もし「起業したいがどんな事業で起業したらいいか分からない」という人がいたら 迷わず「今伸びている業界」をお奨めします、というのは売上とはその業界全体の市場規模に左右されてしまうからです、そして「市場」とは自分自身ではコントロールすることができないものでもあります。
例をあげると2人の起業家がいると仮定します、 一方はリサイクルショップを立ち上げ一方はレンタルビデオショップを立ち上げました、どちらが売上を伸ばす可能性が高いでしょうか。
答えはズバリ「リサイクルショップ」です、細かいことは除き売上とはある程度市場の「伸び率」に影響を受けるため 可能性としては今の時代では「リサイクルショップ」の方が有利になります。
レンタルビデオショップはビデオオンデマンドサービスに押されて縮小傾向にあります、ビデオオンデマンドサービスではカード決済に加えて自宅で好きな時に番組や映画を見ることができます、わざわざレンタルビデオショップに足を運んで最新作をチェックしたり返却に行く必要もなく手軽に映画などを楽しめます。
一方でリサイクルショップは時代の変化と共に多様化してきています、昔から古本が代表的ですが近年ではジャンクパーツや家電・家庭用品などの需要も高まり 加えて業務用のオフィス用品や飲食店向けの業務什器等において勢いを高めており、今後更に多様的に伸びが期待される業界です。
自分がどんなに「やりたい」と思っても市場全体の成長が見込めない場合は業界全体の需要は縮小していきます、当然のこと顧客の母数も減るので売上は伸び悩みます、したがって起業するのなら将来的な見込や伸びが期待される業界を選んだ方が成功の確率は格段に高まるのです、それを正確に読み手堅く自身のものにしていくのが成功者なのです。
起業して売上を上げるためには商品やサービスが売れることが必要です、ところが「売上」とは自分ではコントロールできないものの一つでもあります、当然のこと お客様がいて商品やサービスを買っていただいて初めて「売上」になるからです。
ではどのようにすれば「売れる」のでしょうか、答えは簡単でその商品に「ニーズ」が有れば売れて無ければ売れないということです、ここで重要なポイントは「市場(マーケット)」と「シェア」という考え方です、「市場(マーケット)」はその商品の関連する業種全体の経済規模で、 「シェア」とは市場に占める自社のその商品やサービスの経済規模の割合です。
その商品やサービスが位置している「市場」の規模はどれぐらいで自社は何%の「シェア」を持っているのでしょうか、この2つの問いにズバリ答えられなければ 自身の商品やサービスの売り上げ予測を立てることができずに計画など絵に描いた餅となります、正確な状況を分析し売上予測を立てることで始めて今後の経済活動を計画していけるのです。
自分の会社が市場のどの辺に位置しているのか正確に把握できていますか、まずは客観的に見て自分がどこにいるかを把握することが肝要です、正確な情報を手に入れて分析し計画する、これでようやく最終的に自分はどこへ行きたいのかを見定めることが可能になります、そして結果的に経営方針が決まってくるのです。
闇雲にただ多くの人と会いその場限りの利益活動に翻弄する、これでは経営とは言えません、経営とは99%はテクニックで決まるのです、各種のテクニックを学ばずして場当たり的な行動を繰り返していては自身の目的さえ見失ってしまうのは当然です。
前回はお金の絶対値で思考する話しを致しましたが、今回は時間感覚を「絶対値」ではなく「相対値」で考えなくては危険という話しです。
例としてアインシュタインの逸話があります、アインシュタインは町の人から相対性理論の質問を受けた時にこんな言葉を冗談交じりに返したそうです。
「もし男の子が大好きな女の子と1時間並んで座っていたらその1時間は1分ほどに感じるでしょう、しかしストーブの真ん前に坐ったらその1分は1時間に思えるでしょう」と。
相対性理論からはかけ離れているようでいて実はこの話の本質は別の所にあります、つまり時間感覚というのは「極めて相対的」だということなのです、楽しい時間はあっという間ですが苦しい時間はいつまでたっても進みが遅く感じるのです。
確かに自分にとってスケジュールを立てるときの1時間は「1時間」という量でしかありません、 でもその1時間がどのような時間感覚を持って過ごされるのかについては考えることはしません、同様に集中しないとできない事と考えずともできる事でも時間の進み具合は大きく異なります。
設計や企画を立てるような「頭を使う仕事」は時間が経つのは恐ろしく速いものですが、 ルーティング作業は時間が経つのがゆっくりに感じられるはずです、脳の処理時間と処理能力は反比例する傾向にあります。
もし時間を絶対量だけで考え作業量によって均等に仕事時間を割り当ててしまうと、 一方では足りなくて他方で余ってしまうことが起きてしまいます。
そして「どこかで辻褄が合えばいい」という考え方をしてしまうと、 どこで時間がかかっているかを見極められず どこの作業効率を上げることができるかなどの改善点も見出せなくなってしまいます。
こういった意味で時間というのはお金の絶対値に対して逆の「相対値」で思考し管理する必要があるのです、自分が計画したスケジュールを守れない人はこの自身の時間感覚が正確に処理できていない証拠です。
社会人にとっては致命傷とも言えますが、長年の記憶によって形成された脳機能を正常化することは極めて難しいと言われています。
ビジネス要素のうち量で測れるものに「お金」と「時間」の2つがあります、この2つに関する感覚はビジネスで大きなウェイトを占め成功者には必須な感覚です。
ではどのようにしたらこれらの感覚を磨くことができるのでしょう、多くの人が一番陥りやすい間違いが「お金を相対的に考え」、「時間を絶対的に考える」ということです。
まず「お金を相対的に考える」怖さについて事例を挙げて考えてみたいと思います、最も解りやすいのが時給です、例えば時給が1000円だとすると1000円が自身のお金の判断基準になります。
収入ベースで計算すると月間200時間労働で月に20万円で年収240万円となります、したがって家賃8万円がせいぜいでお昼も100円でも安く抑えようと必死で飲み会などのお付き合いはつい躊躇してしまいます。
ところが家を買う場合はどうでしょう、無理をして何とか頭金を貯めて2000万円の中古住宅を買います、ここでキッチンが古いので100万円もする最新のIHヒーターのシステムキッチンを導入してしまいます。
よく考えるとおかしいとおもいませんか、数千円のお付き合いを躊躇っていた人が100万円の物をさらっと買ってしまうのです、実はこれが「お金を相対的に考えてしまう」という怖い心理トリックなのです。
時給1000円の人のお昼代100円レベルの安い高いは死活問題でも住宅購入の2000万円に対して100万円は安い買い物だという感覚になるのです、システムキッチンは住宅購入費の誤差の範囲でも100万円は100万円、実に5カ月分の給与に当たります。
経営でも当期純利益が10%というと優秀な会社に思えますが年商が1000万円なら僅か100万円です、逆に当期純利益が1%でも年商が10億円なら1000万円です。
このようにお金を「相対的に」捉えてしまうと絶対量の感覚が麻痺してしまうことが多々あるのです、あくまでもお金は絶対値で思考することが肝要ということです。
起こるべくして起きた事象。
如何なる結果もゴールではなく必然的なスタートである。
コメント:
行動において起こる結果、結果はどうであれその後の対処が全てである。
どんな場合もリカバリーできない事象は無い、要はそれに気付いて修正できるかが肝要である。