2024年6月12日 06:00
天は人間だけに「業(ごう)」という妙な心理ロジックを与えました、そして時に「業」は実に奇妙な行動を起こさせます、例えば思っていた事がどんどん実現していくと上手くいっているという安心感や幸福感をしばらく味わうのですが、面白いことに今度は上手くいきすぎることへの不安感が出てきます、そこで考えなくてもよい事やしなくてもよい事に思考が走ってしまうこともあります、実はこれも「業」の仕業なのです。
天が「業」を人間に与えた時に心理状態が暴走することをセーブする機能も同時に与えたようです、楽観心理の暴走は実に危険極まりないからです、上手くいってないときに自身を擁護させ生き続けるように行動させる、また上手くいきすぎる時には別の不安を与えて自身をセーブさせ生き続けるように行動させるのです、思考と行動の陰陽バランスとは実に面白くよくできている心理ロジックであり幸福すぎてもだめで不幸すぎてもだめなのです。
私は常々「適度なリスクと悩みは長寿の薬」と言っています、これが継続的に幸福な状態を維持させるコツだと思うのです、この状態の時には脳内ホルモンであるドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンが状況に応じて分泌され精神バランスをコントロールできるようになるのです、また身体も極めて健康的な状態を維持できます。
ただ注意しなければならないのは幸せな状態で不安心理が起きたときです、これを心の命ずるままに現状を変えるような行動を起こすことは一連の善き流れを遮ることに繋がります、幸せの中で不安心理が起きたときは決して後ろ向き思考で新たな行動を起こしてはなりません、それよりも現実問題に対して少しでも改善する方法などの前向き思考で悩むべきなのです。
いろいろな経験を積んでくるといろいろなことが素直に理解できるようにもなるものなのです、上手くいってないときは落ち込むのではなく明るく振る舞い、上手くいっているときは謙虚に現状維持しながら極普通に振る舞う、この振舞いの陰陽バランス感覚が重要なのです。
人は多くの場合に現実の心情とは反対の行動を起そうとします、これも「業」の仕業です、私は他者のSNSなどでの幸せアピールを見る度に投稿内容とは真逆に重い気持ちになってしまいます、本当に幸せな人はそれをあえて他者に見せることはしません、他者に知られないようにひっそりとしているのが本当に上手くいっている幸せな人なのです。