2026年5月 3日 09:00
代表のオフィスの石の間からすっすっと顔を出しています。
草丈は20~60cmほどで日本全国の林縁や少し湿った場所で見ることができる馴染み深いシダ植物で、地下には短く這う根茎(こんけい)があり、黒褐色の細い根を多数出して土に定着しています。
地上に立ち上がって茎のように見える部分は葉の一部である葉柄(ようへい)であり赤紫色や暗紫色を帯びる美しい色彩が特徴です。
葉は2回羽状複葉(にかいうじょうふくよう)という鳥の羽のように細かく切れ込んだ繊細な形をしており質感はとても柔らかです。
緑色の葉の主脈付近に白緑色の斑(ふ)が入り赤紫色の葉柄とのコントラストが実に見事で海外では「Japanese painted fern」と呼ばれシェードガーデンを彩る園芸植物として高く評価されています。
シダ植物の仲間ですので花は咲きませんが、代わりに胞子(ほうし)によって繁殖するという独自の生態を持っています。
葉の裏側を覗くと三日月形や鉤(かぎ)形をした胞子嚢群(ほうしのうぐん)が多数ついており次世代への命を育みます。
名前は春の味覚であるワラビに姿が似ているものの食用には向かないため「似て非なるもの」を意味するイヌ(犬)という言葉を冠して付けられました。
冬の間は地上の葉が枯れて休眠する夏緑性の植物ですが、春に再び美しい新芽を出し爽やかな季節の訪れを感じさせてくれます。
学名:Athyrium niponicum
分類:メシダ科メシダ属
開花時期:胞子の飛散は7~9月