私流のロジカルシンキングには自分に課した基本ルールがあります、幾つか事項を示しましょう。
1.必ず未来に起きる事象をロジカルシンキングすること、過去の事をあれこれ考えるのは回想という代物です。
2.ロジカルシンキングで見えた未来ビジョンは終わった事実とすること、未来の事なのに既に終わった過去として認識するようにロジカルシンキングすることが重要です。
3.障害を一切考えないこと、実現した後の事をロジカルシンキングするわけですから資金も潤沢に有り、人材も揃っていて障害になることは何も無いというのを前提にすることが肝要です。
4.常に愉しいことだけをロジカルシンキングすること、ストレスになることはロジカルシンキングではなく悩みや葛藤という代物です。
5.登場人物は具体的にすること、登場人物が具体的な方が正しい結果が得られます、ここで具体的な人物を思い浮かべて違和感が走ったらその人物は要注意です。
6.期限を定めないこと、時間的要素を加味すると途端にストレスチックなつまらないものになります、「いつまでに」とか「いつ頃」などという期限を定めるのは現実を意識してしまい正しいロジカルシンキングは行えません。
ロジカルシンキングとは無意識の領域の情報が表面意識に呼び起こされるものなので、表面意識であれこれと考えていることよりも実情に適した正しい結論が得られる場合が多々あるのです、ロジカルシンキングから全ての第一歩が記されるのです。
野心だけでも成功することは可能である。
しかしそれを継続させることは不可能である。
結果的に野心家は人生の成功者にはなれない。
上手くいっても一時の人で終わるから。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
成功するのは難しい?
それなら成功の基準を変えてみたらどうだ?
自分の思考を変えれば全ての判断基準も変わる。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
経営経験も40年近くなると各種の事象が明確に解ってくるものです、そのなかで最近特に明確になったことがあります、それは「絶対的な信頼関係を構築できる共同経営者には双方の年齢の相関関係が重要となる」ということです。
私の場合ですが、これまで上手く信頼関係を構築できて経営資源や課題を共有できた経営陣の年齢は私と20歳以上離れている人達だったのです、つまり私が若い時には親父の年齢に近い人であり今の私では息子や兄弟の甥・姪の年齢の人達がそれにあたります、逆に10歳以内の同年代の人とは最初は良くても必ず後に方針や課題の解決策を巡って信頼関係が崩壊していきます。
例えば私が起業した年齢は28歳でした、そのときの財務担当役員は59歳で同じIT部門の役員は1つ歳上と2つ歳下でした、起業当初はまとまっていましたが大手取引先との提携を巡り財務担当以外の役員は辞任し総入れ替えとなりました。
その後役員になった人は6つ歳下でしたが私が50歳の時には44歳で歳の差はほとんど無くなり先の役員のように経営方針を巡り辞任していきました、また最近の役員はグループ各社で私の年齢とほぼ同じ年齢の人達を経験を買って擁立しましたが、たったの2年間で3名が入れ替わるという結果になりました、ここで冒頭の結論が導かれたのです。
この原因も明確に解りました、それは「男の本能」というものです、つまり女性には無い男性のライバル心とも言える「征服欲」が年齢が近い男性同士だと本能的に些細な事がきっかけとなり芽生えてしまうようなのです。
最初はトータルでの業務フローも指示形態も実にスムースです、しかし時が経つにつれ「男の本能」がどうしても芽生えてくるようなのです、これを力づくで抑えようとしたらどちらかが倒れるまでの争いになるでしょう、したがって無難に双方が納得する形での離別、もしくは距離を取る形での組織編成を急遽行うざるを得なくなります。
ということでグループ各社の次期役員はぐっと年齢が若くなり役員の平均年齢も若返りを果たせそうです、真理が見えたら即実行です、経営に面倒な事を先送りするという「時間が解決する」問題など何一つ無いのですから。
「和を以って貴しと為す」
社会科の教科書に「聖徳太子」の名が復活しました、そのあまりにも有名な偉人である聖徳太子の十七条憲法の第一条の全文がこれです、実にシンプルでありながら響きます。
夢の実現を目指す人は、この「和」を十七条憲法の筆頭に上げている意味を深く感じ入ることが肝要なのではないかと思うのです。
「和」は「やわらぐ」や「なごむ」とも読みます、私はあえて「和」の意味を「与えあうこと」と読みとり意識しています。
争いの中に成功はありません、「競合」でなく「協業」、「潰し合い」ではなく「住み分け」という思考が肝要です。
真のライバルとは争う相手ではなく、「互いに切磋琢磨し成長を誓い合う相手」ということを頭に入れておくべきです。
互いに切磋琢磨できないような器の小さい相手なら、それこそ相手にすべきではありません、何故なら不要な揉め事が必ず潜むからです。
少なくても「和」を考え行動すればプラスになってもマイナスになることは何一つありません、ビジネスを楽しんで日々の満足に感謝しましょう。
そこには「和」の精神が不可欠であり、これが解る人だけが成功者というステージに上り詰めることができるのです。
「和」=「与えあうこと」、どうか起業家なら最低限これだけは理解してほしいと強く願います。