「ずいぶん丸くなったな」
恩師の言葉から30余年。
今更ながら頭をよぎる度に思考を凝らす。
世間の荒波にもまれ、
角を削られて丸くなるのではつまらない。
角が目立たなくなる程に、
デコボコを埋めて丸くするのがよい。
削られては小さくなるばかり。
例え丸くなっても、
小さくまとまってしまっては意味が無い。
角(個性)は削り落とす必要はない。
他の部分が不足しているから、
角(個性)が目立つだけ。
経験によって溝を埋めることで丸くなれ。
今より幾回りも大きく育てろ。
※耳順(じじゅん)とは、孔子論語の「六十にして人の話しを素直に聞けるようになった」という節を起源とする60歳代の呼び名である。
中国の古代思想の一つに「陰陽思想」という学問があります、この世は光と影・男と女・天と地・肉体と精神・動物と植物など「万物は陽と陰から成る」というものです。
現在では、科学の発展によって素粒子も電気も電波も見えない存在までこの法則に従って成り立っていることが実証されています。
これらの事象から18世紀以降には多くの哲学や新たな宗教が生まれました、その一つに「運命」があります。
「幸事が起きると同時に不幸事も生まれる」、「幸不幸はリズミカルに訪れる」など、多くの哲学者が「陰陽思想」を基本にして科学の裏付けにより説いています。
更には「陰陽思想」の法則は基本事項を入れると5つ存在しています、その中の一つが私が常に意識しているもので「陰極まれば陽極まる」という法則です。
これは「悪いことが大きければ良いことも大きくなる」という意味で、「幸不幸は常にその瞬間のパワーバランス」によって生まれると解釈できます。
ここで本題です、例えば感情的に許せないという気持ちから意図的に誰かを陥れたり攻撃したりします、そうするとどうなるでしょうか。
相手は自分の思惑とは逆に一時的な強いストレスを感じた分、その後に結果的にはどんどん良い事が積み重なっていきます、つまり陥れたはずの相手にエールを送ることになるのです。
そして、自分は一時的にでもスッキリして一瞬でも幸せを感じた分、その後に必ず悪いことが起きてきます、先人は「人を呪わば穴二つ」と実によく例えて言ったものです。
ビジネスにプライベートに常に私はこう考えます、「やりたい人にはやりたいようにやらせておけばよい、言いたい人には言いたいように言わせておけばよい、何れは全てが明白になるから」と。
これを我慢できずに反撃しようものなら相手には良いことが回っていくようになります、私のロジカルシンキングもまた陰陽思想重視でシナリオを立てます、つまり良い事と悪い事を想定して陰陽バランスを考えたうえで戦略を練るのです。
世の中は良い事ばかり起こりません、じっくりとその裏に潜む悪い事も含めてロジカルシンキングしてほしいと思うばかりです。
例え口頭であろうが約束は必ず守ること。
それがビジネス取引での最低条件である。
口頭合意は法的にも有効なのだから。
「記憶にございません」で通るほど世間は甘くない。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
真の信頼関係が築けたとき、
心の痛みは喜びに変り、
心の傷は勲章に変る。
傷つくことを恐れていては真の信頼関係は築けない。
※長いビジネス人生、多くの人と出会い、多くの善悪を学びました。
今月に入り一気に冷え込む日が多くなりました、春の到来を前に厳しい寒さが心身を襲ってきます、冬の季節は身体を直撃する寒さに加えて年末年始にクリスマスやバレンタインデーといったイベントラッシュ、生活や精神的に余裕がないと看過できないほど精神を襲う物憂げな季節はありません。
私も若い頃には行き交うカップルの楽しげな笑い声やレストランで食事しているのを見ては自身の惨めな現状に失望すら覚えた時期もありました、何で自分はこんなにも惨めな状況なのかと寒さで心が凍りつきそうになります、そして周囲の人たちがみんな成功者に見えてしまうのです、それほど現況を強く意識させられる季節が冬なのだと思います。
さて話しは変わりますがダイエットの季節は夏だと思っている人は少なくありません、でも実際は基礎カロリーが最も必要なのが冬の季節です、基礎カロリーでいえば夏の20%~30%にも増えます、たった8時間何もしないでじっとしていても外気温が15度を下回ると成人男性の平均で900カロリーを消費します、つまり1日だと2700カロリーになります。
寒い冬は体温を一定に保ち基本動作をするだけで思いの外カロリーを消費するのです、こんな冬に何の考えも無しにダイエットやファスティングを行ったらどうなるでしょうか、創造するに容易い結果が待っています、ダイエットやファスティングは確固たる理論を基に栄養学的にしっかりした根拠と計画をもって行わなければならないのです。
無闇に行うと身体の衰弱に加えて怖いのが脳内ホルモンの分泌異常による精神的な落ち込みです、加えて免疫力の低下により各種のウィルスの標的にもなってしまいます、心身共にエネルギー不足では冬の寒さに耐えられる状況ではなくなります。
特に若い人は外見など気にせずに食べたい物を食べたい時に食べたいだけ食べてほしい、それが明日頑張れる心身のエネルギーになるのです、意外にも「食べたいだけ食べたい物を食べる」という習慣は自然の摂理にかなっているという研究論文もあります。
実際私はこのパターンで体重も並行線で体調を崩すことなく元気いっぱいで愉しく仕事や道楽に勤しんでいます、逆に30歳代の半ばに栄養士からのアドバイスにより成人病対策の名目で食べ物を制限した数年間で内臓を5つも失う大病を患ってしまったという事実もあります、何が健康に良いのか悪いのか自身の経験が一番信じられる情報であり根拠です。
「経験は実績、実績は根拠」なのです、若い人は満足するまで体型だの明日のお金など気にせず今食べたい物を食べたいだけ食べることです、元気に過ごしたいなら食べ物には決してケチらないことです、食の満足感は身体以上に精神に大きく影響するのですから。
ちなみに精神疾患や脳機能劣化の多くが栄養の偏りによる脳内ホルモンの分泌異常によって引き起こされます、脳内ホルモンとは神経伝達物質でありこの異常により思考や性格に大きな歪が生まれるようになります、切れやすい・落ち込みやすい・興奮しやすい、また逆に気力が沸かない・常に頭がクリアに働かないなども脳内ホルモンの分泌異常による症状なのです。
結婚や環境変化で思考や性格が変わった人などは珍しくありません、その多くの原因が食事の内容にあることは50年以上も前から食と健康の関連常識として存在しています、冬に体重が増えるのは自然の摂理なのです、寒さに耐えうる心身を作ろうとしているのですから、冬の季節には良質なアミノ酸(必須アミノ酸)と脂質(オメガ3必須脂肪酸)が必要不可欠な栄養素です。
そして私の冬の食生活で夏場と最も異なるのが就寝する1時間ほど前の軽い夜食です、お粥やちょっと蜂蜜とラム酒を加えたホットミルク程度ですがこれが身体が温まり精神的にもリラックスできて短時間でも快眠できるのです。
是非冬場は自分の身体や趣向に合った心身が満足する夜食を探してみてほしいです、自然の摂理に逆らわずに春前の最も寒さが堪える物憂げな季節を前向きに元気いっぱいに過ごしていただきたいと思います。