2024年5月17日 00:00
コンビニエンスストアと都市型ミニスーパーの台頭により肉屋・魚屋・八百屋などの個人商店が消えてなくなっていった状況と酷似しているのが昨今の飲食業界です、全国のラーメン店や焼肉店をはじめ中小規模のレストランが今年に入り大挙して倒産に見舞われています。
新型コロナウイルス禍以前にも予想されていた状況でしたが何とか国の持続化給付金や営業時間短縮協力金によって持ちこたえていたとみるのが正解で、その根拠に給付金が支給されなくなるや否や続々と倒産に追い込まれる飲食店が急増しています。
この裏には円安と物価高による仕入れ食材と光熱費の大幅値上げ、そして所得倍増計画での人件費増に加えて借入金返済やリース支払いが重く圧し掛かってきたと考えられます、それならばと価格を上げるとお客さんが離れていくというジレンマによって易々と価格を上げることもできません、その結果止むを得ず破産を選択するしか自分や家族を守る方法がないということです。
今後どのような状況に収束していくかといえば、大手チェーンの大型居酒屋や国際ホテル内にあるような高級レストランと街中華にビストロやショットバーなど客数10数人で満席になるような一人で店を回せる小さな飲食店が生き残ると予想できます、これは不動産屋の空き店舗情報に素直に反映しています。
このどちらにも属さない中間規模の飲食店が生き残るには極めて厳しい状況が今後も続きます、この秋にも2年連続の更なる大幅な物価高が報じられています、所得が当面抑えられる庶民は徐々に外食を控えるようになるでしょう。
代わって売り上げ絶好調なのが高級冷凍食品です、店でしか味わえないような焼き魚やステーキなどの惣菜や具が多い本格的なパスタや丼物がレンジで暖めるだけで作りたてのように美味しくいただけます、日本の冷凍技術は世界一で今やお寿司も自然解凍で美味しくいただける時代です。
わざわざ食べに行かなくても今では家で本格的な美味しい料理が手軽にしかも安価に楽しめてしまう時代なのです、しかも冷凍食品は防腐剤や酸化防止剤などの添加物もほとんど使われなく長期保存でも安全です、どんなビジネスでも時代の流れを正しく読んで素直に合わせることが生き残る方法だと思います。