2025年5月 2日 08:00
私がアイラモルトウイスキーを初めて飲んだのは26歳の時で、なんとロンドンのヒースロー国際空港内にあったスコッチバーでした。
学生の頃からお酒は何でも大好きで、ほぼ毎日のようにバーボン(ジャックダニエルなど)やブレンデッドウイスキー(ジョニーウォーカーなど)を飲んで未来の自分の姿を想像しては大学に通う以外何もできない現状とのギャップに悶々としていました。
ヒースロー空港での話しに戻りますが、当時私はパリに本社がある外資系のIT企業でフリーランスのSEをしており年に数回パリに出張がありました、そしてその時はたまたま直行便が取れずにロンドン経由になったわけです。
トランジットの為空港外には出られないのですが、せっかくロンドンにいるのだからということで当時日本では1本1万円以上もした本場のシングルモルトウイスキーを飲もうと空港内をぐるぐる回ってやっと探し当てたのがカウンターだけの小さなスコッチバーというわけです。
おつまみはクラッカーとポケットサイズの袋に入ったピーナッツだけしか置いてなかったのですが、その時に飲んだウイスキーが初めて飲んだアイラモルトの「ボウモア」というウイスキーだったのです。
飲み慣れていたバーボンやブレンデッドウイスキーとはまったく似ても似つかない強烈な刺激臭とスパイシーな味で口の中がピリピリします、しかしチェイサーと交互にゆっくりと飲むと口の中にフルーツのような香りや燻製のようなスモーキーな香りが広がり何とも言えない複雑な香りとピリッとした味に包まれ一発ではまってしまったのです。
気が付いたらバーテンダーに薦められるままに、「アードベック」や「ラフロイグ」など小一時間に5~6杯飲んで至福の時を過ごしていました。
日本に帰ってから調べてみるとアイラモルトだけで日本酒まではいかないまでも物凄い種類が在ることが解りました、そして当時でも15種類くらいは輸入されていて「ボウモア」と「ラフロイグ」はすぐ手に入れナイトキャップの座をバーボンウイスキーから奪い取ってしまいました。
それ以来、毎日のように仕事帰りに地元のショットバーでビール(コロナやハイネケン)をチェイサー代わりにアイラモルトを飲むのがルーティン化してしまったのです。