昔からよくある「究極の選択」という選択肢ですが、この究極の選択を迫られた瞬間にその人の持つ心理的本質が見事に表面化してしまいます、例えば「やりたくないことをしても成功したいか、それともやらずに一生極貧を続けるか」と問われたときは「やりたくないことをやる」と「やらずに極貧に甘んじる」の二者択一ということになります。
ここで面白いのは人によって回答方法が異なることです、一人はどちらかを即答し一人は決められないと回答を保留します、この場合どちらの人もアイデンティティが確立した自律した大人であるといえます。
ただし回答を保留した人の中で本当に考えて選択できない人は他者依存性が強い人です、またその選択を迫った人を尊敬できないもしくは信用に値しないから回答しないという人は自分に自信を持って生きている人だと言えます、おそらくどんなことも自分の力でやっていけるでしょう。
問題となるのは「どちらを選択したら質問者に好かれるか」と考える人です、この人は他者依存性に加えて共感性を持つ人で自信がなく何とか他者の力を借りてでも生きていきたいと思う人です、ここで共感性というのは相手に同意することではありません、相手が望むように自分を相手に無意識のうちに合わせてしまう人です。
究極の選択は人生にそう多くあることではないでしょう、私自身でいえば最も大きかったのは「上場企業の傘下に入り安定した経営を選ぶか、それとも自分の意思を通して社員と共に苦労を続けるか」でした、このときは自分自身のことよりも社員とその家族のことを優先して前者を即答したという経験があります。
でも幾多の善悪を経験した今なら「どちらも選びません」と即答するでしょう、今では社員の苦労を成功によって跳ね返せるほどの復興させる術を身につけ社員に絶大な信頼をおいているからです、「自分の意思を貫き社員と共に成功させます」と迫られた選択を跳ね返すことでしょう。
行動力と忍耐力とは同じ精神力なのですが、面白いことにこの2つの精神力は陰陽の相関関係にあります。
行動力とは何かをやろうとする前向きな精神力です、強い人は事前に猛勉強して段取りを組み積極的に業務をこなして経験を知恵に変えてどんどん成長していきます、反対に行動力が弱い人は頭では解っていても身体がついてこなくて面倒な事や嫌な事をつい先送りしてしまい常に要領が悪く経験を通した知恵がいつまで経ってもつきません。
忍耐力とは自分の感情を抑える精神力です、強い人は相手が激怒しても冷静さを保つことができます、反対に忍耐力が弱い人はちょっとした指摘でも落ち込んで立ち直るのに時間がかかります。
ここで面白いことに同じ精神力でありながら4つの相関関係があるのです、それはどちらも強い人、行動力は強く忍耐力が弱い人、行動力は弱く忍耐力が強い人、どちらも弱い人に分かれるのです。
ここでどちらも強い人は経営者やリーダーに相応しい精神力の持ち主です、困窮状況や有事の際にはじっと耐え忍び、天の時が来れば一気に打開策を繰り広げて爆発的な行動力でこれまでの低迷を挽回し更に拡大成長を成し得ていく人です。
またどちらも弱い人は自分に無理なことは最初から避けて通るので大きな失敗もありませんし他者に迷惑もかけません、平凡な人生で終わってしまうかもしれませんが押し並べて平和な人生を送れる人だといえます。
問題なのが行動力と忍耐力がアンバランスになっている人です、行動力が強く忍耐力が弱い人は自分の思ったように進むときには良いのですが一旦難題にぶち当たると大きく落ち込んでしまい身体が動かなくなります、そしてその状況から逃げてしまうこともあり更に悪状況が拡大することになります。
逆に行動力が弱く忍耐力が強い人は頭では解っていても期待どうりに結果を出せなかったことに対して自己擁護や保身に走り真に反省することができません、結果としていつまで経っても他者依存から脱することができずに何度も同じミスを繰り返してしまいます。
この2つの精神力は武器と防具に例えると解りやすいかもしれません、どちらも同じ程度にバランスが調っている人は自身と他者の評価が一致し誤解を生むこともなく生きやすいともいえるでしょう。
方やアンバランスな人は、自分自身の認識と他者との評価が大きく乖離し他者に不要なストレスを無意識に与えてしまっている可能性が高く理想とは大きくかけ離れた人生を送ることになるかもしれません。
何事も陰陽のバランスが重要だということです、電気や音の波形を見てもこれが自然の摂理通りだと理解できるでしょう、電気であれば陰陽つまりプラスとマイナスのバランスが悪いと電力効率が極めて悪くなり消費電力に対して熱量やトルクが追いつきません、音であれば陰陽つまり正負のバランスが悪いと歪んだ音になり聴いていられたものではありません、人もまた同様で精神力のバランスは生き様に素直に出てしまうのです。
アトピーや花粉症などのアレルギー反応は、
体内免疫機能が正常な証拠。
辛い気圧変動による季節片頭痛は、
循環器と血管が正常な証拠。
気分屋と呼ばれる喜怒哀楽の激しさは、
脳内ホルモンの分泌機能が正常な証拠。
テカテカして嫌だという脂性肌は、
ウイルスや細菌などへの肌バリア機能が正常な証拠。
物事全てが陰陽一体で表面化しているに過ぎない。
陰陽どちらを観るかで優劣と価値観がいつでも逆転する。
陰を意識したら裏に在る陽の存在に感謝することだ。
それが常に精神的に他者よりも優位に立てる人なのである。
※従心(じゅうしん)とは、孔子論語の「七十にして心の欲するところに従えども矩 (のり) をこえず」という節を起源とする70歳代の呼び名である。
言葉だけは何時も立派だね。
ただし評価されるのは言葉ではなく、
常に姿勢であり結果であることを心すべし。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
感情任せに行動する者に勝利の女神は微笑まない。
感情に従った行動は百害有って一利無し。
行動する時は戦略とゴールが明確になった時だけだ。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。