私の年代は団塊世代と団塊ジュニア世代に挟まれた人口比率が少ない世代で若いころから何かと団塊世代と比較されてきました、そんな私の世代につけられた面白い呼び名が「ウルトラマン世代」というものです、確かに小学生のころにウルトラQがテレビ放映され、その後ウルトラマンが誕生しウルトラマンシリーズは一世風靡しました。
また若いころは何かにつけてマスコミが使った言葉が「三無主義世代」というものです、先日思い出して調べてみたら1970年ごろに流行った言葉で無気力・無関心・無責任の若者気質を指した言葉のようです、加えて無感動を入れて「四無主義世代」というのも有ったようです、またこの気質を指した世代言葉として「しらけ世代」とも呼ばれました。
まあ考えてみても解るような気がします、私の大学生時代はほんの数年前まで学生運動が盛んだった時代です、いきなりシャレたトラッドやアイビーファッションに身を包んだやる気のない若者がぞろぞろ出てくれば、そのギャップから確かに「しらけ世代」といわれて仕方ありません。
ここで何が言いたいか、それは若いころの生活環境や世の中の環境って確実に人間を変えていくのだなということです、最近言われる「ゆとり世代」は団塊世代からの「しらけ世代」と団塊ジュニア世代からの「ゆとり世代」、競争時代の終焉に育った世代は押し並べて気質的にはよく似ているのかもしれません。
世代人口が多いと必ず生まれるのが競争原理です、他者を出し抜いても自分の生きる方法を模索するようになるのが自然摂理なのです、そしてそれぞれの時代の象徴ともいえる人が社会に出て次の時代を作っていくのは確かです、そういう意味では今後の日本は団塊ジュニアが経済の中心になってきます、世帯の経済格差が広がりビジネスでは他者を意識して競争激化する時代がしばらく続くのかもしれません。
世代感はどうでもよいのですが何時の時代も自身の夢を実現させていくような人は若いころから世代の象徴的人間像には属さないということです、成功者って常にマイノリティなのですからマジョリティに染まれば「抜き出ている」とは言わないわけです、そしてそこには成功というステージも無いのです、自身の夢を実現し自分らしく生きたいなら俗世に染まらないことです。
つまり世間一般の人がやっている事をやっているうちは何を言おうがかっこつけようがどんなにパッションを振りかざそうが結局は周囲に翻弄され他者動向に敏感な俗世の人で終わるということです、起業家とは「俗世から脱却したいから自立する」という目的が在る人なのだと思うのです、だからそういう起業家が俗世の人と同じことをやっている昨今の事実に大きな違和感と疑問を感じて仕方ないのです、まさか起業そのものが「みんながやってるから」という周囲に翻弄されたものではないと信じたいと思います。
この10年間に上場するにまで成長した最新技術系ITベンチャーについて世界規模で情報を収集しました、そこで見えてきたのがITベンチャー成功法則ともいえる共通点です、まずこれらの企業は発足時から3年ほどは売り上げがほとんどありません、プロダクツ型のIT事業は私も何度も経験していますがとにかく一転がりするのに多大な時間と資金がかかります。
これまでにない文化の構築という偉業であり、それゆえの試練が大きく立ちはだかります、ポピュラリティを得るまでの必要時間と捉えると考えやすいのですが目標以外の小銭稼ぎは一切行わないという強い信念がそこには重要です、したがって多くは発足時から3年ほどは資金集めが主な業務となります、そしてこの間にどのベンチャー企業でも役員が次々と入れ換わっていきます、正確に言うと試練に耐えられずに逃げ出していくのです。
ホームページにも面白い共通点が見出せました、世界規模にまで成長したITベンチャー企業の設立時のサイトはほとんど有益な情報もなく何をしたいのかも一般の人には理解できないようなサイトになっています、これはキャッシュ機能をサービスしているアプリケーションを使うと設立時からのサイトの変貌を順を追って見ることができるのですが、方法が解れば誰にでも簡単に閲覧することができます。
そんなサイトがどの成功企業も時を合わせるかのようにほぼ3年後には突然のように巨大な情報サイトや通販サイトに生まれ変わるのです、これは本当に不思議な現象です、巨大なサイトの出現と同時に圧倒的な資金を使ったマーケティング戦略を繰り広げあっという間に倍々ゲームで成長を遂げていくのです。
「石の上にも三年」、本当にこの3年という期間はいったい何なのでしょうか、この3年間を水面下でじっと耐え忍び小手先の小銭稼ぎを一切せずに大きな夢の実現に向け必要な事項だけを粛々と行いながら天の時をじっと待てるか?
