2025年7月 4日 08:00
アイラモルトの面々(他の区域のボトルも若干含まれています)
還暦を迎える前まではショットバーに行けば必ず最低でも1銘柄はアイラシングルモルトを飲んだものですが最近では3回に一度くらいに減ってきました、アイラシングルモルトよりもアイラエッセンスを感じながらも複雑な味や香りのするアイラシングルモルトブレンデッドやアイラモルトをメインにしたブレンデッドを楽しむようになりました。
アイラシングルモルトの最大の魅力はピートの香りの強烈なスモーキー感とスパイシーな味にあると思います、解りやすい味というか口にドスントと感じる男気のある味が何ともいえない感覚を覚えます、特に若い人ほどアイラシングルモルトが好きな人が多いと思います。
でもアイラモルトにも上品でフィニッシュはローランドのウイスキーのようなドライフルーツを思わせる風味が残るラガヴーリンやまったくピートの香りを付けてないノンピートのブナハーブンやブルイックラディのクラシックアイラなどもあります。
アイラシングルモルトを好む人は解りやすいラフロイグやアードベックの味と香りを好むようで、同じアイラシングルモルトでもブナハーブンやブリックラディには見向きもしない人が多のも事実です。
ただブナハーブンやブルイックラディのクラシックラディを何度も飲むうちにピートの香りは無いにしろやはり力強いアイラシングルモルトなんだなというエッセンスを感じるようになります、そのエッセンスはほのかな潮の香りや口に含んだときの独特のスパイシーさです、これを感じるとやはりアイラシングルモルトだと思えるようになります。
これを感じるようになるとハイランドやスペイサイドのウイスキーが突然のように美味しく感じられるようになります、更にピートの香りのスモーキー感やスパイシーさが邪魔に感じるようになるとフルーティで優しい味のローランドやキャンベルタウンが美味しく感じられるようになります。
ウイスキーの飲み始めがアイラシングルモルトで虜になってしまった人はなかなかアイラシングルモルトから抜け出せないものですが、スコッチウイスキーの一部のエッセンスしか味わえないのは非常にもったいないことだと思います。
その点でいうとバブルの頃にブレンデッドをさんざん飲んできた年配の人はどの地域のウイスキーでもそれぞれの個性を受け入れられるようです、一旦アイラシングルモルトから離れて各種のウイスキーを楽しんでみるのがよろしいかと思います。
そのうえで再度アイラシングルモルトを飲み直すとこれまでに感じられなかった複雑な味と香りが明確に解るようになります、各種のウイスキーの味と香りを見極められるようになって初めてアイラシングルモルトの本当の美味しさが感じられるようになると思うのです。