2025年5月19日 06:00
新たに開く人生を意識したら解決させるべき事項は多々あります、なかでも最重要なのが「お片づけ」に他なりません、新しきを始めるにあたり厄介事が残っていては何時までも古い記憶を意識させられ足を引っ張られることになります、古い家が残っていては新しい家が建たないのと同様に新しい人生を迎えるにあたり古い人生での厄介事をすべて綺麗に片づけておきたいと思います。
さて隠居を意識してからというものビジネス人生最後のお片づけを数年前から行ってきました、グループ法人単独での債権債務の整理にはじまりグループ法人間や法人個人間での債権債務の清算に始まり不要な法人を譲渡したり解散させてきました、計画したものはほぼ完了し最後の砦ともいうべき祖業会社の整理を残すのみとなりました。
4年に渡る一連のお片づけで経営権を他者に譲渡した会社は7社、解散して国に法人格を返上した会社は4社にのぼりました、これでセカンドライフで活用する4社のみを残しメイン事業会社からの隠居と祖業会社の整理が終われば全てのビジネス人生の「お片づけ」が完了します。
起業家としての責任は会社を経営して成長させることだけではありません、その会社のお役目が終了したら懇ろに葬ってあげることも経営者としての最大の責任であり勤めだと思います、無責任に決算や納税せずに放置している人も多数います、私はいずれ訪れる報いを意識しながら隠れるように暮らしたくはありません、陽光の下で堂々と憂いなく幸福に暮らしたいのです、だから自分の都合で設立した会社は自分の責任で後片づけをするのです。
私は「隠居する時には何の憂いも残さない」というのを「隠居理念」としています、その意味では会社やビジネス以上に重要なのが人間関係です、金員による債権債務の清算も重要ですが人間関係上の債権債務の清算はもっと重要だと思います、ここでいう人間関係上の債権債務とは特定の人との約束の履行です、本来の債権の意味は「履行してもらう権利」であり債務とは「履行しなければいけない責務」を指しています、これらから開放されて初めてお片づけが完了するのです。
そんな意味で振り返ってみると人間関係上の履行してもらうべき債権は多数あることを思い出しました、タイミングを見てそういった人たちに例え口約束だったとしても約束を免除する債権放棄を行っておきたいと考えています。
本人は自身にとって都合悪い約束は既に忘れていると思います、都合悪いことは忘れたいと思うのは仕方ありませんが与えた方はしっかり記憶しています、だからそんな一方通行の幻影のような記憶を新たなる人生において思い出すことのないように綺麗さっぱりと清算したいと思います、約束を覚えていた人はきっと気が楽になるでしょう、それでいいのです、私の記憶も同時に綺麗に消し去ってもらえるのですから。