冒頭に申し上げておくとビジネスに年齢は一切関係ありません、若いから馬鹿にされることも年齢が上だからと敬われることもありません、世間的に年齢差での話し方の差こそありますがビジネスそのものにはそういった年齢の差は無関係です。
ビジネスで意味を持つのは経験と実績をベースとした根拠だけです、年齢が若いから馬鹿にされていると感じている人は経験も実績も無く相手に無言の威圧という根拠を示せないからに他なりません、私は25歳でフリーランスのSEとして独立し28歳で法人化しました、しかし一度も若いからということで相手にされなかったことは有りません。
むしろ当時はコンピュータ通信技術者やアルゴリズマーが大幅に不足していた時代です、大手企業や外資系企業から連日連夜の接待攻めでのヘッドハンティングに困惑していたほどです、ちなみに今のIT業界でも20代の経営者は多数いますし仮想通貨業界ではほとんどが30代~40代です、そしてクライアント企業の経営者の多くが還暦過ぎています。
でも常に対等にむしろ還暦過ぎた経営者の方から惚れ込んで弟子になっている例など珍しくもありません、法人化してもなお年齢を意識している時点で経営者の資質としてアウトです、成功者マインドとは無縁の人と言えます、若かろうが高齢だろうが要はビジネスは全てが経験と実績、そしてそのビジネスを通して実際にいくら稼いでいるのかという根拠が全てです。
利益を今より上げたければどうしますか、「売り上げ-(原価+経費)=利益」ですから売り上げが一定なら「原価」や「経費」を落とすしか手はありません、でも本当にそうでしょうか、私なら「原価」はできるだけ低く抑えることを検討しますが「経費」は逆に今よりも多く使う方法を検討します。
「原価」とは商品仕入れや商品を製造するコストで製造に関する外注加工費も入ります、「経費」とは家賃や営業に係る人件費などでつまり会社を維持し売り上げを上げるための必要経費です、したがって「経費」というのは売り上げを上げるための原資です、これを落としてどうして売り上げを伸ばせるでしょうか?
500万円の売り上げを全くお金を使わずに上げるのと500万円を使って1000万円の売り上げを上げるのと同じ500万円の利益を上げるのにはどちらが容易いでしょうか、同じ500万円という「利益」を得るに原資となる「経費」を抑えては売り上げが上がらずに結果「利益」も出せないのです。
赤字になると誰もが「経費」を削減することを考えがちです、「原価」は可能な範囲で落とすことは常道ですが売り上げを上げるための「営業経費」や「人件費」は逆に増やすように考える、これが強い経営者マインドなのです、そして協力してくれる人には惜しみなくお金を使うことです、これがあらゆる方向から形を変えて数倍にもなって戻ってきます。
ビジネスで成功するには「お金を使ってそれ以上のお金を得ること」、これ以外の何物でもありません、これがビジネスの基本中の基本なのです、そして資金繰りと家計簿を混同しないことです、資金繰りは必要な費用が足りなければ得る方法を模索する思考で家計簿は逆に足りなければ使わない方法を模索する思考だからです。
経営者がもっともやってはいけないことが経営を家計簿感覚で行うことです、儲からない会社の経営者はこれをやってしまうのです、だからさらに儲からないのです、お金を得たいのならお金を使うことです、これが未来の利益への投資という行為そのものです、もっとも有益な未来の利益への投資は稼ぐ方法の学びと即決有益事項の享受です。
ここにお金を払えない人にどんな有益な教えを行ったところでそれは究極の意味のない無益な時間となるでしょう、そして人は無益なことに時間もお金も使いません、多くを学びとりたいのなら先ずは教える人の時間を有益な時間にしてあげることを一番に思考しなければいけないのではないでしょうか、その人はどんな話が聞きたくてそしてどんな時間の過ごし方を有益と感じているのでしょうか。
