2023年6月 9日 00:00
経営経験も40年近くなると各種の事象が明確に解ってくるものです、そのなかで最近特に明確になったことがあります、それは「絶対的な信頼関係を構築できる共同経営者には双方の年齢の相関関係が重要となる」ということです。
私の場合ですが、これまで上手く信頼関係を構築できて経営資源や課題を共有できた経営陣の年齢は私と20歳以上離れている人達だったのです、つまり私が若い時には親父の年齢に近い人であり今の私では息子や兄弟の甥・姪の年齢の人達がそれにあたります、逆に10歳以内の同年代の人とは最初は良くても必ず後に方針や課題の解決策を巡って信頼関係が崩壊していきます。
例えば私が起業した年齢は28歳でした、そのときの財務担当役員は59歳で同じIT部門の役員は1つ歳上と2つ歳下でした、起業当初はまとまっていましたが大手取引先との提携を巡り財務担当以外の役員は辞任し総入れ替えとなりました。
その後役員になった人は6つ歳下でしたが私が50歳の時には44歳で歳の差はほとんど無くなり先の役員のように経営方針を巡り辞任していきました、また最近の役員はグループ各社で私の年齢とほぼ同じ年齢の人達を経験を買って擁立しましたが、たったの2年間で3名が入れ替わるという結果になりました、ここで冒頭の結論が導かれたのです。
この原因も明確に解りました、それは「男の本能」というものです、つまり女性には無い男性のライバル心とも言える「征服欲」が年齢が近い男性同士だと本能的に些細な事がきっかけとなり芽生えてしまうようなのです。
最初はトータルでの業務フローも指示形態も実にスムースです、しかし時が経つにつれ「男の本能」がどうしても芽生えてくるようなのです、これを力づくで抑えようとしたらどちらかが倒れるまでの争いになるでしょう、したがって無難に双方が納得する形での離別、もしくは距離を取る形での組織編成を急遽行うざるを得なくなります。
ということでグループ各社の次期役員はぐっと年齢が若くなり役員の平均年齢も若返りを果たせそうです、真理が見えたら即実行です、経営に面倒な事を先送りするという「時間が解決する」問題など何一つ無いのですから。