お金の話は聞く人によって、またその時の状況によって様々で誤解を生むこともあります、「お金で買えないものは沢山ある」、「世の中お金じゃない」、などと言う人もいます、私もそう思うし皆さんも同様だと思います、されど世の中は奇麗事だけではやっていけないことが沢山あるのも事実です。
例えば一念発起して起業しようとします、例えば新事業を構築しようとします、そこでまず躓くのが資金の問題ではないでしょうか、結局やりたいことは我慢して最小限の出来るところから始めます、しかし当然計画通りにはいきません、資金の問題は思っている以上に重くのしかかるのです。
誰が言ったのかを思い出せないのですが、「今やりたいことが無いのなら何をおいても先ずお金を貯めることだ、何故ならやりたい事ができたときにやれないからだ」というけだし名言があります。
「金は天下の回りもの」とよく言ったものですが既にそんな平和な時代ではありません、事業資金は自分のアイデアと努力で調達するものなのです、お金がすべてではない、されど夢を実現しようにも困った人を助けようにも、ただ生きていくのでさえお金が必要なのです。
成功したいのであればそこのところは綺麗事を排除して極めてシビアに捉えなければなりません、私は不安のない悠々自適な老後人生を考えています、それを考えるにも恐ろしいほどのお金が必要になります。
何故なら理想の老後を考えると広い土地と巨大な各種の施設が整った住居が必要です、更に道楽にお金の不安を持ちたくはありません、そのために10年ほど前から持てる知恵を振り絞って老後の経済バックボーンの確立に向け粛々と準備を行っていたのです、それがほぼ確立できたことでこのうえない幸福感を感じています。
数年前のことですが郵便局でふと目にしたのが「よーっくわかるセカンドライフのお金の話し」という何やらシビアなパンフレット、何と中身は超リアルなお金の話が載っていました。
そこには60歳でサラリーマンを定年退職した場合に都内に夫婦2人で「ゆとりある生活」を行うためには1ヶ月に37.9万円が必要だと書いてあります、ただし持ち家が有る場合であり無ければこれに家賃がかかってくることになります、ここで疑問ですが「ゆとり生活」とは具体的には何でしょうか?
私の年代では年金が満額で貰えるのは65歳からです、もし60歳で定年となれば5年間は貯蓄が無ければ働くしかないわけです、老後のお金の問題って結構シビアに考えておく必要があるなと思います。
ビジネス人生からの隠居後に道楽や旅行を愉しみながら何の不安も無くのんびりと過ごすために必要なのがお金です、そうですセカンドライフでまず考えるのが老後に何をやって暮らしていくか何処で暮らしていくかなどを考えがちですが、先立つお金が無ければ夢のまた夢で終わるのです。
ということで隠居後の人生設計に「お金」の要素もしっかりと入れておくとしましょう、ちなみに某保険会社のアンケート調査を先日ネットで見つけたのですが還暦を迎えた時点の世帯貯蓄額は平均で約3000万円です。
ただしあくまでも平均値であり実質的には約50%の世帯は1000万円以下で100万円未満という世帯も25%もあります、つまり極一握りの人達の貯蓄額で平均値が上がっており押し並べて苦しい老後を迎える人が如何に多いかが伺えます。
また保険会社のアンケート調査ですから対象は保険に加入している人の世帯です、つまり日本全体でアンケートを行えばかなり低い数字になると思います、他者と比較して一喜一憂するのではなく自身の人生は自身で設計して納得するものにしたいと思うばかりです。
老後の生活様式次第では1億円でも足りない人もいれば、持ち家も有り個人年金や公的年金などで現在の貯蓄はゼロでも充分優雅な生活ができる人もいるでしょう、老後人生とはその人がそれまでにやってきたことの集大成だと思う昨今です。
この数日大きく世の中の流れが変わったと感じているのは私だけでしょうか、新型コロナパンデミックは今後も何度かの波を形成しつつ収束するにはまだまだ期間が要すると思っています。
そんな過日イギリスのアストラゼネカ社のワクチン開発にも従事したオックスフォード大学の研究者からこんなレポートが出されました、「新型コロナウイルスは抗体を持った人に感染するごとに弱体化するように変異しいずれは旧型コロナウイルスのように単なる風邪ウイルスになっていく」というものです。
このレポートを裏付ける事実としてインドの感染者数のトレンドカーブにも明確に見てとれます、インドはワクチン接種率が10%にも満たないのに1ヶ月間で1日50万人近くの感染者があっという間に激減し5万人以下になりました。
自然感染で抗体を持つ人が増えその抗体を持つ人に感染しつつ弱体化したと観るのが正解かもしれません、「事実は小説より奇なり」でまさにこの事実は疑いようのない真実だと思います。
日本も第5波で爆発的に感染者が増えました、インドのトレンドカーブを観ていた私は「9月中旬には感染者が激減して第5波は早期に終焉する」と周囲に明確な予告を出していました、そして本当にその通りになりました、私は昨年の4月から日本だけではなく世界中の感染者数の推移とワクチン接種率を日に何度も特別サイトで眺めては常にトレンドを読み今何をすべきかを計画し実行に移してきました。
