理想郷本丸には梅の老木が10本以上あります、3月初旬に来た際に梅の花が満開でそれは見事な景色でした、前オーナーからはあまり実が付かないと言われていたので心配でしたが不安とは裏腹にいずれの木にもたくさんの梅の実が付きました、そこで5月連休明けに来た際にかなり早摘みですがまだ固い青梅を10kgほど初収穫しました。
私は固い青梅の方が熟れた梅よりも好きです、なんといってもこの固い青梅で造った梅酒は辛口で最高なのです、そしてカリカリ梅と一般に言われる塩漬けはおつまみ代わりにもなっていいのです、ということで東京に戻り初収穫した固い青梅を使って梅酒と塩梅とピクルスを造りました、塩梅は1週間ほど経ったら一部を糠床に入れて青梅の糠漬けも造れます、実は青梅を糠床に入れるとカビが生えないのです、青梅にはホルマリンの3,000倍にもなる殺菌効果があるのです、その意味では青梅は非常に使い勝手がいいのです。
本来梅は6月中旬くらいが収穫の最適期です、このころになると黄色くなって完熟します、完熟した梅は生食してもほとんど青酸化合物が消えているので安全に食せます、また売られているような柔らかい梅干しやコンポートが造れます、また梅ジャムや梅ペーストも造れます、梅ペーストはあまり知られてないのですが調味料として酢の代わりに使えサラダドレッシングで使うとさっぱりした風味で非常に美味いです、しかも天然なので安全ですしアンチエージングやデトックスなどの薬効成分も豊富です。
しかし予想以上の量が収穫できることが解り逆に悩ましくなります、というのは生産農家を行うつもりはなくあくまでも自家製の梅酒や塩梅を1年分作れればいいと思ってたのですが、この量だと身内みんなで分けても10年分ほどになります、今回も手の届く範囲だけで上の方は手つかずで大きな実がたくさん付いています、この大量に採れる梅を何か上手く使う方法はないだろうか、ここ最近はそんなことばかり考えています、ということである意味平和な日々を過ごしています。
今年の5月連休はこれほど多忙になるとは予想できませんでした、昨年は5月連休を挟んだ2週間はスローライフの前倒しよろしく実にスローなる道楽事を存分に楽しめたのですが、一転今年はグローバル展開も相まってアメリカと台湾の会社との商談やらメイン事業会社からの隠居を目前とした引継ぎやらクライアントとの会食やらで1日も休みが取れなかったのです、これはビジネス人生の中で初めてのことかもしれません。
そして更に連休明けも先週末まで一日も休めることはありませんでした、「春前が最も寒し」と言うように「隠居前が最も忙しい」のかもしれません、まあそれもようやく今週辺りから徐々にゆっくりできそうな感じがしてきました、怒涛の如く流れた多忙の波が静まりかけています。
そんな一日も休めなかった多忙を極めた今年の5月連休ですが、連休の中日に突然のように降って沸いてきた実に現事業とリアルタイムにマッチングする特許アイデアがあります、面白いものでいつも特許性のアイデアは多忙のリズムと同期するのです、人間の脳は多忙さを極めるとノルアドレナリンが出るのか危機回避しようと脳が一気に活性化するようです。
つまり完全なスローライフに入ったらきっとどんどん脳は老化していくのかもしれません、その予防の意味で多くの道楽ビジネスを立ち上げています、稼ぐ必要のない道楽ビジネスでも如何にコストを抑えて効率よく行うことができるかなど実に多くのソリューションを行わなくてはならないのです、「多趣味な人はボケない」と何かで読んだ記憶がありますが本当なのかもしれません。
理想郷を確立したいという目的の一つに自給自足という生活スタイルがありました、その目的の一つが早くも達成されつつあります、そもそも本丸をここに決めたのもその目的を達成したかったからに他なりません。
本丸には広々とした庭園に加えて畑と果樹園があります、この自然豊かな土地を思う存分に活かしたいと既に新たな果樹を植えたり自然農法で育つ野菜を自生させる準備を行っています。
果樹園は理想的な自然農を行う土壌です、毎年秋になると大量の枯葉が地を埋め尽くします、この枯葉は春までに熟成分解され窒素分を土壌に齎します、したがって肥料を与える必要はありません、更には雑草類がグランドカバーとなり根や葉によって土壌の保水性と団粒構造による排水性が確保できます。
これらの利点を生かして一度種を撒いたら耕起も水やりも肥料も不要な自然農で野菜を育てることができます、人間の仕事は収穫するだけです、今後春から秋にかけて継続的に収穫できる野菜の選定を行っています、自然農で育てられない野菜はほぼありません、芋類も子芋をあえて収穫せずに放置しておけば春には自然に芽を吹いてくれます。
様々な果樹は収穫してはドライフーズにして次の収穫シーズンまで楽しめます、野菜も保管方法を各種実験しており収穫しては乾燥・冷凍・漬物と種類別に加工すればこれも次のシーズンまで持つことが解りました、残るはタンパク源をどうするかということですが既にアイデアは豊富にあります、これらは順次準備していくことにしましょう。
