「自分の周囲に経済循環を起こせ」の本当の意味は、
「未来の自分へ今有るお金を先送りしろ」ということだ。
真の経済循環の意味を理解できないと、
他者に自ら先に与えることを覚えない。
だから未来において他者からお金が回ってくることもない。
他者に与えたお金がたっぷり利子を含んで、
各方面から未来の自分に戻ってくる。
極めてシンプルなエネルギー不変法則そのものである。
ただし無関係の人にお金を使っても循環することはない。
それは単なる消費でありエネルギーロスに終わる。
循環と消費はまったく別次元に存在するお金の法則である。
他者に自ら先にお金を回さないのは、
経済を回すという思考を持ちあわせていないから。
だから他者も同じように回さないと思い込んでいる。
経済循環を起こす人だけが未来に大きな資産を得る。
これも極めてシンプルなお金の法則である。
経済循環を意識する人は今のお金を見ていない。
だから手元にお金が無いからと不安になることもない。
何故なら現金が無くても毎日美味しい物が食べられて、
毎日愉しい事を思う存分に出来ているのだから。
その原資は先に回したお金の恩恵によるものである。
この事実は誰も疑いようもない最大の事実であり根拠である。
※従心(じゅうしん)とは、孔子論語の「七十にして心の欲するところに従えども矩 (のり) をこえず」という節を起源とする70歳代の呼び名である。
志有る者はやることが山積みで他者事を気にする暇もない。
常にトラブルを起こす人とは結局志も無く単に暇人なのだと思う。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
論ずるなら物事の基本事項を徹底して学ぶことだ。
基礎無くして応用も無し。
一夜漬けのメッキはものの見事に剥がされる。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
「トリレンマ」とは、「3つのうち2つしか選択できない状況下での葛藤」を意味しています、ちなみにジレンマ(ディレンマ)は「2つのうち1つしか選択できない状況下での葛藤」という意味ですが意味はよく解らなくても多用される言葉なので皆さんもなんとなく使っているでしょう。
さて「トリレンマ」が多用されるカテゴリは国際金融課題が最も有名です、「独立した金融政策」・「為替相場の安定」・「国際資本移動の自由化」の3つは同時に実現させることは不可能です、したがって各国の金融担当はどれを犠牲にするかと頭を悩ませるわけです。
またイギリスのEU離脱などの国際政治にも「トリレンマ」が見て取れます、それは「グローバル化」・「国家主義」・「民主主義」という3つの事項の同時実現は不可能だからです、したがって何かを諦めるしかないのです。
この「トリレンマ」は考えるに意外と身近な事でも見ることができます、サラリーマン時代には起きえなかったが起業した途端に面白いように起業家の皆さんは起業家「トリレンマ」に例外なく陥ります、私も例外なく起業当時に経験しているので心理状況はよく解ります、私見としてあげておきますと起業家のトリレンマとは「自分のやりたいこと」・「事業の確立と収益化」・「自分や家族とのプライベート」の3つです。
この中で「事業の確立と収益化」とは起業の成功そのものであり自社だけでは成し得ません、取引先やパートナー企業との友好なる信頼関係の下に有益な事業を確立する必要があるからです、つまり「事業の確立と収益化」を成し得たい人は「自分のやりたいこと」か「自分や家族とのプライベート」のどちらかを犠牲にしないと達成できないのです。
しかし起業家「トリレンマ」は起業して安定収入を得られるまでの限定的な状況であり「事業の確立と収益化」以外の一つ、場合によっては2つを犠牲にして先ずは「事業の確立と収益化」を成し得ることで達成後は「トリレンマ」が一瞬で解消されます。
これは実に簡単な方程式です、3つのうち1つが解消したなら「トリレンマ」から「ジレンマ」に変わるだけだからです、更に2つのうち何かを限定的に諦めれば2つのうち1つがまた解消します、結果的に当初の3つの事項は全て解消されて自分の思い通りの幸福な状況を作り出せるのです。
