2026年5月10日 09:00
代表の石垣の隙間から顔を出しています。
日本全国の石垣や井戸端、庭の隅などでごく普通に見られる非常に丈夫で半日陰の庭の下草(したくさ)として重宝されます。
石垣の隙間や鉢植えの根元などに勝手に生えてくることも多いのですが涼しげな見た目からあえて残して楽しまれることも多いシダ植物です。
草丈は30〜50cm程度でシダの中では中・小型で、根には短く這う根茎(こんけい)があり、複数の葉が束になって生えます。
葉を支える葉柄(ようへい)は細く硬い質感で色はわら色から緑色で、葉は直接根元から伸び翼(よく)があるのが最大の特徴です。
中心の軸に緑色のヒレのような部分があり隣の葉とつながっているように見え、形が異なり役割の違う栄養葉(えいようよう)と胞子葉(ほうしよう)の2つの葉を使い分けています。
栄養葉は光合成を主に行う葉で背が低く葉の幅がやや広くて柔らかい印象で、胞子葉は胞子をつけて子孫を残すための葉で栄養葉よりも背が高くひょろりと伸び葉の幅が極端に狭くなっています。
夏から秋にかけて葉の裏に胞子がつき、胞子嚢群(ほうしのうぐん)は葉の縁が裏側に少し巻き込んでおりその中に胞子が入った袋(胞子嚢)が並んでいます。
水道が普及する前の暮らしにおいて井戸の周りの湿った場所にこのシダがよく生えていたことから親しみを込めて「井の許(いのもと)に生える草」と名付けられました。
学名:Pteris multifida
分類:イノモトソウ科イノモトソウ属