最後に主食のお米や小麦をどうするかということに関してもお金も労力もかけずに確保できる方法が確立しています、どうするかというと田畑を別の農業法人に貸して田畑の賃貸料の代わりに収穫物で納めてもらうのです、田畑を購入すれば後は労せずして食べていけるのです、我ながら実に善いアイデアを考えたと思っています。
オフィスと本丸を手に入れたこの地でどんな愉しみごとを行おうかと日々思考しています、そんな中で生まれたのが農地を取得する目的で創設した農業法人を使った各種のアイデアでした、この農業法人でどんなことをやっていくのかを考えると本当にワクワクして眠れません。
そんな折に早くも隣接する農地の購入計画が進みだそうとしています、仲介の不動産屋から本丸のときと同様に計画書を出してほしいと依頼が来ました、隣接農地を取得すると現在の農地は50%増えいろいろなことができそうです、現在計画しているのはここにビニールハウスを創設したいと思っているのです。
この地は果樹の複数カテゴリで日本一の生産量を誇ります、そんな果樹の聖地で行うとすればやはり果樹が最も適していると思います、何故なら果樹生産のノウハウを持った生産者がたくさんいるからです、何を行うにも一人では限界があります、いろいろな意味で協力を仰がなくてはならないのです。
そしてこの地で数年前から栽培実験が開始されたのが国産レモンです、レモンといえば地中海原産ですから温暖な気候が求められます、しかしこの地はレモン栽培の北限とされる関東エリアに比べ年間平均気温はマイナス5度以上で関東エリアでも難しいと言われるレモン栽培は結構ハードルが高いのです。
そこでこの地が採用したレモンがリスボンレモンと日向夏(夏みかん)をかけ合わせて冬季に冷え込む気候でも栽培できるようにした璃の香(りのか)という品種です、ただこの璃の香(りのか)は大きくて甘いのですがレモン特有の酸味と香りが薄いのが難点です。
そこで私はこの地で本来のレモンらしい風味のリスボンレモンそのものの栽培に挑戦したいと思っているのです、その意味で露天栽培ではなくビニールハウスを使った温室栽培をと考えています、その実験などを行うために本丸の果樹園を増設したいと考えているのです。
またレモンを栽培して売るのではなく、この地の環境でも育つリスボンレモンの育成法を研究し栽培ノウハウを得て環境適合させた苗を販売したいと考えているのです、出来るかどうかは問題ではないのです、それを本丸のあるこの地で挑戦することに意味があると思うのです。
「強い意識は流れを呼び起こす」、昔から強く意識した事項は呼び寄せられるのか私がそのように動いているのか見事に現実化していきます、そんな意味で理想郷の本丸が決定直後のグローバル拠点化意識が早くも現実に向けて動き出しました。
先週のこと、IT事業のグローバル展開で訪れた某国はかなり前から考えていた正に候補地の本命国です、そして偶然にも一度視察したいと思っていた首都圏から高速鉄道で30分のところにある新都心に行くことになりました、この新都心は30回以上この国を訪問してきて「新アジアのシリコンバレー」と言われていたにも関わらずこれまで縁が無かった地です。
行ってみるや高層ビルやマンションが立ち並び公園も多く非常に整然としていて町全体に緑が多く静かです、工科大学や研究機関も多く自然豊かな静かな町で一度で気に入ってしまいました、日本の大手デパートやスーパーも多数出店しており生活するうえでも問題ありません。
この国の首都エリアは古い建物が多く脇道に入れば瓦礫やゴミの山です、対して新都心は対照的に新しく開拓したエリアだけにビルのほとんどが築10年ほどでファミリータイプのマンションは平均140㎡とオフィスとして使ってもまったく問題ありません、また各種のシステムが日本とほぼ同じというのも嬉しいです。
物価的には外食や衣類などは東京よりも高いのですが家賃は東京とほぼ同じです、そしてこの国の民度が高いのには驚きます、日本人の感覚とほぼ同じで電車やエスカレータに整然と並び割り込む人も電車に我先に乗り込む人もいません、皆さん親切で他者に思いやりがあるので安心感があります。
最高なのがこの国の気候です、年間を通して温暖で冬の最低気温が平均15度と高く夏は逆に最高気温が平均32度と日本よりも暑くありません、海風が気持ちよく湿度も年平均70%前後と健康には最高の場所です、夏季と冬季はこの地で過ごすなんていう生活スタイルになりそうです。
また近くに漁港があるので新鮮な魚介類が安価で手に入ります、野菜も日本とほぼ同じ野菜を栽培しているので食の問題もありません、ケーブルテレビでは日本のテレビ番組も観れますので部屋の中に居れば日本と同じような感覚でストレスなく生活することができます、まさに理想のグローバル拠点となりそうです。