
代表のオフィスの庭の岩陰でさりげなく控えめに咲いています。
草丈は10〜30cmほどに成長する多年草で、江戸時代末期から明治時代にかけて観賞用として渡来したものが野生化し、今では日本中の道端や庭先で愛らしく咲く姿がよく見られます。
地上に茎を持たない無茎(むけい)という特徴的な構造をしており、葉や花を支える長い柄はすべて地下の鱗茎(りんけい)から直接空へと伸びる根生(こんせい)という姿をしています。
地下には太い主根を持ち、その周りに木子(きご)と呼ばれる小さな鱗茎をびっしりと作って、種を作らずとも爆発的に増えていく驚異的な生命力を秘めています。
葉は3枚のハート型の小葉が寄り添う三出複葉(さんしゅつふくよう)で、夜や雨の日には葉をピタリと閉じて眠る就眠運動を行い、その半分に折れ曲がった姿が片側が食べられた(片喰)ように見えることが名前の由来です。
葉の裏にはオレンジ色の小さな点が散らばっているのが特徴で、この繊細な模様も観察の楽しみの一つになります。
直径1.5cmほどの淡紅紫色(ピンク色)をした可憐な5弁花を複数咲かせ、花びらに流れる濃い紫色の筋が美しいアクセントを添えてくれます。
花は太陽の光に反応して開き、夜や雨の日には傘を閉じるようにそっとすぼまる性質があり、天気に合わせて表情を変える姿は見ていて飽きることがありません。
一度定着すると駆除が難しいほどタフな性質を持っていますが、その鮮やかなピンクの花色は美しすぎる野生の花として独自の存在感を放っています。
学名:Oxalis debilis var. corymbosa
分類:カタバミ科カタバミ属
開花時期:5〜7月

代表の本丸ロッジの数ヶ所にまばらに自生しています。
草丈は30cm〜100cmほどに成長し、環境が整えば1.5mに達することもある常緑のシダ植物です。
地下茎を横に長く伸ばして非常に旺盛に繁殖する力強い生命力を持っていて、濃緑色の茎は円柱状で内部はストローのように中空になっており表面に多数の縦筋が走るその姿は、直線的でモダンな印象を与えてくれます。
植物体内にガラス質(ケイ酸)を多く蓄積しているため、触ると紙ヤスリのようにザラザラと硬いのが最大の特徴です。
同じトクサ科のスギナとは違って基本的に枝分かれはせず、地下茎から一本ずつ真っ直ぐに立ち上がりますが、茎の先端が傷つくと稀にそこから細い枝を出すこともあります。
普段目にする一般的な葉の形は退化しており、節(ふし)にある黒褐色でギザギザした袴(はかま)のような部分が葉に相当し、光合成は主に緑色の茎で行っています。
夏になると茎の先端にツクシの頭のような形をした胞子嚢穂(ほうしのうすい)をつけ、そこから胞子を飛ばして次世代へと命を繋ぎます。
名前の由来は、茎のザラザラした質感を利用して木材や動物の爪などを研ぐヤスリとして使われてきた「研ぐ草」が転じて砥草(とくさ)となりました。
現在でも高級なつげ櫛の仕上げなどに使われるほどの実用性を持ち、その凛とした立ち姿がいろいろな空間を幅広く彩る非常に個性的な植物です。
学名:Equisetum hyemale*
分類:トクサ科トクサ属

代表のオフィスの入り口脇の花壇で旺盛に咲き誇っています。
草丈は30〜90cmほどに成長する宿根草で地下茎を伸ばして周囲に広がりながら増えていく非常にタフな性質を持っています。
園芸品種には「ザグレブ」や「ムーンビーム」のように30〜40cmほどにコンパクトにまとまるものもあります。
地際から多数伸びる茎は細いながらも丈夫で上部で実によく枝分かれするため、成長するとこんもりとした密な茂みを作り出します。
最大の特徴は何といってもその葉にあり名前の通り糸のように細く繊細に裂け、茎の節ごとに車輪のように取り囲む輪生(りんせい)という付き方をします。
このユニークな葉の姿が学名のベルティキラタ(輪生の)という名前の由来にもなっています。

