2025年11月28日 10:00
世界五大ウイスキーは、スコッチウイスキー、アイリッシュウイスキー、アメリカンウイスキー、カナディアンウイスキー、ジャパニーズウイスキーの5つです。 その中からアイルランドのウイスキーであるアイリッシュウイスキーについて書いてみます。
アイリッシュウイスキーは、アイルランド島(アイルランド共和国+北アイルランド)内で蒸留・熟成され、かつ、容量700リットル以下の木製樽で3年以上熟成させたもので、その条件を満たすものだけがアイリッシュウイスキーを名乗ることができます。 タイプとしてはスコッチと同様にシングルモルト、グレーン、ブレンデッドがあり、これに加えてアイリッシュ特有の「シングルポットスチル」が存在します。 シングルポットスチルは、モルト(大麦麦芽)と未発芽大麦を組み合わせて仕込み、単式蒸留器(ポットスチル)で蒸留するアイリッシュ独自のタイプで、単一の蒸留所で造られたものを指します。
アイリッシュウイスキーは、20世紀では蒸留所が3か所まで減少しましたが、21世紀に入ってから大きく復活しており、現在は50前後の蒸留所が稼働しています。 近年はインド市場での伸びが著しく、世界全体では年間1,500万ケース以上が出荷されています。 そのうち約1,000万ケースを占めるのがミドルトン蒸留所のジェムソンで、世界で最も多く飲まれているアイリッシュウイスキーです。
一方日本市場では、ロイヤル・オーク蒸留所のバスカーが近年販売数量を大きく伸ばしています。 発売してわずか数年で日本における販売数No.1アイリッシュウイスキーになりました。 そして1608年のライセンスにさかのぼる世界最古クラスのライセンスを持つウイスキー蒸留所として知られるオールド・ブッシュミルズ蒸留所、その銘柄であるブッシュミルズもあります。 オリジナル、ブラックブッシュ、レッドブッシュといったブレンデッドに加え、10年、12年、16年、21年といったシングルモルトまで幅広いラインナップを展開しています。
アイリッシュウイスキーは、スコッチと比べると非常に手に取りやすい価格帯のものが多いです。 まずは自分でジェムソン、バスカー、ブッシュミルズあたりを飲み比べて、その飲みやすさとそれぞれの個性をじっくり味わってみようと思います。