人生の成功は「価値投資」ができるかどうかで決まります、多くの人は目に見えるものの価値は判断できます、それでも本物を見分けられるかという問題は存在します、問題は目に見えない価値、これを正確に評価し躊躇せずに投資できるかどうか、これができる人は何をやっても上手くいきます。
例えばその道におけるベテランはその道の事を誰よりも知っています、自分で同じように熟知するにはその道に入り最低10年はかかります、そのノウハウをもし月に数十万円で買えるとしたらどうでしょう、その道を熟知する10年以上という時間を僅かな金額で一瞬にして手に入れることができます、これが顧問やコンサルタントが提供する見えない価値なのです。
でもその見えない価値を見出すことができない人はその僅かなお金を惜しんで自身でやろうとします、これがもっともやってはいけない成功しない人の極み行動です、そして利益にならない時間を費やした揚句に売り上げを下げ中途半端な知識で行うために時間を掛けたうえにトラブル続出で更に経済状況を酷い状況にしてしまいます。
成功者とは自身が憂いなく自身のビジネスにに専念できる環境を作り上げてこそ成功者たる存在感を示せるのです、そのための投資なら安いものです、上手く活用すれば月に10万円の投資で100万円以上の利益アップも可能になるのです。
そもそも価値投資ができない人は時間やノウハウという目に見えない価値そのものをまったく評価できない人なのです、それは自身が価値ある経験をして目に見えない価値あるものを身につけていない証拠です、つまり自身が他者に提供できる価値を持っていないのです、だから他者の時間やノウハウに価値を見出すことができないのです。
お金が無い時ほどお金を使って時間を買い一瞬で現状を改善しなくてはいけないのです、何故かというとこれまで自分のやり方を継続した結果が今の「上手く行ってない」という状況を生んでいるのですからそもそもなのです、結果が悪ければ原因を見極めて潔く改善するしかありません、もっともこの成功の基本原則すら見えない価値を持たず見えない価値を正確に思考できない人には通じないのでしょう。
アルバイトや派遣など非定期雇用者数が全労働者の40%を越えました、その非定期雇用者の中心年齢層はバブル崩壊直後の就職大氷河期に社会人となった人たちです、その人達の生活状況が調査機関によって明らかにされていますが、このほとんどの人の年収が250万円前後で家族を伴い実家を住居として何とか凌いでいるということです。
これも長続きはしないと調査では報告されています、今度は親の高齢化によって親からの支援は期待できないばかりか親の面倒を見なければならないケースも増え更なる生活状況が困窮してくるとの予測が出ています、各種のセーフティネットでの支援策も最後の砦は「生活保護」しかないという状況になっているのです。
一方で就職先が無いならと早期に起業して上場企業や業界大手企業に成長した企業経営者もこの年齢層には多数いることも確かで、まさに早期の決断が明暗を分けた形となっています、生まれた時代が悪いのか、いえ景気は万人に平等に齎されるファンダメンタルズです、どんな場合でも全てが自身が過去に選択した結果が今の状況だということです。
ちなみに私の大学卒業当時は世にいうオイルショックの真っただ中で紙や洗剤が日本から見事に消えた地獄絵のような時代です、私も多分にもれず就職先が無いなら親の脛を齧ろうと実家に戻りぼんやりしていました、ところがある日高校時代の先輩から「工学部ならうちの会社に来い」とお誘いがかかったのです。
その会社は現在ITの上場企業です、当時はソフトウェア技術者がほとんどいない時代で「拾ってもらった恩に応える」という思いだけで不休不眠でIT技術を磨き我武者羅に仕事に没頭しました、そして気が付けば2年も経たずにソフトウェア開発部のプロジェクトリーダーにまでのし上がっていました、その2年後通信系ソフトウェア開発の実績を買われ外資系企業にヘッドハンティングされました。
