昨今世界中の調査機関からリテラシー欠如人間に関する報告が相次いでいます、それほど現代社会においてリテラシー欠如の問題は大きくなっているようです、このリテラシーとは「考えている事を正確に文章化する能力や文章を読んで正確に理解する能力」を指しています。
インターネットで世界中と繋がる昨今、このリテラシー欠如の問題で大きなトラブルにもなっていると言われて久しいです、その意味で多くの機関や大学がリテラシー欠如問題を調査研究しているのです。
例えば日本人の成人の場合では約30%の人がリテラシー欠如だという調査結果が出ています、これは驚くべき数字なのですが日本はトップクラスで成人のリテラシーが高いという結果も出ています、つまり他の国々ではもっと深刻な状況なのです。
仕様書や文章コンテンツを必要としない業種や仕事に就いていない人ならまだしもこれらの文章情報が重要視される業界でリテラシー欠如は死活問題です、指示した内容が受けた人によってまったく別の解釈に変えられ実行されるのですから事業推進どころではありません。
また報告も同じように焦点が曖昧で不正確なものだったらその内容で経営判断した場合には状況とはまるで別方向の答えが出てしまうわけで企業経営そのものが正常に行えなくなってしまいます、更に困ったことに最近ではリテラシー欠如に加えて「思考と事実」が頭の中で錯誤を起こしてしまう人が増えているといいます。
つまり起きている事実と頭の中で考えていたことが同じ次元の情報として記憶してしまい事実が無きものとなってしまうトラブルや記憶錯誤による冤罪が多発しているようです、これらが数年前から世界同時多発的に発生し問題視されるようになっています、いったい正義や真実は何処へ行ってしまうのでしょうか?
そしてリテラシー欠如や情報記憶錯誤の人が増え近未来の世界はどうなってしまうのでしょうか、昨今AIの急ピッチな台頭はもしかしてこの社会現象をズバリと予測していたのでしょうか?
「世間の人に交わらず、己が家ばかりにて成長したる人は、心のままにふるまい、己の心を先として一目を知らず、人の心をかねざる人、かならず悪しきなり」
鎌倉時代初期の禅僧で「日本曹洞宗」の開祖である道元のこの一言、孔子然り、道元然りで時を越えても今に通じる言葉が新鮮です。
子曰く、「家に引きこもり外の人との関わりを持たないと自己中心的な考えとなり、相手の気持ちを考えることができない人になる、自分の欲望を優先しては周囲の人を傷つけることをする、これは悪いことだ」。
人は人との関わりの中で人としての心を磨かれ成長します、他の何をもっても人の心を磨くことはできません。
ダイヤモンドを磨くのはダイヤモンドしかありません、人もまた同じように人でしか人間性を磨がくことはできないのです。
成功する人は人間関係は全ての人生事象の要であることを忘れません、経営方針に「良好なる人間関係と共存共栄の思考」を入れると見事に無機質な内容が人間味あるものに変わります。
企業が成長できない一つの理由は、人間関係や社会との繋がりや貢献を経営方針(企業理念)に入れていないからに他なりません。
プログラマーが100人いてもITシステムは作れない。
たった一人のSEがいればあっという間に実現する。
大工が100人いても注文住宅は建たない。
たった一人の建築士がいれば見事に実現する。
成功したければステークスホルダーを得ることだ。
最も確実に得る方法はステークスホルダーになること。
要を見極め要を確実に得ることは成功の必須条件である。
※耳順(じじゅん)とは、孔子論語の「六十にして人の話しを素直に聞けるようになった」という節を起源とする60歳代の呼び名である。
ビジネスもファッションも流行り廃りは必ず起こるものです、1年も着なくなった服をとっておいたところで荷物になるだけで再度着ることもないのではないでしょうか?
時代とは常に価値観を伴って変わりゆくものです、もったいないと思うなら仕舞い込まずにリサイクルに出せば良いと思うのです。
ビジネスも同様に何時かは使えると思った企画を大事にとっておいても、時代は進化して当時は斬新なアイデアも1年もしないうちに陳腐化してしまいます。
時代に合わせてニーズも生き方も変わってしまいます、ビジネスアイデアはとっておいたところで使えるときはないと思った方が賢明です。
思想や学問も同じことが言えます、例えばダーウィンの「種の起源(進化論)」は13版を重ねますが7版からは全てが弟子が引き継いで発刊しています。
進化なきものは人間も物もそして目に見えない学問や文化も淘汰されてしまいます、完成されたものはその時点では最新であり次の瞬間には既に退化を始めています、進化なきものは進化論に照らし合わせても淘汰の一途をたどるだけとなります。
ロジカルシンキングもこれらとまったく同じことが言えるのです、だから思い出せない過去のロジカルシンキングは例え思い出したところで意味のないものになっているということです。
ロジカルシンキングは常に未来の事象を思い描きます、そしてその時点がベストな旬であることが重要です。
同じ頭を使うのであれば過去や終わった事項ではなく、これからの事項を思う存分にロジカルシンキングすることが無駄なく脳を活用する方法だと思います。
自分を「怖がり屋」だと言う人ほど、
他者に攻撃される事を日々繰り返す。
言葉と行動の矛盾には、
必ず自己利益の為の何らかの意図がある。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。