
葉は根元から放射状に広がり、株の中心からまっすぐに立ち上がります。
江戸時代から盛んに品種改良が重ねられ、品種が非常に多く、葉の形や斑(ふ)の入り方によって今では1,000種類を超えています。
花は夏に葉の間から短い花茎を伸ばし、クリーム色の花を穂状に咲かせます。
花の後には丸く光沢のある実がつき、秋から冬にかけて赤く熟して美しくなります。
直射日光を嫌うため、年間を通して明るい日陰や半日陰の場所が適していますが、代表のオフィスの庭では直射日光が当たるところでも育っています。
日本の気候との相性が良く、古くから観葉植物として栽培され、一年を通して青々とした厚みのある葉をつけ、万年変わらないことから「万年青」と名付けられ、縁起の良い植物とされています。
徳川家康が新年の縁起物としてオモトを床の間に飾ったという逸話があり、引越し祝いや新築祝いに贈られることもあります。
学名:Rohdea japonica
分類:キジカクシ科オモト属
開花時期:5~7月

北アメリカ原産の多年草で草丈は30〜70cmほどの高さになります。
葉は細長いへら状で茎の下の方に集まってつき、両面には荒い毛が生えており葉の縁に鋸歯はありません。
花は鮮やかな黄橙色の花を咲かせ、大きさは直径5〜7cmでコスモスに似た形をしていて、花弁の先端には不規則なギザギザがあるのが特徴です。
非常に繁殖力が強く、根が残っていると翌年以降も再び生えてきて、一度定着すると在来の植物を駆逐してしまいます。
実は、日本の生態系に重大な影響を及ぼす恐れがある「特定外来生物」に指定されていて栽培や運搬、販売などが法律で原則禁止されています。
オオキンケイギクは外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)に基づき、2006年2月1日に特定外来生物に指定され「栽培、保管、運搬、販売、譲渡、野外に放つこと」の行為が原則禁止されています。
これらの行為に違反した場合、個人の場合は最大で3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の場合は最大で1億円以下の罰金が科される可能性があります。
もし庭などに生えているのを見つけた場合は、根ごと引き抜いて種子や根が落ちないようにビニール袋に入れて密閉し、枯死させた後に燃えるごみとして処分する必要があり、生きたままの運搬は禁止されているためその場で枯らすことが重要です。
代表の庭に生えてきいていたため、上記の処理方法で処分いたしました。
学名:Coreopsis lanceolata
分類:キク科ハルシャギク属
開花時期:5〜7月

敷地内の土を掘ったり枝を剪定したりした土や枝をまとめておいたところからひょっこり出てきた可憐な黄色い花。
はて?
昨年は、このような花は見かけなかったような・・・。
まだ、観察力が足りないようです。
草丈は10~20cmほどの多年草で、葉は地面に張り付くように広がるロゼット状で冬を越します。
花は淡いクリーム色や黄色が基本ですが、園芸品種では白、青、ピンクなど多様な色があり5枚の花弁が平たく開く形が特徴で、中心部には濃い黄色やオレンジ色の模様が入ることが多いです。
湿り気のある草原や林床に自生し、日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。
繁殖力は強く、こぼれ種でも増えるほど丈夫で育てやすい植物です。
「プリムローズ(primrose)」の語源は、ラテン語で「最初のバラ」を意味する「prima rosa」に由来します。春先にいち早く咲くことからこの名がつきました。
学名:Primula vulgaris
分類:サクラソウ科 サクラソウ属
開花時期:2~5月

石の陰に小さく可憐に咲く花、その名も
大犬の陰嚢(オオイヌノフグリ)
・・・・・・
大きい犬の睾丸!?
なぜ、そんな名前を・・・。
しかも小さいのに、なぜオオイヌ?
名前の由来は、調べてみるとなかなか面白い。
明治初期に渡来したヨーロッパ原産の帰化植物で、もともと日本に自生していた「イヌノフグリ」という植物に似ていて、それよりも大きいことから「大」が付き、果実の形が犬の陰嚢(フグリ)に似ていることから「フグリ」が付けられました。
草丈は10~30cmほどで、茎は地面を這うように広がり先端が立ち上がりますが、横に広がる性質が強いため密集して生えることもあります。
葉は卵形から円形で、縁には不揃いの鋸歯(きょし)があり、表面にはまばらに粗い毛が生えていて、下の1~2対が対生し、それより上は互生します。
花はコバルトブルーで小さく、花冠は直径約1cmで深く4裂していて下のほうが短い筒の形をし、花弁が4枚あるように見えますが基部はつながっています。
花弁には濃い青色の筋が入っていて中心部は白っぽいことが多く、花の中心には雌しべが1本、雄しべが2本あります。
花が終わるとやや扁平で幅の広いハート形の果実ができ、この実が犬の陰嚢に似ていることが名前の由来とされています。
果実の中には8~15個の小さな種子が入っていて熟すと弾けて種子を散布します。
日当たりの良い湿った場所を好みますが、非常に丈夫で耐寒性や乾燥にも比較的強く、種子だけでなく茎が地面を這って根を張ることでも増え、在来種のイヌノフグリを駆逐する勢いで広がっています。
外来種であるこのオオイヌノフグリに影響され、日本の在来種の「イヌフグリ」は数を大幅に減らし、絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
オオイヌノフグリは、現在では日本全国の道端、畑の畦道、公園など全国いたる所で普通に見られる野草で、他の植物がまだよく伸びていないころに花を咲かせるので見つけるのはやさしく誰でも目にしたことがあると思います。
風の冷たい早春の日だまりに小さなコバルト色の花をたくさん咲かせ、太陽の光に反応して開き、日が暮れるとしぼむ「一日花」ですが、次々と新しい花が咲き続けます。
この小さく青い花が、まるで星のように見えることから『星の瞳』という美しい別名も持っています。
代表のオフィスの庭を観察していると勉強になります。
学名:Veronica persica
オオバコ科クワガタソウ属
開花時期:2~5月

代表のオフィスの庭にも所々みられる常緑性多年草で日本でもおなじみの植物です。
一年を通して美しい緑を保ち、非常に丈夫で育てやすいのが特徴です。
草丈は通常10〜30cm程度と低く地下茎を伸ばして子株を作ります。
葉は細長く線形または狭披針形(きょうしんけい)で、濃い緑色で光沢があり一年中その色を保ち、株元から多数出て放射状に広がります。
花は葉の間から短い花茎を伸ばし、あまり目立ちませんがよく見ると可憐な姿で淡い紫色や白色の小さな花を数個咲かせます。
実は直径5mmほどの瑠璃色の美しい球形で冬の間も長く枝に残るので庭や鉢植えのアクセントとして観賞されます。。
地面を覆い密に生い茂ることで雑草の抑制効果も期待できるためグランドカバーとして、また、花壇や通路の縁取り石の周りなどに植える境裁(きょうさい)として景観を引き締めるなど広く利用されています。
品種によっては、葉に白い斑が入る「斑入りジャノヒゲ」などもあります。
「蛇の髭(ジャノヒゲ)」はその名の通り細長い葉が蛇の髭のように見えることから名付けられました。
ところで、蛇に髭はあった?
別名で「竜の髭(リュウノヒゲ)」や「山菅(ヤマスゲ)」とも呼ばれるようで、空想上の生物ですが竜に髭があるので言葉が統合して蛇の髭になったのでは・・・。
なお、山菅はヤブランの古名であり、形が似ているため混同して呼ばれていると思われます。
学名:Ophiopogon japonicus
分類:キジカクシ科ジャノヒゲ属
開花時期:6~8月