多くの企業にとって決算は一大イベントです、最大の社会貢献である納税とそれに伴う決算申告は避けては通れない事項の一つです、納税意義の他にも会社の状態を正確に判断したり、それに伴い予めの資金調達を検討したりと決算とは重要不可欠な経営事項でもあります。
ここで一つ明言させていただければ決算書とはあくまでも過去の状況でしかないということです、本当に経営に必要なのは「今」をどう判断し会社の未来をどう考え構築していくかが重要であり経営判断において決算状況は重要ですが囚われることでもありません。
未来の経営判断や経営方針のベースとなる現在の状況が明確に解る決算書は無視できない根拠でもあります、それに囚われてしまうのは致し方ないことなのかもしれません、ただ過去がどうであろうが経営とは明日何が起こるかは誰にも分からない代物なのです。
決算が良かったから安心することなく、また悪かったからといって落胆することもなく、決算内容を真摯に受け止めて冷静に明日を考えるのが成功する経営者なのです。
近年の住宅数は年々増加傾向にあり6000万戸を超えますが一方で空家率も15%に迫る勢いで総住宅戸数の伸び以上に増加しています、空家問題は都市部と地方では問題の本質は異なるのですが数年前から表面化しつつあるのに何故これが大きなビジネスにつながらないのでしょう。
真っ先に思いつくのは安価で購入しリフォームしてから賃貸にする発想ですが問題はそう単純ではありません、もしその空家に家族の思い出が詰まっている場合には売却と同時に遺産を廃棄するという行為そのものに躊躇してしまうでしょう。
また更地にして売却する場合は固定資産税が跳ね上がることになり、これも躊躇する理由の一つとなっています、住宅の撤去やリフォームに国や地方自治体が助成する制度はありますがあまり名の知れていない一般企業がこれらの話を空家オーナーにしたところで説得力がなく上手くはいきません。
結論を言ってしまえば空家オーナーが動かない一番の理由は様々な「厄介事」に巻き込まれたくないという事情からなのです、つまりこれらの「厄介事」をすべて引き受け収益を上げる構造を作り上げた人が「空家ビジネス」の勝者になれるということです。
しかし構想から実際にビジネスとして動き出した場合に想定以上の問題があらぬ方向からやってきます、経験が無いと伏兵が何処に潜んでいるかが解らないのです、ビジネスアイデアを思いつくのは簡単です、しかしビジネスの流れをリアルに想像しリスクとトラブルを考え実施するとなると普通の人にはかなり難しいと思います。
ビジネスを興すこと自体がリスクとトラブルは必ずついて回ります、 それらをいかに想定し事前に予防線を張れるかどうかが成功する経営者とそうでない経営者の分かれ道となります、発想と行動は大胆に計画は始終極めて慎重に細部に渡り熟考することが肝要です。
生活様式の変化から現在経済環境の大変化が起きています、こんな時代は状況の変化にいかに素早く対応し適応できる体質を作りあげられるかが求められます、状況の変化に耐えうるという点においては小さな企業に分があります、大企業には体力がありますが組織が大きい為の劇的な変化に対応するスピード感に欠けています。
恐竜が滅びたのは隕石落下のインパクトによる環境の変化に対応しきれなかったからであり体の小さい哺乳類が急激な変化に耐え抜き現在繁栄の時代を迎えています、つまり環境が急激に変化する状況において必要とされるのは強靭さでも体の大きさでもなく変化に耐えうる体質かどうかだけなのです。
大企業はこれまでのやり方に慣れてしまっているために変化に対応するとなると莫大なコストと労力を払わなければなりません、しかし組織が小さければ現在進行形で試行錯誤を重ねられるため状況に合わせて素早く形を変えていくことができます。
もし個人レベルの企業が大企業に勝つことができるとしたら経済環境が劇的な変化を遂げている今しかありません、未来思考で現状を正確に把握し会社の在り方を変えてゆけるかがこれからの時代の勝敗の分かれ道となります。
大企業が対応に追われている間に素早く順応し次の時代へ向かう準備とアクションを起こした企業こそが次世代のリーダーとなれるのです、中小企業や個人レベルの企業が大企業を飲みこむチャンスは今まさに目の前に迫っています。
経営者は戦略をもって経営にあたる必要があるというのは言うまでもありません、では経営者が「戦略」を決定する際に重要なポイントは何でしょう、起業したての頃は理屈よりも行動力などの「勢い」が必要です、起業家が一番最初に欲しがるのは「売上」であって「利益」ではありません、まずは売上げることを目指さなければ生きていくことすら厳しい状況になります。
しかしそれはごく最初だけです、事業が軌道に乗りだし順調に上向きに推移していくようになれば会社として次の階段が待っています、それは「黒字転換」です、この段階までくればある程度自身の本当にやりたい事や会社とその市場の状況も見定めることができるようになります。