ここを起業家の皆さんは起業直後に勘違いか思い込みを起こしてしまい未来に絶望すら覚えてしまうのではないでしょうか、そして「自分のやりたいこと」と「自分や家族とのプライベート」を諦めきれずに頑なにどちらかを期間限定としても一切犠牲にしません、結果「事業の確立と収益化」が犠牲になり成功することは有り得ないのです、これも実に簡単な上手くいかない起業家の方程式です。
「トリレンマ」に「ジレンマ」、段階的に1つずつ達成させることで解消させることが肝要なのです、そしてその間は何かを犠牲にしても達成させるという強い覚悟と執念、そして達成するまでのストイックなまでの継続した強い姿勢が重要なのです、何もかもを1度に得ようとするから「トリレンマ」や「ジレンマ」に陥るのです、段階的にプロセスを踏んで事を進める戦略を理解し実行すれば起業家「トリレンマ」も「ジレンマ」も起き得ないのです。
これが私が「自分のやりたいこと」や「自分や家族とのプライベート」を諦めきれない起業家に必ずアドバイスする「待て!」の極意でもあります、起業家に先ずは最優先されるべき事項は「事業の確立と収益化」以外にはありません、その意味で私はイギリスのEU離脱に一旦「グローバル化」を諦め「国家主義を取り戻す」という強烈なメッセージを読み取ったのです、近未来のイギリスの外交戦略に大いに注目したいと思います。
昔からミスを連発したり上手くいかない人への注意喚起で「優先順位が違う」という言葉がよく使われます、ただその意味は解っても本質が解っていなければ自身に落とし込むことは不可能で何を修正するのかも解らずにいつまでも同じ過ちを繰り返します。
優先順位を解りやすく言えば「今この瞬間に最も大事なことは何か」ということです、例えば既婚者は「家族が大事なので」という前置きをして報酬額の要求や労働条件などの提示をしてくることがあります、でも考えてみてください、雇う側にとって家族がいるかいないかは無関係です、その人がどれほどの能力を持っていてどんな結果を齎してくれるかだけが評価対象なのです。
逆に独身者は自由に時間を割けられるところがあって家族の存在に縛られずに機敏に動けますし有事の際の徹夜や休出も雇う側からすればお願いしやすいです、それであれば、同じ結果を出していても独身者の方がはるかに多くの報酬を貰って然るべきなのです。
でも多くのケースでは家族がいるからということがどこかで優先されてしまいます、その結果その組織からは社員間の軋轢によって優秀な人材が離れていくことになってしまう可能性もあります。
ここで重要なのが既婚者自身が考える優先順位です、家族が大事であるなら先ずすべきは誰からも不満が出ないくらいの成果を上げることです、その結果報酬を多く貰え誰からも文句も出ません、そして最終的に家族を養えることに繋がるのです。
「養う人がいる=見合う報酬が必要」、この発想の優先順位がまったく逆なのです、だから報酬額を巡って同僚間に軋轢が生まれ孤立して上手くいかなくなり、その結果報酬が下がり、最後には家族を守ることができなくなるのです、これで家族を本当に大切だと言えるのでしょうか?
「優先順位が違う」、この報酬問題だけではなく今やるべき事項や大事にすべき人、すべてにおいて同様のことが言えます、自身にとって優先すべき事項(人)ができたら、一度それを最も優先順位を低くして考えてみては如何でしょう?
私はこういった際には更に強烈な思考をします、それは「大切なものを失ってしまった」と仮定して思考するのです、そうすると自分の優先すべき事項(人)が明確に見えてくるのです、私はこれを「負のロジカルシンキング」(マイナス思考)と称しており、あらゆるカテゴリにおいて優先すべき事項(人)を見極めています。
会社が倒産してしまった、事業が大赤字で大失敗に終わった、大切な人と離別してしまった、という仮定結果から逆追いで現在までを思考するのです、ここまで思考すれば見えなかった優先順位の本質が理解できるようになるかもしれません、そして本当の意味で今大切にすべき事項(人)の優先順位の正解が明確に得られると思います。
お金に拘る人は収入が増えません、人脈に拘る人は有益な人材を得られません、成果に拘る人は商談でクロージングできません、守ろうと思えば守れません、すべてが今優先すべき事項(人)が違うからに他なりません、成したいことが有るなら意識だけでは成せません、成すには「今この瞬間に最も大事なことは何か?」を思考して具体的な行動を繰り出さなくては結果的に成すことは叶わないのです。