5〜10月という非常に長い期間、茎の先端に直径4〜5cmほどの鮮やかな黄色の花を次々と咲かせ続け夏の強い日差しや乾燥にも負けずに開花を維持する驚異的なスタミナを誇ります。
8枚ある花びらの先端には小さなギザギザの切れ込みがありその可憐な花姿から「シュッコンコスモス」という別名でも親しまれています。
近縁のハルシャギクの仲間であり、その中でも特に葉が細いという際立った特徴から糸葉(イトバ)の名が付けられました。
「糸葉春車菊」と漢字で書くとわかりやすい。
見た目の繊細さと夏の暑さにも動じない力強さを併せ持つなんとも魅力的な植物です。
学名:Coreopsis verticillata
分類:キク科ハルシャギク属
開花時期:5〜10月

代表の本丸ロッジの果樹園のあちこちにいつの間にか象徴的に生えてきました。
草丈は2〜4mに達し環境が良いと5mを超えることもある日本の一年草としては規格外の大きさを誇る北アメリカ原産の植物で、太く丈夫な主根が地中深くへ真っ直ぐ伸びる直根性のため巨大な地上部を支える強固な土台を持ち、強風でも倒れにくい頑丈な構造をしています。
茎は直立して非常に太く秋には根元付近が樹木のように硬く木質化し、全体に密生した粗い白毛がザラザラとした力強い質感を与えます。
葉は茎に対して向かい合ってつく対生(たいせい)で、手のひらのように3〜5つに深く裂けた特徴的な形をしており、その姿がクワの葉に似ていることから「クワモドキ」という別名でも呼ばれます。
茎や枝の先端に緑黄色の細長い雄花穂(ゆうかすい)を多数つけ、そこから風に乗って大量の花粉を飛ばす風媒花としての性質を持っています。
雄花穂の根元には花びらのない雌花がひっそりと咲き、その後には先端に王冠のようなトゲが並び、長さ5〜10mmほどの非常に硬い実を結びます。
名前の由来は、近縁のブタクサよりもはるかに大型になることや、英名の「豚の草」を直訳したことにちなんでいます。
圧倒的な繁殖力で現在は環境省の「生態系被害防止外来種リスト」にも記載されており、秋の花粉症の原因としても知られる非常にパワフルで存在感のある野生植物です。
学名:Ambrosia trifida
分類:キク科ブタクサ属
開花時期:8〜9月

代表の本丸ロッジの庭の中心の一角を担っています。
樹高は1〜2mほどに成長する落葉つる性低木ですが、周囲の樹木に寄りかかると3〜5m以上に達することもあり、しなやかな枝をアーチ状に伸ばして成長します。
地中に深く根を張る極めて強健な性質を持っており、そのタフな生命力から、華やかな園芸バラを支える台木(だいぎ)として世界中で無くてはならない存在となっています。
一本の太い幹を立てるのではなく、株元からシュートと呼ばれる勢いのある若枝を次々と発生させて群生し、枝には下向きに湾曲した鋭いトゲを散生させます。
このトゲは外敵から身を守るだけでなく、他の植物などに引っ掛けて自らの体を支える役割も果たしています。
葉は5〜9枚の小さな葉が羽のように並ぶ奇数羽状複葉ですが、葉の付け根にある托葉(たくよう)に櫛の歯のような細かな切れ込みがあるのが本種を特定する際の大切な目印です。

花は枝の先に白い5弁花を房状にこぼれるほど咲かせ、辺り一面にバラ特有の清々しく甘い芳香を漂わせます。
種小名のムルティフローラが「多くの花」を意味する通り、満開の時期には圧倒的な花のボリュームで見る人を惹きつけます。
秋には直径5〜8mmほどの小さな実がツヤのある赤色に熟し、冬枯れの景色に彩りを添えながらお腹を空かせた野鳥たちの貴重な食料となります。
また、未熟な実を乾燥させたものは営実(えいじつ)と呼ばれる生薬になり、古くから人々の健康を支える薬用としても大切に利用されてきました。
山野に自生するトゲのある低木のイバラであることが名前の由来で、古くから日本の風景に溶け込んできた非常に馴染み深い植物です。
可憐な花と香りで心を癒やし、その強靭な根でバラの美しさを底辺から支える魅力あふれる植物です。
学名:Rosa multiflora
分類:バラ科バラ属
開花時期:5〜6月