2021年11月 4日 00:00
内閣府が推進するムーンショット計画というのがあります、これは2050年までに人間から身体・脳・時間・空間の制約を無くそうという計画です、この計画に出てくる一つの具体策に2030年までに「サイバネティック・アバター」を誕生させるとしています。
この「サイバネティック・アバター」とは科学を駆使して作られた自分の分身、もっと解りやすく言うと影武者と訳されます、某コンビニでは何と今年中にも店舗に順次導入していく計画をつい先日出しており計画よりも現実の方が一気に前倒しになるスピード感で進展しています。
私はこの計画をワクワクしながらずっと見守ってきています、何故ならいつかは私の代わりに各種の業務を遂行してくれるサイバネティック・アバターを手に入れたいからです、このサイバネティック・アバターに求められる最大の価値は特定の人の身代わりです、したがって常に「この場合、主人ならどうするか?」を判断し行動できなくてはならないのです。
そう言えば戦国時代の影武者教育は数年間常に行動を共にさせ各種の判断や行動の思考を教えたとされています、毛利元就は息子たちに豊臣秀吉は養子たちにこれを実践しました、リーダーに最も重要な要素は判断と行動思考です、そして判断とその後の行動にはその人独自の癖と手法が出ます、したがって判断と行動思考の癖を完璧にコピーしていなくては影武者は務まらないのです。
毛利元就も豊臣秀吉もこの影武者たちのおかげで死後もまるで生きているかのように周辺諸国の武将達に思わせ一族を守りました、私は昔から将来を託した社員やパートナーと毎日のように飲み食いしながら各種の話をして過ごすのはもしかしたら隠居後の後継者を意識しているということかもしれません。
人に学ばせようとしたら構えて学びません、その場は解っていてもいざという時には出てきません、特定の思考を本当に身につけさせたいなら脳で覚えさせるのではなく身体で覚えさせる、つまり肌感覚で覚えさせるしかないのです。
その最も確実な方法が数年間行動を共にして飲み食いしながら徐々に判断と行動思考を学習してもらうことなのです、これは「成功するための思考」も同じことです、「成功したければ成功者と行動を常に共にすることだ」と多くの成功者が後々自身の体験談を語っています、机上で学べることなど何もありません、せいぜい読み書きと計算程度でしょう。
実際にサイバネティック・アバターの教育もこれと同じようにしばらく行動を共にすることでAIが特定の人の判断と行動思考の学習を行います、20年後に最も高所得な職業が「AIやサイバネティック・アバターの教官」だと言われるのはこういうことです。
同じ工場で製造されるAIやサイバネティック・アバターは出荷後の教育によって全く異なる思考が形成されるのです、つまり人間の教育と何も変わらないのです、更に人間の場合には自己都合による思い込みや嫉妬など業務に障害となる心理が存在しますがAIやサイバネティックアバターにはそのような煩悩は皆無です、したがって極めて高速に分身教育が可能となります。
研究機関向け・看護介護向け・学校教育向け・法務向け・会計業務向け・経営向けなど多くの業種別のサイバネティック・アバター教官が必須の存在となります、AIロボットの教育も人間の教育と同じだということです。
そんな自分と同じ思考を持ったサイバネティック・アバターを多数保有すれば本当に愉しい事を24時間不休不眠状態で多数の業務を同時並行で労なくしてできるのです、こんなことを日々ビール片手に漠然と空想を繰り返している昨今の私がいます。