地方拠点の一軒家をまるごとオフィス化するため、たくさんの大工さんや職人さんなどが集いますが、先日ある職人さんたちから自家製の漬物をいただきました。
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余計な添加物が一切なく、とうがらしの辛味や煮干しのうま味と野菜の甘味で本当に美味しいです!
こちらの白菜は、一口だけでものすごくおなかが膨れます!!ぎゅっと凝縮されているため食物繊維の量が多いのか、栄養で満たされるからなのか、本当に不思議です。
ダイコンもどんどん熟成して甘くなっていきます。
さらに時間がたつと、表面に麹が浮かび上がってきました!
いただいて3か月ほど経ちますが、なんだかお酒のような味がしてきました!
数か月ほど食べ続けていますが、まだまだたくさんあります!
この冬も野菜は物価高で高騰していました、スーパーでもなかなか野菜が出回らなくなってしまっていたこの厳しい時期も、こちらの漬物のおかげで野菜不足を感じたことは一日もありませんでした。
昔の人たちが冬に漬物を漬けていた意味や、その知恵に、そして今回いただいた方々によりいっそう感謝の気持ちも大きく感じました!
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薬酒を作りをはじめて10年になりますが、熟成期間が長くなるほど、どの薬酒も最終的にものすごく甘くなります。
特にタンポポ根酒の甘さには驚きます。
あれほどの強烈な苦さが緩和し、信じられないほどまろやかに飲みやすく変化していました。
自身の体質にあった薬酒を見つけて、毎日継続してごく微量を飲用することで病気になりにくい体を作り上げることができるといわれています。
近年、お酒は「百薬の長」ではなく「百害あって一利なし」と言われていますが、
余計な添加物などを使わず醸造・発酵・浸漬などを通してハーブの成分をお酒に移行させた薬酒には、生薬の薬効があります。
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薬酒というと、なんとなく身体に良い成分(薬効成分)を取り入れる、といったイメージがないでしょうか。
もちろん間違いではありません。
しかし、100%正しいというわけでもありません。
そもそも漠然というこちらの「薬効成分」とは何なのか、これらがどう作用するのか、明確に説明できる方は少ないのではないでしょうか。
イメージだけで薬酒摂取してしまうと、健康への効果が期待できないどころか、身体に悪影響にもなりかねないと言われています。
植物は天敵である動物から身を守るための毒をもっています。それがアルカロイドです。
アルカロイドにはカフェイン・ニコチン・コカインなどさまざまなものがあり、植物によってさまざまです。
植物に触って皮膚がかゆくなったり、草を食べて舌が痺れたりするのも、アルカロイド。
このアルカロイドが薬効成分と言われるものです。
このように、重要なのはアルカロイドは本来人間にとって毒であること、つまり「薬効成分」とは毒性にも薬効にもなる、陰陽一体の薬理作用をもたらす成分であることです。
もちろんアルカロイドの毒素はアルコールによって分解されているのですが、ただ、ごく微量の毒素まですべて分解しきれているといいきれないものが薬酒です。
薬酒が身体に良いとされてきたメカニズムは、単純に良い成分だけを摂り入れているのではなく、同時に「極めて微量の毒」も体内に摂り入れることにもあったのです。
しかし、なぜ毒を飲むことが健康につながるのでしょう。
それは、毒を毎日微量ずつ、継続的に、摂取することで、毒に負けない「強化した肝臓を作ること」にあります。
虚弱な肝臓を持つ身体は解毒の機能が弱く、毒やウィルスに対する抵抗力がなく病気にもかかりやすくなります。
昔から言われる「毒をもって毒を制する」という先人の言葉にあるように、
微量な毒の継続的摂取によって毒に負けない内臓へと鍛えること、ここにも薬酒の健康への効能があると言われています。
そして植物を漬けるアルコールにも同じことが言えます。
植物の毒素を無害化するだけなら、お酢や塩でも可能です。しかし薬酒はなぜアルコールで漬けるのでしょうか。
冒頭に書きました通りアルコールが「百害あって一利なし」と言われてしまう理由は、アルコールは身体にとって本来は毒でもあるからです。
お酒を飲み続けているとアルコールに強くなるのも、毎日微量のアルコール(毒)の継続的摂取で肝臓の解毒機能が強化されているためです。
薬酒を「体に良い成分だから」とたくさん飲んだり、元気を出したいときだけたまに、といって飲まれる方もいます。
