2023年10月10日 00:00
かなり昔からSF小説やSF映画にAIが題材にされています、そしてその多くの作品にはAIが夢を見るシーンが出てきます、ではAIは本当に夢を見るのでしょうか?
その答えはずばり「Yes」です、現在のヒューマノイド型AIのロジックは人間の脳に近い情報処理を行える高度なニューロネットワークというアルゴリズムによって構築されています、また記憶や分析はディープラーニングというアルゴリズムによって構築されています。
人間の脳は数千億個の神経細胞がシナプスによって情報伝達され、記憶や分析が行える高性能な情報処理システムになっています。
それは一元的な情報の結合ではなく多元的な結合方式であり個々の情報同士が立体構造的に複雑に絡み合っています、また情報の記憶領域も脳の外表部から脳髄近くの小さな神経細胞器官にまで複雑に振り分けられています。
近年では心臓からも神経細胞が見つかり、脳が完全に機能しなくなっても心臓だけで小脳とほぼ同様に生命維持が機能するという報告もされています。
物忘れや記憶違いなどは高齢やストレスなど何らかの原因で情報伝達シナプスの結びつきの薄れや交差誤差によって引き起こされることも解ってきています、これが脳の老化現象であり本来は高齢になると自然に起きてくる症状ですが近年では若年化してきている傾向があります。
この脳の神経細胞ネットワークを「ニューロネットワーク」とAI技術者は呼んでいますが、ここ最近のヒューマノイド型AIは神経細胞ネットワークの人工構築物でもあるのです。
つまりヒューマノイド型AIシステムの情報は個々にバラバラに存在するのではなくて、縦横無尽に各情報と結びついて分析や推論が行えるように設計されているのです。
そして入力が何も無いアイドリング状態では常に優先情報と結合に関して各データの精査(重要度による振り分け)と関連性結合処理を行っています、つまり人間でいう「夢を見ている」状態と全く同じ情報処理を行っているのです、ヒューマノイド型AIも夢を見ないと常に入力されるデータを高速且つ有効に処理できないのです。
逆に言えばヒューマノイドAIの研究によって夢のメカニズムが解き明かされたとも言えるのです、ロジカルシンキングは起きていながら夢と同様のロジックによって行われます、つまりロジカルシンキングを行うことによって未来において意味のない多くの情報が精査されていくのです。
許しがたい他者の行為も大きな挫折感も未来において意味が無いものであれば記憶を塗り替えて意味のある記憶に仕立て上げていきます、またロジカルシンキングでの情報精査によって新たに入力された事象に対して瞬時に適切な回答を導き出せるのです。
ロジカルシンキングが如何に重要な行為なのかこれによって根拠を持つことになります、ロジカルシンキングを常に行っているとどんな状況が起きても慌てません、パニックに陥りません、情報に踊らされません、そして過去に囚われずに未来を指向して生きていけます。
何故なら如何なる未来状況もロジカルシンキングによって既に想定された過去であるからです、ここで過去と表現するのは新たに起こる状況は最も理想的な結果を得るには何を優先すべきかが予め決定されているということからです、つまり実際に経験していないことでも複数の仮想経験をしているからです。
だから決断が早くどんな回答でも保留することはないのです、何かを問われて瞬間に回答できない人は他者との関係性や自身の立場と役割などについて常に思考することもせずに入ってきた情報に振り回されている人です。
だから言動や行動に一貫性が無く、常に自身を擁護するのにエネルギーの多くが使われ建設的な未来思考ができなくなっています。
日々刻々と価値観が変化する現在の社会状況において、決断や回答の保留は極めて致命的と言っても過言ではないでしょう、まして他者に決断を委ねている時点でチャンスを逃しています。
それほど世の中の変化スピードが早くなっているのです、たった1日後でも結論を出した時には既に周囲の状況が大きく変わっているということが多々起きてくるのです。
数日間楽しんだだけで老人になってしまった浦島太郎になりたくないのであれば、現実をしっかり受け入れ日々クリティカルなロジカルシンキングを生涯に渡り継続的に行うしかないのです。