世の中には確実に「自分は選ばれた特別な存在」だと思い込んでしまっている人がいます、この人は全てが自分の思い通りになると思って生きています。
したがってそうならない状況が起きれば何よりも認めたくない事実であり、それに関する全てを消去するような行動に出てしまいます。
芸能界やスポーツ界、更には政治の世界などではマスコミでも話題になるので多くの人はそういう人達の存在を知っています。
「御意見番」や「大御所」などと呼ばれ、その業界で活動するためには無視できない存在であり、その人に逆らおうものなら一瞬で職を失うことになります。
その業界で実績や存在感のある人であれば本物なので周囲も認めますが、意識だけは「自分は特別な存在」だと思い込んでいる人が身近なところにも普通に存在しているので厄介なのです。
困った振りすれば助けてくれる、相談すれば何でもしてくれる、ドタキャンも直前アポも全て許される、「だって私は特別な存在なのだから」という振舞いです。
このような意識の人は最初のうちは低姿勢でいろいろな手を使っては人定めをします、そしてこの人は自分が自由に操れると確信した途端に豹変するのです。
一方では自分の手法が一切通じない人は遠ざけようとします、そう自身の立場を堅持する目的において自分の周囲にはいてはならない存在だからです、時々耳にする言葉の「王様・女王様症候群」、まさにこの言葉がぴったりくるような人達なのです。
「狂いの構造」(扶桑社新書)の中ではこのような症状を「バルンガ病」だとしています、承認されている病名かどうかは解りませんが極めて興味深い内容が述べられています。
常に認められたい承認欲求、褒められることが最大の喜び、自分に否定的な人や嫌なことは避けて通る、自己主張するが異常なほど他者依存心が強い、この症状もまた「es」が自我に働き自我が異常に肥大した結果なのかもしれません。
どんなに実力が有っても運が無ければ勝てない。
どんなに運が無くても負けないのが真の実力。
ということは何事も実力100%で運100%。
決して中途半端な50%ずつではないということだ。
自らの実力も運も無くても心配無用。
それを補完してくれるのが有益な人脈である。
どんな有益な人を身内にできるかで勝敗が決まる。
有益な人を身内にできるのも真の実力と運。
※耳順(じじゅん)とは、孔子論語の「六十にして人の話しを素直に聞けるようになった」という節を起源とする60歳代の呼び名である。
「ロジカルシンキングはその人の思考視野でロジカルシンキングの空間規模が決定する」、実はロジカルシンキングに関してこんな仮説を立てているのです。
というのは頭の中だけでリアルシミュレーションを行うのですから、必然にその人の思考視野がロジカルシンキング空間の大きさということになります。
自分や家族のことしか優先できない視野の狭い人がいます、その人の発想は当然に極めて独善的でマーケットイン思考に必要な社会性を大きく欠いたものとなります。
これは想像ではなく検証によって得られた統計です、私は多数の人をサンプリングしてきてやっとこれを理解することができたのです。
実績も根拠も無いのに一人よがりの独善的な発想と行動ばかりをして、しかも誰に対しても相手の状況や気持ちを理解できずに上から目線で話をする、こういう人の特徴がこの仮説によってようやく理解できるようになったのです。
プロダクトアウト思考とマーケットイン思考とは180度違う世界観となります、売れる商品やサービスを生みだすには世界観が広いマーケットイン思考が不可欠です。
世界観が広ければ全ての物事を大局的に捉えることが可能であり、逆にこれができないと誰もが即座にできるような小手先の小さな事しか思いつかなくなります、そしてどんな事でも自分の利益が優先してしまうので共存共栄が必要な成功とは無縁の孤独な人生を送ることになります。
「家族がいるから自分は孤独ではない」、いいえ物理的な人間関係よりも心理的な人間関係のほうがビジネスにはどれほど重要かを解っていない人がそう思い込むのです。
では何故家族と同じ時を過ごしていて孤独感が芽生えるのでしょうか、こういう人はこの疑問に正確に答えられないと思います。
世の中のルールや仕組みそのものを常に自分目線でしか見えていない人は世界初とかワールドワイドな大事業など興せるはずもありません、何故なら他者の気持ちや世の中の人の価値感が解らないからです。
結果自身のスキルや経済能力を超えた視野で考えることができないのですから、何事も極めて局所的な狭い範囲の世界観となります。
夢や計画の大きさとロジカルシンキング空間の広さが不一致ならば、それはロジカルシンキングではなく夢想や思い込みというものです、夢を持つのであれば思考視野を広げる訓練から始めることが重要だと思います。
見栄とかプライドとか羞恥心からくる相手にどう思われるかとか、自身の意志の表示や誇示といった思考や行動そのものが思考視野の狭さの証明です。
逆に大局で物事を捉える人には自身や周囲の人のことなどまったく意識していません、見えているのは地球規模での市場動向と価値観だけです、ビジネスにプライベートな範囲での思考はご法度です、それはビジネス空間ではなくプライベート空間というものです。
どんなカテゴリのビジネスを思考しても、自分と数人の知人範囲でしか考えられない人はこういった思考視野の狭さがビジネスを上手く構築できないという根本原因があります。
また思考視野の狭い人を見分けられるのは思考視野が広い人だけです、思考視野が狭い人には思考視野の広い人の心の中を見通し理解できるはずもありません。
思考視野の拡大は成功させるための必須事項です、そして思考視野の狭い人は思考視野の広い人と共存共栄しなければ自分のやりたい事でビジネスを興すことすら難しいこととなるでしょう。
捨て台詞を言う口が物悲しい。
言われる者より言った本人に深い心の傷が残る。
去る時には笑顔で無言のうちに去るのが美しい。
縁があればどこかでまた再会するのだから。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
平和に暮らしたければ、
むやみに他者の心の藪を突かないことだ。
余計な事をして大騒ぎになっても、
全ての責任を取る覚悟があるなら別であるが。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。