道楽で特徴のある植物から野菜まで育てていますが面白いほどに大きな学びが得られるのです、中でも多肉植物の生態の変化(へんげ)には驚かされる事ばかりです、温度に湿度、日照時間に水やりのタイミングと量、これらによって同じ種とは思えないほどに大変化していきます。
そしてもう一つ面白いのが変化の直前に成長を一旦止めてしまうということです、人の成長段階にも似ていて本当に不思議です、毎週のように新しい葉を出してぐんぐん成長していたと思ったら2ヶ月以上もまったく動きを止めてしまうのです、そして再び動き出したと思ったら全く別の形と色の葉を付け始めるのです、そしてこの葉の形と色のまま成長を開始します。
ちなみに根の成長を見るために幾つかの種をガラスや透明なプラスチックの容器に植えて観察しているのですが、成長が止まっている時には根の成長も止まっています、むしろ古い根が自然に枯れたり溶けて無くなっていく種もありました。
この変化というか進化の過程が本当に多くの学びを受けます、一旦動きを止めている時に植物の中では一体何が行われているのでしょうか、昆虫は幼虫から成虫に大変化を行う際には蛹の状態でまったく動きを止めて細胞組織を一旦液状化し全てを作り変えています。
つまり本当の意味での生まれ変わりです、だから幼虫の時の本能も記憶も無いのです、存在するのは細胞に組み込まれた遺伝子だけです、人間も含めた哺乳類も季節の変化を感じると細胞の入れ替えを行います、この時には多くの貯め込んだエネルギーを使うので眠気が襲い力が出ません、こんな状態と酷似しているのでしょうか?
そして植物の多くは成長を止めている時に水をあげると土中のバクテリアが活性化し根がバクテリアと戦うエネルギーが無く確実に根腐れを起こして枯れてしまいます、したがって状態を毎日のように観察する必要があるのです、多くの植物栽培での失敗は植物の状態の観察不足による安易な水やりです。
こんなところからも多くを学べるのですが人を育てるのもその人の状態や状況をよく観察する必要があるのではないでしょうか、そして適切な処置をタイミング良く講じてあげることが肝要です、場合によったら一時的に放っておくことが成長させるに最も適切な場合もあるということなのです。
状況や状態に合わせた最適な指導、結局何を育てるにもテクニック以上に愛情をもって、よく観察しながら余計なお世話でなく適切な手入れを行うことが肝要なのです、つまり私がよく言う「心のコミュニケーション」とはこういうことなのです。
某国の大統領の言動を見て同国の政治評論家が自身のコラムで面白い表現で酷評しました、その酷評の概要とは「独りよがりの発言や施策の多くは一人で食事をして野党の意見を聞こうとしない。野党の多くは知性を疑っているようであるが、彼に足りないのは知性ではなく徳なのだ」というものです。
徳というのは経験を積むことによる人間力そのものです、したがって自然に人が寄ってきて有益な人脈を持っている人を「人徳が有る」というのです。
政治家も経営者も、この「徳が有るか否か」でその人の評価がが決まってしまうような気がします、その意味でなるほど上手い表現を使うものだと感心しきりです。
どんな世界においても周囲に人が寄ってくる人は何かを持っているのです、人は利益にならないと思えば寄っていきません、逆に常に孤独でいる人は何かが足りないのです、同じように人は利益にならず面倒なだけの人には寄っていくことはありません。
面白いことに本当に一人になりたいと考えている人ほど人が寄っていき、寂しがり屋で一人では耐えられないという人ほど人が寄っていかないのです、これは解る人には解るように依存や何かを欲するエネルギーはマイナスエネルギーなのです、マイナスエネルギーに惹きつけられる人はマイナスエネルギーの人だけです。
マイナスエネルギーが合わされば更にマイナスエネルギーが増長され、プラスエネルギーさえも吹き飛んでしまいます、それほどマイナスエネルギーは強力なのです。
そして何事も一人で必死に頑張ったところで上手くいくはずはありません、何故なら何をしようにも相手がいることなのですから、一人では政治は動かず経済を回すこともできません、また徳がない人は必ずといって自尊心だけは誰よりも高いのです、これも一つのマイナスエネルギーなのです。
マイナスかプラスかという表現はエネルギーの向きなのです、自身に向いているのはマイナスで他者に向いているのがプラスであることは説明しなくても解るでしょう。
マイナスエネルギーの人はお金が無くて困っていると相談に来るのですが、こちらが提案したことは無視して世間体などを気にしてはお金にならない道を選択するのです。
お金が必要ならまずはある時期だけ限定しても何をしてもお金を最優先で作らなければいけないのです、そこに好き嫌いも体裁もプライドも感情さえも不要です、他者のアドバイスを無視して自分勝手なことをしておいて、それでいて約束も守らず他者に無心する、これって生き方そのものが大きく間違っています。
また悪いことや過ちも自ら解っているのに謝ることをしません、これがまだ一般の人ならいいのですが経営者であれば看過できないものとなります、オーバーな話ではなく国や企業のあっという間の没落は一人のリーダーの徳の有無で決まってしまうものなのです。
