コリーヴレッカン、アンオーとアードベックの三大特別仕様のオフィシャルラインアップのなかにあって最もストレートにアードベックエッセンスを楽しめるのがウーガダールです。
アルコール度数がかなり高めに調整されているので微妙なニュアンスを味わいたいならトゥワイスアップをお勧めします、ウーガダールに込められたメッセージを素直に受け取りたい人は是非ともチェイサーを飲みながらストレートで頂いてください。
ショットバーで「アンオーが終売になるかも」という情報を得て慌ててアンオーと共に購入したのですがアンオー同様に1年前に買ったときよりも価格が30%ほど高くなっていました、オークションでも高額で出品されだしていますので入手困難なエリアが存在している可能性があります。
ウーガダールの名前の由来はアードベック蒸留所の所在地にある湖の名称で、そのピートが茂る湖の水を仕込み水として製造されたことに由来しています。
何ともいえないフルーツのような甘い香りとスパイスの香りがミックスされ複雑な味わいといいアードベックファンには堪らない逸品でしょう、更には最初から最後まで感じるスモーキーなピートの香りはチーズやハムを最高の味に仕上げてくれます。
品名 アードベック ウーガダール
熟成年数 不明(ノンエイジ)
カスク バーボン、シェリー
蒸留所 アードベック(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 54.2度
内容量 700ml
価格 11,500円~13,500円(2024年2月時点)
特記事項 2カスクヴァッティング
アラート 品薄状況で価格上昇傾向
アードベックのオフィシャルラインアップのなかにあってアイラモルトエッセンスの全てを存分に楽しめるのがアンオーです、アイラモルトのスタンダードと言っても過言ではないほどアイラモルト特有の味と香りを複雑に織り交ぜた逸品で大変美味しいアイラモルトです。
ショットバーで「終売になるかも」という情報を得て慌てて購入したのですが1年前に買ったときよりも価格が30%ほど高くなっていました、オークションでも高額で出品されていますので入手困難なエリアが存在している可能性があります。
アンオーの名前の由来はアードベック蒸留所の所在地である「オー岬」(マル・オブ・オー)にちなんでいます、アードベックの持てるカスクをバランスよくヴァッティングし蒸留所の存在をアピールするために創出したシングルモルトなのでしょう。
複雑な味と香りの原点はアードベックのベーシックカスクであるスパイシーさとコクを齎すファーストフィルバーボンに加えて、甘い香りとフルーティーさを齎すPX(ペドロヒメネス)シェリーカスク、そしてビター感を齎す内側を焦がしたヴァージン・チャーカスク、この3つの特徴的なカスクのヴァッティングにより味と香りに様々なエッセンスを添加しています。
ヴァージン・チャーカスクの独特なビター感がほどよく効いていて最後に感じるホットケーキのような甘さ、スモーキーからフルーティへと変化し再びスモーキーに戻る香りというアードベックらしからぬ上品さもあります、熟成年数は不明ですがおそらく5年から10年熟成くらいのカスクをバッティングしていると思いますが、いずれにしても味と香りのバランスは見事です。
品名 アードベック アンオー
熟成年数 不明(ノンエイジ)
カスク ファーストフィルバーボン、ペドロヒメネスシェリー、ヴァージン・チャー
蒸留所 アードベック(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 46.6度
内容量 700ml
価格 10,500円~12,500円(2024年1月時点)
特記事項 3カスクヴァッティング
アラート 品薄状況で価格上昇傾向
オフィス近くのリカーショップで買ってすぐに撮影、そして試飲?
