1キロの0度の水と1キロの100度の水を合わせると、
2キロの50度の水ができることは誰しも解ること。
では、0度の水を0度の氷に変えたらどうなるか?
これを実際にやってみると2キロの20度の水になる。
氷が解ける際に多くのエネルギーが消費されるからだ。
これらを物理の世界ではエネルギーロスという。
さて、人間が行う経営も、
こういった計算だけでは予測できない事が多々起こる。
人間の行動には予測不能な多くのロスが潜んでいるからだ。
このロスを事前にどれだけ正確に把握できるか?
これが一つの経営者の能力として結果に現れる。
何がどこでどう繋がって関連し合っているのか?
これを無意識に思考できるようにならなくては、
収支計画や改善計画などは空論でしかない。
こういった複数の項目が複雑に絡んだ業務を任せられたら、
次のステージに登る為の試練だと思えばいい。
その人の思考が解らなくて当たり前。
何故なら、その人と同じ視野で景色を見ていないから。
山の麓にいて頂上の景色を思考しても、
想像でしかなく本当の景色は解らないのと同じこと。
極めて解りやすい例えだ。
山の頂上の景色を見たいのなら、
先ずは、何としても頂上に登ることだ。
同様に、その人の思考を真に理解したいのなら、
何としてもその人と同じステージに立つことだ。
人の思考を理解するには、
先ずは、同じ視野を得て同じ景色を眺めることだ。
視野を広くすれば多くの人の思考が解るようになる。
「視野を広げろ」とはこういうことだ。
「自分の周囲に経済循環を起こせ」の本当の意味は、
「未来の自分へお金を先送りしろ」ということだ。
真の経済循環の意味を理解できないと、
他者に先ず与えることを考えない。
だから、未来に他者からお金が回ってくることもない。
他者に与えたお金がたっぷり利子を含んで、
各方面から未来の自分に戻ってくる。
極めてシンプルな法則である。
無関係の人にお金を使っても循環することはない。
それは単なる消費だから散財となって終わる。
循環と消費はまったく別次元である。
他者にお金を回さないのは、
お金を回すという思考を持ちあわせていないから。
だから、他者も同じように回さないと思い込んでいる。
経済循環を起こす人だけが未来に大きな宝を得る。
これも極めてシンプルな法則である。
そして、経済循環を起こす人は今のお金を見ていない。
だから、手元にお金が無いからと不安になることもない。
何故なら、現金が無くても毎日美味しい物が食べれて、
毎日愉しい事が思う存分に出来ているのだから。
その原資は先に回したお金の恩恵によるもの。
この事実、誰も疑いようもない最大の根拠。