おそらく本当に戦略が必要になってくるのはこの段階からです、ではどうやって長期の成長路線への戦略を立てていけば良いのでしょうか、重要なのは自分を正確に理解することです、そして自分に無理をしないゴールを決めることです、ゴールは走る方向とスケジュールが無くては成り立ちません、それが定まれば何時までに何をしなければならないかの具体的な計画も見えてきます、これが戦略策定の第1歩です。
続いて自社の持ち得る戦力を正確に把握することです、資金はどうか、有益な情報を持っているか、優秀なメンターやパートナーはいるか、ビジネススキームはどうか、それらを正確に把握することで取れるアクションの範囲が把握できます、こうして出来上がった戦略はビジネス関係者と市場に受け入れられるものでなければなりません。
自身がどんなに音頭をとったところでビジネス関係者や市場にそっぽを向かれては折角の戦略も台無しになってしまいます、折角作った戦略を周知徹底するためにも経営者はここで意識を改める必要があります、経営者自ら変化することで戦略を実行できるか否かが問われるからです。
成長ではなく変化に順応する、戦略の浸透もまた会社を大きく変化させるものであり、そのためには経営者自らが変化していく必要があるのです、成功する企業には必ずどこかで起業当初の「思い入れ」をひっくり返すような大胆な経営改革が不可欠となります、それを含めた成長戦略が必須なのです。
時々例として使われる「パラレルワールド」という概念は数十年も前に「量子力学」から派生した言葉です、ここで物理学の中で「現代物理学」と称される分野は「相対性理論」と「量子力学」でこの2つの理論は宇宙科学の解明や発展に大きく寄与しました。
現在この2つの理論を総括した「相対性量子物理学」を確立しようと世界中の物理学者が日々研究し進化し続けている分野でもあります、原子を構成する原子核(陽子と中性子)と電子は通常宇宙空間や我々地球などの空気中に「プラズマ」や「ニュートリノ」と呼ばれる状態の自由な振る舞いによって存在しています。
これらを研究していくうちに実に面白い事実が解ったのです、それは「プラズマ」や「ニュートリノ」は同時に多次元世界に存在するというものです、例えば実験室に真空状態を作り「ニュートリノ」を観察すると何処からか突然表れまた突然姿を消します、つまり次元ワープとしか言いようのない振る舞いをするのです、この研究から「パラレルワールド」(多次元同時世界)という言葉が生まれました。
我々人間の行動に関しても「時空」という存在に注目し思考の一つとして提唱する学者も現れてきました、ここで思考でいう「パラレルワールド」とはどのようなものなのでしょうか?
例えば今私はパソコンに向かいこの記事を打っています、この途中で気分転換に喫茶店にコーヒーを飲みに行くとします、そうするとおそらくコーヒーを飲みに行かなかった場合の記事とは若干異なる文章となります、またその後に起こる事象も全く異なるものとなるでしょう。
コーヒーを飲みに行って知り合いと会うかも知れません、その知り合いから新たなる情報がもたらされるかもしれません、それによってこの記事は最後まで書かれる事もなく別の記事になった可能性もあるのです。
「常に我々は取れるべき行動には多くの選択肢が存在しその中からたった一つの選択肢を選んで行動している」のです、そして「連続的な選択と行動によって現在の状況が作りだされている」のです、つまりある行動を選択した場合には他を選択したものとは瞬間的に全く異なる未来が決定され開かれるということです。
私が機会あるごとに「今が重要」、「この瞬間が全て」と言っている根源がこの「パラレルワールド」という概念思考に繋がっています、人が一旦何かを行動(言動)すれば大なり小なり必ずその行動に繋がる未来が自動的に開けてしまうのです、しかも自分の好む好まざるに関係なくです。
それが最良の場合もあれば最悪の場合もあります、過去にそれを選択した時点で既に今が決まってしまい後戻りはできないのです、「因果応報」とか「自己責任」というものが「パラレルワールド」の本質です。
自分の周りに起こる全ての現実は過去にある事項を選択し行動した結果です、これをいったい誰の責任にできましょうか、自身の行いを省みず世の中や他者のせいにしては自身の行いの正当性を誇示する人が多くなってきました、それを行っているうちは明るい未来など開くはずはありません、マイナススパイラルの渦から抜け出せないのは明るい未来への自己改革の選択を常に躊躇っているからに他なりません。
クールな物理学も正確に理解すればホットな人間関係にも応用可能です、つまり何事からも生き方を学べるということです、「本当に学ばなくてはいけない人は学ばず、学ぶ必要のない人ほどよく学ぶ」という事実、これも「パラレルワールド」を理解すればなるほどと思わずにいられません。