ライオンの鬣(たてがみ)立て。
クマの仁王立ち。
鳥類の翼を広げる威嚇。
動物の雄は自分を大きく見せる為の本能を持っている。
でも人間にもこれを行う輩がいるのは極めて面白い事実。
会う人に合わせて服装を変える人。
ブランドや貴金属アクセサリーで身を包む人。
多種多様の著名人の名刺を持ち歩く人。
レンタルしてでも高級外車を乗りまわす人。
待ち合わせに分不相応のホテルのカフェを指定する人。
それに惑わされる人もまた同じ種の人達ばかり。
少なくても本物の成功者は自らを誇張しない。
そうでなくても要らぬ人が多数寄ってくるのだから。
注文したものを複数の人に一つ一つを詳細に確認させ、
最後に自分が精査して納得するまで判を押さない。
慎重すぎると他者に言われると豪語してはいるが、
それは慎重なのではなく単に器が小さいだけだ。
器の大きい人は頼んだ事はその人を信用して任せる。
任せた人が完璧だと言うなら完璧なのだ。
後に問題が出たら改めて対処すれば済むことだ。
詳細な確認も悪くはないが、
それ以上に無駄な労働を減らすことを優先すべきである。
日本の一人当たりGDPが最下位圏にある理由がこれだ。
終わった事をいつまでも考えるのは愚の骨頂。
まして、それを引きずり生きるのは最悪の人生。
自分で決めた事を後悔するのも同じこと。
どうして人は未来だけを見て歩かないのだろう。
未来で過去の過ちはいくらでも修正できるのに。
前だけを見て粛々と歩くだけだ、
人間の目は前しか見えないようになっているのだから。
天が与えてくれた機能に素直に従うことだ。
そうすれば未来に広がる道も愉しく歩ける。
断捨離の極意は不要な物事を排除することではない。
不要な物事を断ったり捨てたり離れることで、
悪しき流れを浄化して善き流れを生み出すことである。
つまり目的は善き流れを作ることに在る。
これを理解せずして排除を繰り返しても何も生まない。
悪しき流れは自覚のないうちに心身を蝕む。
心身の異常を察知したら悪しき流れの元凶を見極めろ。
意外やたった一人によって齎されていることが実に多い。
元凶を排除するだけで自然の流れで断捨離が進む。
無理のない断捨離は極めて善き流れを生み出していく。