昨今意識レベルを問われるケースが増えてきたように思います、昔は誰も同じような意識だった気がしますが意識レベルにも二極分化の波が押し寄せているように感じます、ちなみに私の世代は「三無主義世代」と呼ばれていました、この三無とは「無気力・無関心・無責任」を指し、押しなべてそれ以前の団塊世代に比べ意識レベルが低いと烙印を押されていたのです。
確かに意識レベルが高いと仕事もテキパキとこなし有益な人脈も形成しやすくなるのではないかとは思います、ただ私が厄介であまり関わり合いを持ちたくない人は「意識高い系」の人たちです、意識高い人と意識高い系の人はまったく次元が異なります、意識高い系というのは中身が伴わずに意識高い人の真似をしたり振りをする人たちを指します、私の観察では共通しているのが会話しているときの「なるほど」や「おっしゃる通り」という口癖です。
三無主義世代と言われて育った私ですが、この歳になって思うに意識高い系の人がどうも苦手になります、話をしていても自分や家族の自慢と他者から仕入れた表面だけの話ばかりで何か心がざわざわして穏やかな気持ちになれません、逆に意識高い人はしっかり私の表情や仕草で話を切り替えながら内容はほぼ完ぺきに理解しピンスポットの気遣いをしてくれるので気になりません。
もっとも意識高い人よりも本来は意識が高くどんな情報も正確に理解していながら意識低い人のように振舞える意識低い系(意識高い系と対峙する意味)の人の方が今では心が穏やかになるのを自覚できます、何でも話を合わせられる方が善いというわけではないのです、知らない振りも時と場合によっては有益な結果をもたらすことも多々あるものです、私の年代は特に自分が居心地よい人とだけ接していたいのです、そういう気持ちの変化もまた歳を取るということなのかもしれません。
第二次世界大戦後の世界はアメリカと旧ソビエト連邦による冷戦状態により西側諸国と東側諸国に別れてパワーバランスを取ってきました、それが1991年旧ソビエト連邦の解体によりカオスの状況に陥り変わって中国が台頭してきて現在に至ります。
この10年間ほどは偏りはありながらも一応のバランスが取れているように思えます、ところがアメリカファーストを打ち出した現リーダーの出現により悪いながらもバランスの取れた世界秩序が突然壊れるのではないかと推測する有識者が増えてきたのも確かです。
それを物語るようにアメリカから富裕層や有名人がどんどん出国しています、彼らはヨーロッパ各国にいる親戚などを頼りに世界に散らばっています、そして今後世界はどのように変化していくのでしょうか、その中で日本はどのように振る舞えばいいのでしょうか。
インドはクワッドの枠組みで日米豪と経済と安全で連携してきましたが、ロシアから原油を買っていることを理由にアメリカから突如制裁的な高い関税をかけられロシアや中国と連携する動きを見せています、日本も自動車などの輸出先として新たに環インド洋諸国(アフリカ諸国&インド・中東諸国)と協議を始めています。
いつの時代も悪いながらも安定していたパワーバランスが崩れる時は必ず争いが起きます、現在では火力による戦争ではなく経済戦争の方が深刻です、負けた方の国民は生活苦という悲惨な状況を迎えます、誤った政策を行うリーダーを止められるのは選んだ国民の義務です、義務を果たせなければ自分たちが犠牲になるだけですから、しばらく世界情勢から目が離せません、何故ならパワーバランスの変動により少なからず日本も大きな影響を受けるのですから。
私の友人知人の多くは既に還暦を超えています、一番年上は月に2度ほど飲み明かす元大企業の役員で85歳です、そんな友人知人と飲んでいると時々終活の話になります、そしてほぼ全員に共通している終活思考は「歳を重ねる毎に一つそして一つと身辺を片付けていくこと」だということです。
身辺の片付けとは例えば一緒にいても時間だけが過ぎていくだけでマイナスになってもプラスにはならない人とか、いつまでも気にしなくてはいけない物事を解消することです、そして自身の健康状態と真摯に向き合い淡々とした日々を暮らすことに集中することが価値あるセカンドライフというものだと思います、50歳を超えたら是非とも老後の人生設計と終活を意識したほうがよろしいかと思います。
私もこの10年の間に自身の利益だけを優先するお願いごとばかりで私には何のメリットにも喜びにもならない人とは距離を置くようになりました、きっとそのような人は誰からも距離を置かれ気が付けば寂しい老後生活を送るのではないかと思います、そんな寂しい老後を迎えて初めて今までの振る舞いを悔いるかもしれませんが時既に遅しだと思います。
また法人個人の債権債務整理も数年前には全て完了して綺麗になりました、身辺を綺麗にすると本当に流れが整うようになり心がざわつかずに穏やかに日々を過ごせるようになります、穏やかな心には穏やかな心の人が寄ってきます、だから益々穏やかな暮らしになっていきます。
そういえば先日の参院議員選挙を前後してテレビやSNSで還暦超えたいい歳した人達が心がざわざわする発言を繰り返しています、自身のことは棚上げにして上から目線で他者の批判ばかりしています、たいていそういう人は自身も同じ次元にいる人なのです、だから気になって仕方ないのです、還暦過ぎたら他者事には関わらずに自身と向き合い大人しく暮らしましょう、いい歳してお金を稼ぐ目的なのか売名行為なのか解りませんが他者を扱き下ろすのに必死な姿は自己評価に反して極めてカッコ悪いです。
