事業アイデアや特許に必要な根幹思考は「どうしたら良いものが作れるか?」ではありません、重要なのは「何故、今の状況が好ましくないのか?」なのです、もっと言えば「何故、儲からないのか?」、「何故、買ってくれないのか?」なのです、冒頭の「どうしたら良いものが作れるか?」という思考こそが思い込みに繋がる危ない思考なのです。
ズバリ言いますが思い込みで行動する人に成功はありません、何故なら世間の状況や他者の気持ちなどがまるで見えていないからです、そしてその思考視野の狭さから生まれるものはプロダクトアウト型の独りよがりのものばかりとなります、これでは世間には見向きもされません。
プロダクトアウト型のアイデア商品で爆発的なヒットを飛ばすこともあります、しかしそれは既に知名度がある会社だけの話しであって一般の人がこれをやったところで100均に並ぶ商品にも劣るものとなるでしょう、事業アイデアや特許などの基本思考は全体を見て全てを把握した上での詳細な部分を見れる思考視野の広さと思考の余裕が不可欠です。
また更に思考視野が狭いと他者(他社)を正確に評価する事ができません、他者(他社)の良さを正確に評価して素直に褒めることができる人が思考視野が広い人なのです、思考視野が狭いと何を見ても何を聞いても自分の方が優れていると思い込んでしまうナルシスト傾向があります、だから他者(他社)を褒めることができないのです。
そして逆にちょっとでも自分を褒められると天にも舞い上がるほど嬉しくなるのです、これもまた思考視野の狭い人のナルシスト的傾向の人の特徴です、常に自分の事ばかりを優先し他者がどんな気持ちで褒めているのかさえも解っていないのです。
見たもの聞いたものだけが本質ではありません、何事にも広い視野で心の目と耳で感じることです、他者の言葉をそのままに受け取る人もまた思考視野が狭い人です、大人の感覚を持った人は常に正直に話ししているわけではありません、謙虚・謙譲・気遣いといろいろな状況と相手によって言い方を変るのですから。
社会人に必須な意識の一つに「イニシアティブ」というものがあります、これは「主導権」を意味し解りやすく言えば「この場は誰が優先されるべきか」ということです、起業したての人に多いのが「同じ社長同士だから対等」という大きな勘違いがあります、これがそもそもも人間関係での失敗を連発させ何時まで経っても成果を出せない最大の原因でもあるのです。
何故ならビジネスで重要なのは経験豊富な人のアドバイスであり人脈や仕事の紹介も含めたサポートだからです、私もそういう多くの恩恵があって今が存在します、ビジネスでは「立場の対等」と「人間関係での対等」を混同してはいけません、立場は同じ経営者でも年齢・経験・実績・ノウハウは決して同じではありません。
自身のスキルや実績よりも上の人ならビジネス上のイニシアティブは当然相手にあります、また年齢が自分より上なら尚のことです、ビジネスで上手くいかない人は何故他者の欠点は鋭く指摘できるのに自分自身に大いなる疑問を持たないのしょうか、選択する人や方法、そしてコミュニケーション方法などにおいて何かが間違っているから経験豊富な人から敬遠され上手くいかないわけです、であれば何が間違っているのかを熟考すればいいと思うのです。
不思議とこういった人ほどコンサルティングとかブランディングとかプロモーションとか他者を教える立場に就きたがります、これは何故でしょう、明確な理由は解りませんがただ一つ言える事は説得力は皆無ということです、利益もそこそこで自分磨きができない人にどうして他者を磨きあげて成功に導く事ができるのでしょうか?
少なくても知識や過去の栄光ではなくて今の生業の実績だけを根拠にビジネス手法を立て直す必要があると思うのです、ビジネスの成功に過去の栄光もプライドも一切不要です、成功したいなら全部捨てて欲しいと思うばかりです。
継続と惰性は似て異なるもの。
継続は目的意識が定まっているが惰性にはそれが無い。
コメント:
成功したことが無い人が、心の拠り所として利益にもならないことを継続させることを惰性という。
ビジネスは利益活動を継続させることに意義があり、利益を生まない継続はビジネスとは程遠い存在である。
大志を抱いて覚悟を決めたらぶれることはない。
他者事に気を取られているうちは志は本物ではない。
コメント:
自分の使命を知って自分の道をひた走る人にとって他者事などどうでもよい、自身の生き方に徹することだ。
一人で大海原に船出すれば当然のこと孤独なのです。
景気のトレンドは確実に好不況を繰り返します、それをしっかりと理解したうえで苦しい時期の過ごし方をマスターしなければ何事も継続させることはできません、寒い冬には生き物はじっと動かず体力を温存し植物は寒さと乾燥を利用して樹皮を強くして身を守り、それぞれに春に活動する為のエネルギーを生成し蓄積します。
また植物の種も同じで種皮の中では寒さに耐え芽を出す為の熟成を行うのです、もしもこの寒い冬が無かったら動物も植物も抵抗力が身に付かず夏場の雨風であっけなく倒れてしまうでしょう、寒い冬をじっと耐えエネルギーを蓄え活動準備をしたものだけが春から精力的な活動が行え一気に成長していくのです。
これがいわゆる自然の摂理であり人も企業もまったく同じことが言えるのです、厳しい冬をじっと耐え春に芽を出す為の準備を怠らなかった人や企業は必ずその蓄えたエネルギーで春から一気に活発化させ急成長を遂げるに違いありません、そして景気浮上のトレンドを読んだら春直前の時期に重要な仕事があります、それは今後の自分のビジョンに相応しくないものを全て捨て身軽になることです。
相応しくないものは活動期に必ず悩みの種となり足かせとなります、つまり冬には身を守るために必要だったものも春になれば今度は一転して活動を阻害するものに変わるのです、動物の冬毛・植物の樹皮・種の殻、これらも春になれば不要となり削がれていきます、つまりこれも自然の摂理と何も変わりません。
寒い冬を凌ぐために不可欠だったものは春の活動期には逆に今度は不要になるのです、むしろ活動するに足を引っ張られることもあるのです、相応しくないものとは物だけではありません、事業・人・情報など全てです、そして捨てるべき最も重要な事項が思考です、それは「もったいない」思考という厄介な思考です、この「もったいない」思考を捨てないと成功の道は極めて狭く細くなります、捨てるべき時に躊躇せずに捨てるという潔い覚悟、これが極めて重要なのです。