
代表の本丸の庭の砂利敷きにひょっこり生えてきました。
非常に丈夫なのでこぼれ種で増え、ピンクや赤紫色の小さな花が茎の先端に集まって咲きます。

茎の上部に粘着質のネバネバがあり、小さな虫が付着することからその名前がつけられました。
虫を捕獲するだけでその虫を消化吸収して栄養を摂取することはしないので食虫植物とは異なり、主に花蜜を目当てに登ってくるアリなどの小さな昆虫を捕獲することで受粉に役立たない虫から花を守っていると考えられています。
人間やペットに対して有害な毒性はないので安心して観賞できます。
学名:Silene armeria
分類:ナデシコ科シレネ属(マンテマ属)
開花時期:5~7月

誰でも知っていて全国至るところで普通に見られる植物で、代表のオフィスにも本丸にもいたるところに見られます。
草丈20〜50cm程度で白い地下茎が地下に細長く横に這い盛んに枝分かれして広がり、ご存知の通り繁殖力が非常に強いです。
よく観察すると地上茎は高さ20〜50cmで直立または斜上し、無毛または有毛で汚紫色を帯び分枝します。
4〜8cmの葉はハート形で先端は短く尖り茎にまばらに互生し葉脈や葉の裏が赤紫色を帯びることもあります。
葉は揉むとドクダミと瞬時で分かる強い独特の臭気があります。
花は花弁も萼も持たない極めて小さな裸花(雄しべと雌しべのみ)が、茎の先端に長さ1〜3cmの穂状花序として密集してつきますが、本当の花はこの穂の薄黄色の部分となります。
白い花びらのように見えるのは、総苞片(そうほうへん)という葉が変化したものです
実は花後に亜球形のさく果(熟すと裂開する果実)ができ、熟すと上部が裂開し微細な種子を放出します。
種子は褐色の卵形で長さ約0.5mmで日本のドクダミは受粉せずに種子を作る(無融合種子形成)と考えられています。
強い生命力と独特の香りのためハーブや漢方薬として世界的に利用されていて、ドクダミという名前から毒があると誤解されがちですが毒を抑える(矯める)という意味の「毒矯め(どくだめ)」が語源とされ、強い毒性はなく、むしろ、生薬として利用されます。
葉を乾燥させたものは「十薬(じゅうやく)」と呼ばれ、利尿作用や便通を整える効果、抗菌作用などがあり古くから民間薬として利用されてきました。
学名:Houttuynia cordata
分類:ドクダミ科ドクダミ属
開花時期:5~7月

春先に代表のオフィスの庭でひょっこり顔を出しました。
雪解け直後に花を咲かせ周囲の木々が茂る夏前には実を結んで地上部が枯れる春の訪れを告げるスプリング・エフェメラル(春植物)の代表的な植物です。
太くて黒褐色の根茎とそこから出る多数の根を持ち、全草が有毒で特に根と根茎に毒成分が多く含まれます。
茎は開花当初は短く花が咲いた後に徐々に茎が伸びて葉も広がり高さ15〜30cmほどになります。
葉は互生し3〜4回羽状に細かく裂けた形ですが開花当初はほとんどなく花が終わる頃に大きく広がるのが特徴です。
花は直径3〜4cmほどの黄金色で光沢のある多弁花で、日差しを受けると開花しますが夜や曇りの日には閉じます。
花弁をパラボラアンテナ状に広げ中心部に太陽光を集めて花内部の温度を高め、密はありませんが虫を誘う役割があると考えられています。
実は長さ4〜5mmほどの倒卵形の痩果(そうか)で全体に短い毛が生え毒があります。
一番に春を告げるという意味で「フクツグソウ(福告ぐ草)」と名付けられましたが、ゴロの悪さからフクジュソウ(福寿草)になったとされています。
別名のガンジツソウ(元日草)やツイタチソウ(朔日草)は旧暦の正月(2月)頃に咲くことが由来です。
学名:Adonis ramosa
分類:キンポウゲ科フクジュソウ属
開花時期:2~4月

豪華な花が長期にわたって楽しめるのが魅力。

代表の本丸の玄関先にそっと地植えされています。
草丈50~80cmほどで茎は直立し、葉は緑色の光沢があり丸みがあります。
ピンク、白、赤、黄色など多彩な花色があり、甘く上品な香りを放ちます。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉に象徴されるように高貴な美しさを漂わせる女性に例えられるとても優雅で豪華な花です。
同属の植物でよく似ているボタンは木本(もくほん)で冬も枝が残りますが、シャクヤクは草本(そうほん)で冬は地上部が枯れ地中の根や芽で冬越しする点で区別できます。
日本へは平安時代以前に薬草として伝えられ根が漢方としての効能があり鎮痛などに用いられています。
また、観賞用として多数の園芸品種がつくられ、これらは「和シャクヤク」と呼ばれます。
シャクヤクは品種が多く、一重咲き、半八重咲きのほか、雄しべが花弁のように変化したもので変化の度合いや形によって金しべ咲き、翁咲き、冠咲き、手まり咲きに分けられ、他にもバラ咲きや半バラ咲きと呼ばれるタイプもあります。
学名:Paeonia lactiflora
分類:ボタン科ボタン属
開花時期:5~6月

代表のオフィスの庭で抜いても芽生えいつの間にか咲き続けています。
草丈は50cm~1mほどの多年草で温暖な地域では地上部が枯れても根(球根)が越冬し春に再び芽を出しますが、寒さにやや弱いため日本では一年草として扱われることが多いです。
花は夕方から咲き始め翌朝にはしぼんでしまうのが特徴的で、咲き始めた時間に濃厚で甘いオリエンタル系の強い香りを放ちます。
これは夜行性の蛾などの昆虫を誘引し受粉を確実に行うためのもので、植物が効率的に子孫を残すための戦略的な生態メカニズムです。
昼間は花を閉じて午後4時頃の夕方から翌朝にかけて花を咲かせる習性から「夕化粧(ゆうげしょう)」という別名もあり、英名でも「Four O'clock(フォー・オクロック)」とも言われます。
なお、学名にある「Mirabilis(ミラビリス)はラテン語で「不思議な」「素敵な」「驚くべき」といった意味を持つ言葉で、分類学者カール・フォン・リンネが1753年にこの植物に学名を与えた際、その魅力的な特徴に感銘を受けて名付けたと考えられています。
開花期には次々に花芽を上げて咲き続け、花の色は赤、白、黄、ピンクなど多彩で1つの株から複数の色の花が咲くこともあります。
花が終わった後には黒く丸い種子をつけこの種子を割ると中から白い粉(胚乳)が出てきます。
この白い粉がかつて女性が化粧に使っていた白粉(おしろい)にそっくりであったため、「オシロイバナ(白粉花)」と名付けられました。
この種子は有毒成分が含まれており誤って口にすると嘔吐や下痢を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
非常に丈夫でこぼれ種でもよく育つので、環境が合えば何もしなくても毎年同じ場所やその周囲にたくさんの株が生えて雑草化することもあります。
学名:Mirabilis jalapa
分類:オシロイバナ科オシロイバナ属
開花時期:6~10月