2026年3月22日 09:00
道端や空き地などでよく見かける日本の秋を代表する非常に身近な野草ですが、代表のオフィスの裏庭にアオジソに負けじと群生してきました。
草丈は20〜40cmほどに成長し環境が良い場所では50cmに達することもあります。
根はひげ状で地表近くに浅く広く張る性質がありそれほど強くないため手で比較的簡単に引き抜くことができます。
茎は円柱形で赤みを帯びるものが多く根元は地を這うように広がりますが、そこから立ち上がってよく枝分かれしタデ科特有の「節がふくらむ」という独特の形状をしています。
葉は茎に対して互い違いに生える互生(ごせい)で、笹の葉のような細長い披針形(ひしんけい)をしています。
表面には黒みを帯びたV字型の模様が入ることが多く茎の節にある筒状の托葉(たくよう)の縁に長い毛が生えているのも見分けるポイントです。
花は茎の先端に赤紫色(ピンク色)の小さな花を穂状に密集させて咲かせますが、実は花びらに見える部分は萼(がく)であり本来の花びらは持っていません。
花が終わると萼に包まれたまま、黒くてツヤのある小さな三角形やレンズ型の実(種子)を結びます。
刺身のツマなどに使われる辛味のあるヤナギタデに似ていますが辛味がなく食用として役に立たないという意味で「イヌ」という接頭語が付けられました。
なお、「蓼食う虫も好き好き」は、辛みのあるヤナギタデのことでイヌタデは辛くないのでこの慣用句の植物ではありません。
別名の「アカマンマ」は赤紫色の花や実を赤飯に見立てて子供たちがままごと遊びに使ったことに由来しており、古くから多くの人に親しまれています。
役に立たないという名前とは裏腹に、庭先や道端で季節の移ろいを感じさせてくれる健気な植物です。
学名:Persicaria longiseta
分類:タデ科イヌタデ属
開花時期:6〜11月