これまでにない新たな事業を興すだけでも大変なエネルギーが必要です、それを立ち上げ更に3年間資金を集めながら耐え忍ぶことなど普通の人にはできません、だからこれを成し得た人だけが天の時に我が世の春を謳歌し満喫できるのです、普通の人ではできない事を成し遂げる、だからそういう人を成功者と呼ぶのでしょう。
厳しい規制が導入されると本物が生き残るチャンスが生まれる、過去何度も経験している事実です、マグロの漁獲量規制が導入され久しいのですが2018年からは養殖用に天然幼魚の捕獲も罰則付き規制となりマグロの価格が更に高騰するという状況で積極的にこれをビジネスに生かそうとする企業が多数誕生しています。
大手水産加工企業は2002年に近畿大学でマグロの完全養殖に成功したのを受け、これを本格的な人口孵化させた幼魚による養殖ビジネスとして取り入れました、現在約半数を輸入に頼っているマグロですが今後養殖マグロが本格的に流通してくるとマグロの価格も安定し輸入に頼る必要もなくなってきます。
完全孵化の養殖マグロは出荷までに3年ほどかかり、その間の生存率は1%と極めて難しく飼料代もかかり本格的な実用化には多くの課題も残されています、これが上手くいけば安定した品質の養殖マグロを全世界に輸出することも可能で極めて大きなビジネスになることは間違いありません、また海洋資源の保護の観点でも高く評価されることになります。
規制がかかると多くの企業は規模縮小や撤退を考えます、結局積極的に打開策を思案し実行に移した企業だけが生き残り大きく繁栄するのです、規制が重ければ重いほどそれを絶好のチャンスと受け入れ規制を撥ね退けて大きく変貌する企業が誕生してくるのです。
「嫌な事から逃げていては夢の実現も成功もない」と私はよく言いますが、実は本当の成功者とは嫌な事は最初から一切しないで済むようにして生きられる人なのです、ただし成功するまでは一心不乱に努力しなければ手に入らないものです。
一旦成功した後には人と会うのが嫌なら会わなければいいのです、毎日家に居たければ外出しなければいいのです、決められた時間や規則に縛られたくないなら仕事そのものをしなければいいのです、それでは生活できない、それが庶民感覚の極みです。
では言います、やりたくない事や嫌いな事を一切しないで生活できる方法を必死で考えたことはありますか、好きな事だけして誰の世話にもならずに生活できる方法を必死で考えたことはありますか、私は考え抜いた末に幾つものアイデアが出てきました、今は目標があり追求するために邁進しています。
老後にどんなにやりたい事があってもできない時が来るかもしれません、だから今それを考えて準備しているところなのです、ずっと働けるかもしれません、そうしたら自己年金のように並走させればもっと楽しくなります。
多くの人が狭い視野で考えて「経営者はこうしなければならない」なんていうつまらない常識に縛られていると思うのです、普通の人が考えない事をやるから成功者になれるのです、したくない事をしないでも充分な生活ができる方法とは何かを必死で考えてください、それが成功者への第一歩です、究極の成功者とは常に暇なのです、そして嫌な事をやらずに好きな事だけして楽に暮らしていける人なのです。
商店街を通るといろいろなお店があります、最近では外国人の経営するお店も増えてきました、でも中にはどうやって儲けているのか解らないお店も多々あります、また普通の人は絶対買わないだろうというものが並んでいたりします、そしてお客さんが入っているところを見たことがありません、でも1年経っても2年経っても一向に潰れる気配はありません。
これには見えない仕掛けがしっかりと在るのです、そういったお店は限られた人に大きなニーズが有るかもしくは店舗以外に大きな収益源が有るのです、見えない部分に思考を凝らさない人はそういった誰も入らないお店を見ては「何で、あんな仕事しているのだろう?」と思うでしょう。
そもそも自身のお店を持つことって普通の人にできますか、他者を酷評するのであれば自身の状況と比べてみてほしいのです、面白いことに他者を頼ってばかりの人ほど独自の方法で頑張っている人を素直に認めないのです、自身でゼロから大金叩いてビジネスを作るってことだけで立派な実業家なのです、私はその覚悟や行動を最大限に評価します、自分も何度もやってきてその大変さが身をもって解るからです。
常に他者のレールで儲けることを考え自身では常に安全な方法しか選ばず自身のお金を使うこともなく経営者だというのであれば覚悟を決めリスクを冒してまで独自のビジネスをしている人を酷評する資格はありません、私はこう思うのです、「上手く行かない人ほど他者を酷評し褒めることをしない、自分がどれほど周囲から酷評されているのかも知らずに」と。
上手くビジネスしている人は同じようにリスクを冒して自身のお金でビジネスしている人を高評価するものです、それがどんなビジネスでもです、そして具体的な行動と姿勢を示している人は本当の支援を享受できるのです、その覚悟を解る人は過去自分も同じように苦労を重ねてきたからです、だからそういう人を看過できないのです、他者を認める、他者の冒険を称える、成功している人は常にこういう心持なのです。