左:ラガヴーリン16年 右:ラガヴーリン10年
歴史あるラガヴーリン蒸留所のフラッグシップボトルがこのラガヴーリン16年です、16年熟成がフラッグシップというのが他のアイラ島の蒸留所では考えられず面白いのですが、ラガヴーリンの美味しさを引き出すのにはシェリーカスクでじっくり最低16年かかるというのが同蒸留所のポリシーのようです。
ちなみにショットバーでラガヴーリンを頼むとほぼラガヴーリン16年を出してきます、ラガヴーリン蒸留所のポリシーを守っているのか若熟成ボトルを置いていないショットバーが多いです、ちなみにラガヴーリン10年はファーストフィル・バーボンカスクであり単なるラガヴーリン16年の若熟成ものではないので要注意です。
ラガヴーリン10年は如何にもアイラモルトらしい骨太な味ですが、どうしても価格とのバランスで比較してしまうとコストパフォーマンスが高いのがラガヴーリン16年ということに落ち着きます。
アイラモルトらしいピーティな力強さと上品で濃厚な甘い味と香りを兼ね備え、更にアルコール度数を43度に調整していますからストレートでも大変飲みやすく女性にも熱烈ファンが多いのも納得です。
私個人的には常飲用アイラモルトではなく、眠れない夜のナイトキャップや嬉しいことがあったときに静かに一人1杯やりたくなる特別な存在です、飲んでその存在に感謝できるウイスキーは私にとっては貴重な存在です。
<2024年2月18日追記>
2023年初頭に正規品の価格改正により20%ほど値上げしており、他のラガヴーリンは10%以下の値上げということからラガヴーリン16年は終売が近いのではないかとの噂が広がっています。
品名 ラガヴーリン16年
熟成年数 16年
カスク シェリー
蒸留所 ラガヴーリン(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 43度
内容量 700ml
価格 12,000円~13,500円(2023年8月時点)
特記事項 2023年初頭に価格改正があり20%ほど値上がり
アラート カスク原酒が枯渇気味で終売の噂がある(2024年2月18日更新)
左:アードベックTEN 右:アードベック・コリーヴレッカン
色が違えば味も香りも違うことが解る。
アイラモルトの代表格ともいえるアードベックのレギュラーラインアップの中にあって異色な存在がこの一癖も二癖もあるコリーヴレッカンです、熟成年数は不明ですが原酒のままヴァッティングしているようで極めてシングルカスク(1つのカスク原酒をそのままボトリング)に近い逸品です。
誕生のきっかけはアードベックの可能性を追求する意味で、アードベックがウイスキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した2008年にピート臭(スモーキーフレーバ)をMAXにしたカスク原酒をバッティングしてアードベックのファンクラブ会員向けに5,000本限定で販売しました、ところが再販のリクエストが殺到しその後レギューラーボトルとして製造販売するようになったという逸話があります。
また2010年にはワールドウイスキーアワードにおいて、個性的な味と香りが認められベスト・シングルモルト賞を受賞した逸品です。
アイラモルトの命ともいえるピート臭をこれでもかというくらいに付加しており、私が味わったアイラモルトの中では上位3本に入るくらいに強烈ではないかと思います、ちなみにコリーヴレッカンという名称はジュラ島とスカパ島との間にある海峡名で大きな渦潮が発生することで有名な場所です。
アイラモルトらしい癖の強さを求め更に上品な後味を楽しみたい人にはお勧めの逸品です、一口めにガツンとくるスパイシーな味とピート臭に加えて飲み込んだ後に広がるカラメルのような甘い香りは個人的にはと付け加えますが熟成チーズや無塩クラッカーとの相性は抜群です。
アイラモルトでいう甘いカラメルの後味とはこういうことだと記憶したい人は是非ともチェイサー片手にストレートで飲んでみてください、忘れられない甘く香る後味をしっかり記憶できるでしょう、その意味でこの価格は決して高いとは思いません。
品名 アードベック コリーヴレッカン
熟成年数 不明
カスク ヨーロピアンオーク(フレンチオーク)
蒸留所 アードベック(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 57.1度
内容量 700ml
価格 11,500円~13,500円(2023年7月時点)
特記事項 ヘビリーピーテッド、カスクストレングス
アラート 750ml版という同一ラベルの旧ボトルが存在し価格は20%ほど高い