2024年8月16日 08:00
ウイスキーといえばスコットランド産のスコッチとかアイルランド産のアイリッシュ、そして日本産のジャパニーズが世界ウイスキーコンテストで各賞を独占しています。
そんな事実からスコッチやアイリッシュは世界中で親しまれているウイスキーだという印象を受けてもおかしくありません、ところが世界のウイスキー販売量ランキングを見るとそれは儚い幻想だということを思い知らされます。
最新の2022年版世界ウイスキー販売数ランキングによると1位はなんとインド産のインディアンウイスキーのマックダウェルズです、2位は同じくインディアンウイスキーのロイヤルスタッグ、3位もインディアンウイスキーのオフィサーズチョイス、4位もインディアンウイスキーのインペリアルブルーと1位から4位までインディアンウイスキーが占めています。
5位になってようやくスコッチウイスキーのジョニーウォーカーが入り、6位はアメリカンウイスキーのジャックダニエル、7位はアイリッシュのジェムソン、8位に再度インディアンウイスキーのブレンダーズブライドが入ります、9位はスコッチのバランタイン、10位もインディアンのエイトピーエム、同率11位にカナディアンのロイヤルクラウンという結果です。
なんとインディアンウイスキーは世界市場の70%を誇る世界一の流通量を誇るウイスキーなのです、次いでスコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアンと続きジャパニーズはウイスキー市場で最も少ない販売数なのです。
ただしランキングはあくまでも販売数であって総売り上げや品質を問うものではない性格のものであるという認識が重要です、世界のウイスキー流通量からみると98%がブレンデッドであり味や香りの品質を問われるシングルモルトは僅か2%でしかありません。
その2%の流通量の中でスコッチやジャパニーズの数百在る蒸留所銘柄が味と香りを競い合い最高級ウイスキーを製造しているのです、こういう事実はウイスキーだけではなくオーディオなどの家電品や衣料品にも当てはまります、薄利多売で勝負するのか厚利小売で勝負するのかという国民性やメーカーのスタンスの違いが色濃く反映されているということです。