理不尽なようですが世の中とはそんなものだと思うしかないニュースが昨今多くなりました、成り金社長のSNSへの一言で顧客離れが止まらなくなり株価暴落で窮地に落ちる、外交先の挨拶で同盟国から孤立する、この数年間はそんなニュースが多くなりました。
私は思うのですが、こういう時こそ世の中の不整脈的な動きを余所に自身の周囲に盤石な体制を築き上げことが肝要だと思うのです。
「なんにもない、なんにもない、まったく なんにもない ~、ただ風が吹いてた」、大学時代に観ていたテレビアニメ「始め人間ギャートルズ」のエンディングソングの歌詞です、先日のこと深夜に何気にテレビを付けたら懐かしのアニメソング特集をやっていて曲が流れた瞬間に耳が釘付けになりました。
そして40年以上も前の懐かしく暖かい思い出が頭いっぱいに広がってきました、本当に私の大学時代は携帯もパソコンもテレビゲームも個人電話すら無かった時代です、友達との連絡も手紙か公衆電話だけです。
今と違ってすれ違いや待ち合わせで待たされることなどは当たり前のようにありました、何もかもがまるで止まったかのように時間がゆっくりと流れていました。
物やお金の貸し借りなどは日常的にありました、どんな物でも持っている人が無い人をカバーした時代です、お金が無くても買い物もできて銭湯にも入れてもらえた時代です。
仕送りが入ってお店や銭湯にツケを払いに行ったら「あの時はあの時、今日は今日」と言ってほとんど受け取ってもらえませんでした、知らない地で知らない人の愛情にジーンと心が温かくなったのを覚えています。
便利な物も贅沢な物も何にもかもが無かった時代、お金が無くても不思議と不安も悩みも何も無かった時代です、だってみんながそうだったのですから。
何時の頃からだろうか、こんなにも世の中が自己利益優先の人で溢れかえってきたのは、大事な事を忘れさられている気がしてなりません、他者を踏み台にしてまで手にした僅かなお金で生活して本当に心から幸福だと思えるのだろうか?
「言霊(ことだま)」という言葉があります、口にしたことは必ず何かしらの結果として返ってくるというものです、だから他者を悪く言えばその報いを必ず受けることになるのです。
「言霊」という言葉自体は普通の人は使いませんが陰で事あるごとに悪口を言っている人は特に意識して欲しい言葉です、「災いは忘れた頃にやってくる」、まさにその通りに天罰を受けますから。
他者の悪口はどんな事があろうが言わないほうが良いです、言うからにはその結果における覚悟を決めなければなりません、他者の悪口や陰口を言いふらす行為は自分自身の株を下げることになります。
まして、を受ける側が与える側を非難すれば100倍になって返ってくるでしょう、逆に何を言われようが受け流せる人は周囲も器が大きいと認め言われた側は恩恵を受けます。
これは別にして面白い字を発見しました、「誠」と言う字です、「言」+「成」、つまり「言うは(そのように)成る」=「誠」、大きな夢を語ったり他者を善く言えばそれもまた「言うは成して誠」となるのです、夢を語る、他者を褒める、きっと善い流れになっていきます。
どんなビジネスも重要なのは根拠です、私はこれまで何度も口を酸っぱくしてアドバイスしています、根拠はどんな場合にも無言の説得力に繋がる本当に重要な要素です。
例えば事業構築・推進したことがない経営コンサルタントを信じるでしょうか、どう見ても不健康な人の健康食品を買うでしょうか、自社サイトも無いWebマーケティング企業に依頼するでしょうか、まさにこういうことなのです、何故お金にならないのかと嘆く前に自身には自身の商品やサービスに繋がる確固たる根拠を示しているかどうかを考えてみるべきです。
ところで私が代表を務める一つの会社に食と食材を事業としている企業があります、その会社ですが今では飲食店のメニューや食材コンサルティングが大きなビジネススキームになりつつあります、過去私は3店舗のダイニングバーやショットバーを経営していました、それが根拠として示していたのですが重要なのは過去ではなく現在だと過日気付いたのです。
そこで11年ぶりに飲食店経営に乗り出すことにしました、そうです身をもって根拠を示す為にです、先ずはイタリアンレストランを3年前に譲受しました、そして数年後にはチェーン展開したいと思います、これもFC化支援の根拠作りの為にです。
更に新たな食文化、特にファストフードにチャレンジしたいと考えています、行きつくところは自前の畑で採れた野菜やキノコ類を出せれば一つの理想郷が達成します、また食品加工業の資格を得て自前のハムやチーズを使ったメニューも理想の一つでもあります。
この研究・開発が本当に日々楽しいのです、自身の店舗で利益を多いに上げている、更に新たな食文化事業を創出しチェーン展開している、常に新鮮な食材を提供できる、これが飲食コンサルタントの最大の売りであり根拠となります、何をするにも根拠を作ること、これ以上の説得力はないのですから、そして何よりも自身が大いに愉しむことです。