多くの人が8月の季節は夏だと思っているようで驚きます、夏休みは8月が主なので子供の頃からそういうイメージを持ってしまうのかもしれません、しかし暦のうえでは8月初旬(2025年は8月7日)に立秋となり秋になります、でも実際には立秋の前後10日ほどが暑さのピークとなります、つまり暦と実際の季節感は1ヶ月ほどずれているのです。
例えば最も太陽が高くなり一日の太陽が出ている時間が長い夏至は6月下旬(2025年は6月21日)ですが本格的な暑さは一か月後の7月下旬からとなります、この季節と実際の気温のずれは何処からきているのでしょうか、諸説ありますが単純な話が海水の温度がじっくりと上がり、じっくりと下がるから季節感が暦よりも遅れているだけのことです。
ただ風は素直で8月に入ると急に夜風が気持ち良くなります、湿度も8月に入ると低くなりはじめますので日陰に入ると風が気持ちよく感じるようになります、この傾向は都会よりも田舎の方が正確に表れます、その理由は都会はどこもかしこもコンクリートで固められているので太陽の熱が吸収保持され、それが夜でも反射されるので太陽が沈んでも暑く感じるのです。
そこへ行くと田舎は山に川に緑や水辺がいっぱいです、したがって昼間の太陽光線の温度が保持されるものが無いので太陽が隠れれば本来の季節の風を素直に感じることができるのです、そういえば私の故郷である信州の夏は昼は太陽がじりじり照らして暑いのですが夜はほぼエアコンなしでも過ごせます。
昨今の日本の夏の地獄の暑さは世間的には地球温暖化のせいにしています、しかし私はコンクリートで固められた地面とエアコンに車や電車がもたらす熱によるヒートアイランド現象での温度上昇の方が深刻だと思います、車が通るたびホームで電車が止まるたびに暑い空気が沸き上がります、この熱を何とかすれば日本の都会の気温は少しはましになると思うのです。
7年ほど前に菌の性質に心惹かれて以来自身で麹菌や乳酸菌を自然発生させたり培養させたり、またそれらを使って発酵食品を作ったり、新たな漬物の方法を編み出したりして大いに愉しんでいます、なかでも大興奮したのは糠床を使わない糠漬けを発案し種菌を一切使わず乳酸菌を自然発酵させて成功した時です、自身の理論が正しかった証明でもあり、これをきっかけに更に菌の世界に魅了されていきました。
菌を知ると冷蔵庫などで保存している食材の状態が明確に解るようになります、例えば腐っているのか過発酵しているのか、食材の表面にできる白っぽいものが有毒なカビなのか無害な麹や酵母なのかなども手に取るように解ります、多くの人が食材に異物が発生すると腐ったりカビが生えたと思って捨てています、逆に例えば生ハムやナチュラルチーズなどの食材が最も美味しくなるマックス状態だとしたらなんともったいないことをしているのでしょう、でもこれが世間一般の現実なのです。
それでも何年も菌生活していても未だに未知の状況に遭遇します、でも各種の状態や状況を多数経験していると初めての状況でも匂いや触ってみただけで味見することなく的確に腐敗と発酵が判断できるようになります、7年前は近寄るのも恐る恐るだった菌との共生活でしたが今では菌を自分の都合に合わせて自在にコントロールし発酵食品のアレンジが思いのままにできるようになりました。
先日も梅の塩漬けの表面に白い幕が張りました、その状況を見てすぐ「産膜酵母」が発生していることが解りました、産膜酵母そのものは無害であり正常に発酵している証拠でもあるのですが放置すると食材が過発酵によって著しく味が落ちたりその状況が過ぎると本当にその上にカビが生え腐敗してしまいます、したがって漬け汁を捨て梅を洗い直して新たに塩度を上げた漬け汁で漬け直したのです、こういった判断と処置が経験によって瞬時に行えるのです。
また野菜栽培にもカビの仲間である糸状菌の存在が必須です、この菌が土壌に適正数存在すると地力が高いといい存在しないもしくは存在数が少ないと地力が低いといいます、この糸状菌は面白い性質を持っており植物の根と絡み合って根に栄養素を伝達するのです、しかし多くなりすぎると植物を分解して枯らせてしまいます、ここにも土壌の状態から見えない菌の存在や状態を見極め菌をコントロールできるノウハウが重要になります。
これも全てベランダ菜園を通して何度も何度も実験を繰り返して自身の目で確認した結果において糸状菌をコントロールできるようになったのです、そしてこのノウハウを農地栽培に応用して新たな野菜作りの方法を編み出せたのです、少ない面積でしかも短期間に大量の野菜を作るにはどうするか、見た目はただベランダで発砲スチロールやペットボトルで遊んでいるようにしか見えないでしょう、でも私なりの考えが正しいかどうかを時間をかけて何年もかけて実証していたのです、菌は本当にすごいパワーを秘めているのです。
各種の菌の性質を知って自由に扱えるようになると本当に愉しいです、オーバーな話ですが食生活を何倍も価値あるものにさせてくれます、同じ食材でも菌の力と待つ時間を惜しまなければ極普通の肉や野菜が高級食材に変わるのです、そして食べて美味しく健康と長寿の薬に変わるのです。