事実この1年半の間に資金を確保して新事業法人を2つ設立し上場企業との共同事業提携も締結しました、またこの間に構築した事業サイトは10以上で表示させるコンテンツも一気に充実させました、特許出願も国際特許を含めて9件にも及び現在2件を出願準備中です。
更には飲食事業での店舗は昨年の5月に長期休業して内外装工事と店内の不用品の廃棄、更には今年に入り空調・音響・照明設備を一新させました、これらのすべてがウィズコロナ時代を見据えた準備です、ウィズコロナという「天の時」を読んで準備してきた人は大きなチャンスを得ます、何もせずに収まるのをただただ待っていた人はここで大きく出遅れることになります。
いつの時代もチャンスはピンチと背中合わせに産まれています、それを肌感覚で読んで水面下で密かに計画実行していたか否か、この行動の結果は雲泥の差となり数年後に明確に表面化することになります。
新型コロナパンデミックにより延期された隠居は今となって考えるに隠居延期は必然だったと思えてなりません、この1年半という期間は私の人生にとって長期間のリスク管理しながらの事業推進という身をもっての経験ができ他に代えがたい大きなノウハウを得たと感じています、「天はこの期に及んでまだ隠居する時ではないと言っている」、延期を決断した時にそう強烈に感じたのは紛れもない事実です。
昨今の私は来たるべき隠居後の老後生活に向けて長い期間をかけて徐々に生活リズムをシフトさせています、生活リズムを一気に変えるとジェットラグと同様に睡眠障害や身体の不調を引き起こしてしまいます、なので1年単位に段階を踏んでじっくりと取り組んでいるのです。
昨年の6月に第一段階目として6時前には起床して家でゆっくりしてから10時に出社し4時にはラボに移り道楽事を行うようにシフトさせました、更に今年の6月からはもう一段階シフトさせ5時前には起床して11時に出社し3時にはラボに移動しています、オフィス業務がどんどん時間短縮しています、また就寝時間は今では11時にシフトしています、以前は午前2時くらいですからだいぶ早まってきています、最終的には22時就寝で4時前には起床するのを目標としています。
この生活リズムのシフトの理由は老後を考えてのことです、経営や開発業務は既に重要なポイントさえ押さえれば担当に任せられる状況になっています、月に数日出社すれば何事も無く推進する状況が私の目標です。
そして世はソーシャルディスタンスのあおりでテレワークが一般的になってきています、その2年も前にリモートワークで社内共有サーバーに何処に居てもアクセスできグループワークでオフィスに居るかのようにスタッフと各種業務が行えるように社内のグループワークシステム構築を完了させていました。
起床後は道楽事を思いっきり行ってから早い昼食、その後2時間ほど経営や事業の業務をリモートワークで行い昼寝をしたらまた道楽事に没頭、オフィスには月に数回の出社でしかも数時間居るだけ、年に2回は2ヶ月以上オフィスにも顔を出さずに海外で生活、これが理想の隠居後の生活スタイルです。
場所にも時間にも人にも縛られないマイペースな時空間と人間関係が私の理想郷の姿です、その時の生活リズムを今から作っている今日この頃です。
昨年4月の新型コロナウイルスパンデミックによる緊急事態宣言の発令、1ヶ月ほどで徐々に収まり始めた頃に確実にこのパンデミックは2年は収まらないと予測してブログにも記しました、更には同じ記事のなかで変異種による第二波以降は都市部よりも地方が危ないとも書いています。
嫌な予測は当たっても嬉しくないのですが、私はこの数年間を「天から貰った猶予期間」という認識でビジネスもプライベートな計画も全てを先送りしてパンデミックが収束した後にゴールポストを移して各種の計画を変更しました。
一種の賭けだったのですが結果的には善い方向へ全てが流れている状況を作り出せたことは幸いでした、約2年かけた新事業の巨大サイトを1から再構築、グループ企業の経営改革と事業変革を断行、金融子会社を売却し新たな事業子会社を創立、各社の資本政策の再検討など自分で言うのもおかしいのですが今思えば全てがベストなタイミングで一気に行えたと思います。
この1年間はまさに天から貰った猶予期間だと思えるようになりました、そして更にもう数年間あります、つまり都合3年ほどの猶予期間を貰ったということです、この3年間は世界中の人が平等に得ています、これをどう有益に使えたか否かは5年後に雲泥の差となって現れます。
さて3年間の猶予を貰ったとしてあと2年残っているわけです、別の言い方をすれば全ての計画が3年間ずれたわけです、こんなことをここ数日考えていて突然のように降って沸いてきたのが隠居予定の計画変更の是非についてです。
ということで予定していた隠居を潔く数年間ずらすという決意を固めました、極身近な人達に早々に話したら皆さん安堵の表情です、やはり各種の不安が募っていたのでしょう、天から貰った数年間という隠居への猶予期間を有益に使わせていただきます、隠居の延期を決意した途端に焦りにも似た気持が一瞬で消滅しじっくりと腰を据えて粛々とビジネスと理想郷構築を進める気持に変わりました、数年間の熟成期間によって熟した果実を隠居後に美味しく頂くことにしましょう。