている人は、状況変化する中で脳をフルに使うようなビジネスをしている人に比べて身体特性が著しく劣っているという検証結果があります。
これは、特に男性の低体温症との関連性にも一致しており極めて重要な研究成果でもあります。
更に面白いのは、低体温症の人は花粉症やアトピー性皮膚炎・尋常性湿疹などというアレルギー疾患や皮膚疾患にかかりづらいのです、これは何を意味しているのでしょうか?
こういったところから、本来の健康とはどんな状態なのかを研究すると極めて面白いことが解ってきます。
少なくても、花粉症やアレルギー疾患を持っていないからといって身体は健康な状態だとは決して言えないということです。
また、寝たきり老人になる人の多くは前者の変化が伴わない生活を長年に渡って送ってきた人に多いという事実もあります。
さて、最後に何が言いたかったのかという結論を述べましょう。
いつまでも元気に楽しく余生を過ごしたいのであれば脳が老朽化されないように、常に新たな事を考え脳を活性化し続けることが肝要だということです。
これには情報の記憶ではなく、新たな発想や何かを調査しながら研究・分析するという脳の使い方が必須です、記憶では脳は鍛えられないのです。
科学者は昔から長寿の人が多いのもこれで全てが理解できます、つまり重要なのは身体を鍛える事よりも脳を活性し続けるということなのです。
脳が元気な人は何歳になっても理想的な体温を維持し、寝たきりにならず前向き思考で元気に過ごしていられるのです。
実は、体力も精神力も基本思考も全てが脳がコントロールしている産物だったのです。
チャレンジ精神を失う、変化よりも安全&安定を好む、他者に経済力を依存する、自分は動かず他者に頼る方法を選ぶ、諦めが早い、新たなカルチャーを受け入れられない、こんな人はかなり脳年齢が進み脳が老朽化しているといえます。
そして、これらの真実は環境変化に伴い一気に表面化します、つまり環境が変わった瞬間に現在の自身の脳年齢が浮き彫りになるのです。
常に変化の中で業務をこなしてきた人はそれまでと同じように環境変化にも即座に順応しますが、長期間ルーティング業務を行ってきた人は環境変化に順応できずに我を見失ってしまうのです。
でも、この状況下で歯を食いしばり順応できるように努めることで、2~3年もすると再び脳は活力を取り戻し変化順応する脳に蘇るのです。
また、情報の入力を幾ら行っても脳は活性するどころかどんどん硬化していきます、情報は出力して活用するようにしなければ脳は活性しません。
これは文章作成が最適です、文章を書くには言語を纏める左脳とイマジネーションの右脳の両方が活性化します。
だから、ビジネス関係者には必ず「ブログを毎日書け」とアドバイスしているのです。
また、一度失われた脳の活力を蘇らせるにはほぼ毎日鍛え続けることと、2~3年という多くの時間が必要だということを理解しなければなりません。
文章作成は1回の量よりも継続性が重要であり、ほぼ3日間継続することを止めるとリセットされてしまいます、なので毎日行うことが肝要なのです。
いつまでも元気で長生きしたいのならあらゆることに常にチャレンジし「脳年齢を若くしろ!」、これに尽きます。
昔から、「悩みとリスクは長寿の薬」と言われてきました、なるほどこれらは脳がフル回転する状況です。
近年になり結果論で言われ継がれてきたことが、ようやくその根拠が明らかになったわけです。
リスクを回避し不安の無い生活は平穏だが脳はどんどん老朽化していく、そしてついには寝たきりになってしまうことを忘れてはいけません。
また、不安や悩みが大きすぎても駄目です、脳はその不安や悩みを忘れようとして未来について考えることを止めてしまいます、これもまた脳の老朽化を一気に加速する大きな原因となります。
歳を追うごとに益々前向きに心身共にエネルギッシュに元気になっていく人と、どんどん心身が衰えていく人の差が歴然としてきます、これらの全ての原因が脳年齢に起因していたのです。