契約時に月収かと思ってサインしたら、何とこれが週給だったのです、勘違いでの契約は、結果的に年収が5倍近くに跳ね上がり世界各国にある海外拠点で勤務し2年後に起業して現在に至ります、この間何度も「世界初!」の核心技術商品を連発しました、多くは今だにネットをググれば特許情報と共に多数出てきます。
人生何処で何が起きるか解りません、その全てが自身の判断や行動の結果なのです、それが最悪の状況でも最高の状況でもです、今の状況が好ましくないなら先ずは軌道修正ありきです、その原因がなければ結果も伴わないのは至極当然のことです、そして一度下した自分の判断に対しては何が起きようが、どんなに理不尽な事ても全力で取り組むことです、それが更に未来を明るくしていくのです。
全ての今は過去の自己責任です、過去の失敗や無駄になったことも全てを忘れ開き直って前向きに全力で取り組むことしかありません、自分の未来を変えるのは今この瞬間の自分でしかないのです。
最後に正直に言うと生活の為だけだったら「志し」や「理念」などは形骸化するだけなので有益に機能しません、自己擁護の為のプライドと共に早期に捨てた方が身の為です、今の状況を変えるのに必要なのは「自分自身や生活環境を何としても変えてやる!」という執拗なまでの執念と覚悟だけです。
「機能を落として低価格にせよ!」、これは今後の全ての業界のトレンドになるかもしれません、自動車・家電・情報機器・化粧品・食品・各種サービス、いろいろな業界の売れ筋商品を調査したら、こんな言葉が出てきました。
景気の良い時はとにかく求められたのは「高付加価値商品」です、それに惜しみなく人々はお金を落としました、バブル経済期は同じ仕様なのに高い方が売れたという嘘のような話まであります、実際私もこれは経験しているので解ります。
「不必要なものには一銭たりとも払いたくない」、それが今を反映した現実なのです、自動車や家電は今や不必要な機能を外した基本性能や省エネに的を絞った実用的なものが引き手あまたな状態です、他の商品も基本性能が良ければブランドや高機能には拘らない、同じ条件なら安いか好みのデザインなどで買われるのです。
むしろ高機能商品は「使わない機能にお金を払わされている」という心理も働き売れなくなっています、日本よりも東南アジアやヨーロッパなどでこの傾向が強くなっています、輸出企業は早期の戦略転換を迫られることになりそうです。
実は過去にもこうした例がありました、それはバブル崩壊後のパソコン業界です、「ダウンサイジング」の合言葉に各社低機能低価格のパソコンにシフトして大成功を収めたのです、またこれにソフト業界も追従しました、オールマイティ仕様から単一仕様の数千円のパッケージとして必要なものだけ買えるようにしたのです、その結果は見事にIT業界は業績を急ピッチで回復し他の業界の景気回復までも押し上げたのです。
「ダウンサイジング」とは安い部品を使うのではなく既存技術を使いまわして新しい商品を開発し各社で共有してコストダウンを図るという方法を執るべきです、メーカーによっては「低機能低価格製品」のためのブランドを新規に立ち上げることも一つの戦略となるでしょう。
今は右肩上がりの成長期とは全てが違います、現実から離れた思考での商品やサービスは売れるはずもありません、必要なのは「売るための販売戦略」ではなく「買ってもらうための商品戦略」なのです、そして高付加価値を追求するのであれば贅を尽くし徹底した高性能高価格なものとすべきです。
高性能高価格な商品は拘りを持つ本物が解る人には根強い確実なニーズが有るからに他なりません、成熟した時代に生き残るのは陰陽両極の商品であり中途半端な商品では生き残ることすらできません、成功する為には人の思考もまた然りです、自身で事業を起こして他者を牽引し利益分配していくのか、他者事業を完璧にフォローして成功と利益を共有させてもらうのかのどちらか一方です。
最も賢い人はこの陰陽両極のどちらも同時に取り入れた事業構築と生き方を通せる人なのです、ある事業は自身で興し他者のサポートを得る、ある事業では完全に事業主のサポート役に徹する、陰陽両極を同時にできれば最強です。