しかし、一気に飲むのは薬効成分が強すぎて身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
薬効成分とアルコールのダブルパンチで肝臓に負担がかかり逆に肝臓を悪くしてしまいます。
そしてたまに飲んでもあまり肝臓強化にはつながらず、これも中途半端に肝臓に負担がかかる原因にもなりえます。
大切なのは、本当にわずかに微量ずつ、なるべく継続的に、続けること。
薬酒作りは、時間こそかかりますがリカーに漬けることで成分を抽出する、というとても簡単な仕組みです。
身体機能の個性はさまざまです。ぜひ自身の体質にあった薬酒をみつけて、無理せず微量ずつ、継続して飲用したいですね。
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植物の生命力と古人の知恵をいただきながら
心(陰)と体(陽)のバランスを整える薬酒を楽しんでいます。
はじめての薬酒作りから10年がたちました。
たくさんの薬酒の味の進化を楽しんでいます。
ハーブやフルーツに、漢方薬として売られている植物の根などをリカーに漬け込んでいます。
この写真はその一部です、熟成途中のものや、漬けたばかりのものもたくさんあります。
ストック場所を確保するために全て通常の5倍以上の濃度で漬けこんでいますから、飲む時にはサイダーやお湯で割って飲みます。
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こちらはヤーコン酒。
漬けたてよりもさらに甘さがぐっと増しました!
ヤーコン酒を飲んだ翌朝、なんだか肌の調子が良いのです。
10倍ほどにお湯で割ってもこの色・・
ヤーコンの薬効成分の凄さが解ります。
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特に驚いたのがこちらのタンポポ根酒。
あれほどの強烈な苦さが緩和し、信じられないほどまろやかに飲みやすく変化していました。
身体がホカホカしてよく眠れます。
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「待つ」「熟成」の起こす進化ってすごいですね。
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「アチャル」とは、インドやネパールでは定番の、スパイスなどを使った日常で食されている漬物です。
いろいろな野菜や果物を香辛料やお酢などで味付けし、副菜として親しまれています!
ダイコンなどを塩とスパイスで合えるだけで特にルールはありません。
ネパールだと、すりゴマを加えてコクを出すタイプもあります。
いろいろ作って試しています!
もっともメジャーなのがシンプルなダイコンとキューリのアチャル。
スパイスはカイエンペッパーのみですが、すりゴマを加えてシンプルな味でもコクがあって美味しいです!
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ゴマ無しでトウガラシ粉に変えたところ、ぐんと味が引き締まりました!
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食材もいろいろ試しています!
本来はダイコンを使いますが、ダイコンの仲間のラデッシュで試してみます。
一緒に送られてきたエシャレット(ラッキョウの小株)も入れています。
キムチとパクチーもちょっと試しに入れてみました。
とても美味しかったです!
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納豆づくりの際にできたたくさんの蒸し大豆。
これがまた大豆の味が濃厚で美味しいです。
こちらを使って納豆ができるまでの間も楽しめます。
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ふと閃いたのが手作り味噌のツブツブ版。
麦のもろみのように大豆のもろみを作ってみました!
手作り味噌に醤油を加えた味噌ダレに蒸し大豆を漬けるだけ。
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驚いたのは、味噌に閉じ込められていた麹が爆発!
翌日から、醗酵が勢いよく始まり凄くガス(二酸化炭素)が出ています!
ガスが落ち着いたところで現在冷蔵庫で熟成中、3ヶ月ほど寝かせたら試食してみます!
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