「待ってました!」、思わず声に出てしまうほど待ち焦がれていた本格アイラモルトの若熟成年数物でショットバーでも既に大人気のボトルとなっています。
アイラモルトファン待望の若熟成年数のキツーイ一発が何時でも飲めるレギューラー品としてアードベックから誕生しました、その名も「ウィービースティ」で「小さな怪物」という意味で使われるのだそう、日本で言えば「小粒でもピリリと辛い山椒」みたいな感じでしょうか。
ピート臭は熟成年数が多くなればなるほど樽に染み込んでしまって薄まっていきます、したがって本来のピーティ感を味わえるのは若熟成年数のものでしかないのです、そして味も粗く消毒水のような歯茎の奥がギンギンくるような刺激、これがアイラモルトファンには堪らない味と香りなのです。
バーボン樽とシェリー樽でそれぞれ5年寝かせたモルトを絶妙なバランスでヴッティングしてそのままボトリング、アイラモルト独特のスパイシーな味とピート臭、そして最後にくる香ばしい甘い香りを存分に堪能できます。
バーボン樽といえばTEN、シェリー樽といえばコリーヴレッカン、つまりこの2つの若い原酒のヴァッティングなのだろうかと勘ぐってしまいますが実際には解りません。
アイラモルトファンの熱望に答えて若熟成年数でもがっかりさせないようにブレンダーが腕を振るって絶妙なバランスで調合したのでしょう、アードベックが自信をもって世に出した傑作品です、価格も極めてリーズナブルですので飲めるうちに是非ともガンガン飲んでおきましょう。
アイラモルトにあってアードベック蒸留所は老舗でありながら小規模な蒸留所で挑戦的な新商品をどんどん出し続けています、その数多いアードベック銘柄の中で最もアイラモルトらしい味と香りを楽しめるのがこのアードベック5かもしれません。
品名 アードベック5年 ウィー ヴースティ
熟成年数 5年
カスク バーボン、シェリー
蒸留所 アードベック(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 47.4度
内容量 700ml
価格 5,500円~6,500円(2023年7月時点)
特記事項 2カスクヴァッティング
左:アードベックTEN 右:アードベック・コリーヴレッカン
色が違えば味も香りも違うことが解る。
アイラモルトの代表格ともいえるアードベックのレギュラーラインアップの中にあって異色な存在がこの一癖も二癖もあるコリーヴレッカンです、熟成年数は不明ですが原酒のままヴァッティングしているようで極めてシングルカスク(1つのカスク原酒をそのままボトリング)に近い逸品です。
誕生のきっかけはアードベックの可能性を追求する意味で、アードベックがウイスキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した2008年にピート臭(スモーキーフレーバ)をMAXにしたカスク原酒をバッティングしてアードベックのファンクラブ会員向けに5,000本限定で販売しました、ところが再販のリクエストが殺到しその後レギューラーボトルとして製造販売するようになったという逸話があります。
また2010年にはワールドウイスキーアワードにおいて、個性的な味と香りが認められベスト・シングルモルト賞を受賞した逸品です。
アイラモルトの命ともいえるピート臭をこれでもかというくらいに付加しており、私が味わったアイラモルトの中では上位3本に入るくらいに強烈ではないかと思います、ちなみにコリーヴレッカンという名称はジュラ島とスカパ島との間にある海峡名で大きな渦潮が発生することで有名な場所です。
アイラモルトらしい癖の強さを求め更に上品な後味を楽しみたい人にはお勧めの逸品です、一口めにガツンとくるスパイシーな味とピート臭に加えて飲み込んだ後に広がるカラメルのような甘い香りは個人的にはと付け加えますが熟成チーズや無塩クラッカーとの相性は抜群です。
アイラモルトでいう甘いカラメルの後味とはこういうことだと記憶したい人は是非ともチェイサー片手にストレートで飲んでみてください、忘れられない甘く香る後味をしっかり記憶できるでしょう、その意味でこの価格は決して高いとは思いません。
品名 アードベック コリーヴレッカン
熟成年数 不明(ノンエイジ)
カスク ヨーロピアンオーク(フレンチオーク)
蒸留所 アードベック(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 57.1度
内容量 700ml
価格 11,500円~13,500円(2023年7月時点)
特記事項 ヘビリーピーテッド、カスクストレングス
アラート 750ml版という同一ラベルの旧ボトルが存在し価格は20%ほど高い
アイラモルトで最も世界で飲まれているのが、このアードベックのスタンダードともいえるTEN(10年)ではないでしょうか。
またアイラモルト好きの人へプレゼントして残念がる人もいないでしょう、つまり愛飲ボトルでなくてもアードベックTENは必ず手元に置いているほどアイラモルトファンなら誰でも好む逸品だと思います。
ちなみに私は新しく手に入れたアイラモルトやブレンデッドウイスキーの味と香りの比較を行う際のリファレンスモルトとして切らさず置いています、この根拠として実はブレンデッドウイスキーの名品であるシーバスリーガルやバランタインなど多くのブレンデッドウイスキーのベースモルトウイスキーとしてアードベック蒸留所のモルトウイスキーが採用されているからです。
味はまさにアイラシングルモルトはこういう味という代表的な味で一口でバシッと口に広がるピート臭(スモーキーフレーバ)が心地よく、後味は甘いカラメル臭が広がります。
ウイスキーファンで、初めてアイラモルトを飲む場合もアードベックTENならアイラモルトの癖が強すぎるといって嫌いになることもないでしょう。
味と香りのバランスが抜群で10年貯蔵とは思えないほどアイラモルトのなかではマイルドで飲みやすいです、このバランスと品質が評価されアイラシングルモルトとして始めてウイスキー・オフ・ザ・イヤーを2008年に受賞したのは納得です。
品名 アードベックTEN
熟成年数 10年
カスク ファーストフィル・バーボン、セカンドフィル・バーボン
蒸留所 アードベック(アイラ島)
ウイスキー種 シングルモルト
アルコール度数 46度
内容量 700ml(1,000mlボトルもあり)
価格 7,000円~10,000円(2023年7月時点)
特記事項 2バーボンカスクヴァッティング